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今ここにある生命

深夜にそっと手を合わせる。
心でおはなしをする時間。



11月26日
今日はお兄ちゃんのお誕生日。
会ったことないんだけどね。

私が生まれる1年前に
生まれたお兄ちゃんは泣かなかったって。

立ち直れなくて毎日泣いてた両親の元に
タイミングよくお腹に宿ったのが私だった。

大喜びしてくれたって聞いた。

でも、私は親にすごく心配をかけた。

予定より1ヶ月も早く生まれてきて
救急車で運ばれて
点滴をしたんだって。


なんとか今ここに生命あるけど
3歳の頃に発達障がいだと診断されて、
普通の子を産めなかったことをきっと後悔してるんだと思った。

ある日親が出かけた先で生年月日と名前だけでできる占い屋さんを見つけて
お兄ちゃんについて占ってもらったら
「生きてたらすごく優秀でしょうね。頭脳明晰ですよ。」と言われたらしく、幸せそうに話してた。

すごく自分が情けなくなった。
何度ごめんねって謝っただろう。
当てつけみたい。当てつけだった。

「お兄ちゃんが生きてたらよかったのにね。」

そんなふうに言ったときに
親は何も言わなかった。

いつも何かを言い返してくるのに
口喧嘩が強い人なのに

ほんとうにお兄ちゃんに生まれて欲しかったんだ。お兄ちゃんが生きてたら私は生まれていない。生まれたことを後悔した方がいいんだ。
なんて思ってたくさん泣いた。
髪の毛ひっこぬいてみたり、自ら怪我しにいったりなんかして。そのあざは今も消えてない。バカしたな、と思う。


どのくらいたっただろう。
何日ぶりかにお母さんと話したときに言われた。

「生まれてきてくれてありがとう。」って。
たった一言だけど、嘘がないように思えた。

今の私も、変わらず優秀じゃない。
ハッキリ言って空気は読めてないだろうし、友達や彼氏から(冗談でだけど)バカ!アホだよ!なんて言われるような、そんな人間です。

でも、やっとだけど、やっとでも、今ここにある生命を大切にしようと思えるのは「生命」を身近に感じられる家族に生まれたからだよ。きっと。

お兄ちゃんとそして弟。

そう、弟。明日お誕生日の2つ下の弟も
もうここにはいない。
弟については明日noteにのせたいって思ってるんだ。間に合えば。心がついていけたら。
絶対に綴る。

呪われてるのかなとも思う。
実際呪われてるのかもね。

なんで私が生きてるの?なんて思うときは
今もあるから
成長してるつもりになってるのかもしれないけど、

生きたいと思う。

生きようと思う。

優秀じゃないからへんてこな個性を活かしたい。バカでアホでもいいからがむしゃらに
死ぬほど生きるんだ。

そうやって、お兄ちゃんと弟に
胸を張れるように。


お母さんに言われたことがある。
母方のおばあちゃんはかたい人で
「発達障がいなんて可哀想」って言っちゃうような人間だったって。

けど、私が生まれてから変わってくれた。
個性としてみてくれるようになったって。


少しでも役に立てた。たぶん。
役に立てたことにしちゃえ。


私が生きてたら何かできることがもっともっとその辺に転がってるのかもしれないね。



お兄ちゃん、お誕生日おめでとう。
私を生かしてくれてありがとう。

⤴︎ 弟について書いたnoteです。
ちゃんと27日にのせました。気が向いたら覗いてやってください。みんな、生きようね。

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