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バンクーバーで鯖チゲ鍋を作る

北米に大寒波が来ている。雪が降ること自体が珍しいバンクーバーでも、今回は雪が20cmくらい積もった。
そんな寒い冬にぴったりな料理を見つけた。私の大好きな運動系YouTuber、竹脇まりなさんが動画で紹介されていた「赤の脂肪燃焼スープ、韓国風の魔法のチゲ鍋」である。早速作ってみた。

バンクーバーではT&Tという中華系の大型スーパーマーケットに行くと、東アジアの食材はだいたい揃う。Save onやNo Frillsといった主流の大型スーパーに行っても、キムチや鯖缶なんぞいいものは手に入らないのである。

日本では手軽に手に入るはずの食料品も、こちらでは安くは買えない。このレシピで使う鯖缶も、本当は水煮を買わなければならなかったのだが、日本から輸入した一缶6ドル(日本円で約¥660)のものしか置いておらず、泣く泣くその半額以下だった「チリとトマトソース」漬けの鯖缶を買って代用した。

カナダでも食品価格の高騰は深刻である。5年前と比べて、食料品全体の値段が平均で35%上昇している。「一食10ドル以下で済ませられるのなら、外食しても自炊するのと大して変わらない」と話す若者もいるくらいだ。健康な食事、特に質の良いタンパク源を確保することすら、多くの人にとっては贅沢になってしまっている。
そんなわけで「家計を気にしながらどうやって腹を満たすか」が昨今の人々が大いに興味を持つトピックである。

人間は、一度の食事で必要な量のタンパク質をとるまで食べ続けるとどこかで耳にした。だから炭水化物はたくさん食べられるけれど、ステーキを一度に大量に食べることは難しい。また、わかめなど、食物繊維が多く腹の中で膨れてくれる食材を取り入れるのも大事。たけまりさんは栄養学にとても詳しい。上記の動画内でも、なぜこの鯖入りチゲ鍋のレシピが満腹感を出してくれるのか、痩せやすい体作りをサポートしてくれるのか、科学的な理由を簡単に説明してくださるので、毎回とても参考になる。

で、作ってみた鯖缶チゲ鍋なのだが、
とっってもおいしかった。

木綿豆腐を買い忘れたので、豆乳250mlくらいを飲みつつ食べたのだが、
スープ椀に軽く一杯で、とても満腹になった。動画とほぼ同じ二食分の分量で作ったけれど、木綿豆腐を買い忘れたのに、三食分くらい余りまして、タッパーで冷蔵保存中。
食事を摂ってすでに2時間が経っているが、普段なら、寝る時にお腹が空かないように、そろそろみかんと無糖ヨーグルトでも食べようかな、と思う時間帯。全くその気にならない。
ほんとにありがたすぎる。

「隣人が魚の臭いが苦手なので(というか私のキッチンにある締め切ったドアの反対側が、まさかの隣人の洗濯室なので)魚料理するときは窓を開けて換気扇をフルで回すように」と大家さんから言われており、なるべく魚はホイル蒸しの白身など、魚臭くなりにくいものを選んで調理していた。けれど…

いやこの鯖キムチ鍋は頻繁に食べたい。
雪が降っててさっむい、今日みたいな夜にキッチンの窓開けながら調理することにも耐えられる。そのくらい美味しいし、お財布に優しい。
(ちなみにかかった調理時間は20分くらい。キムチを炒める時と鍋が沸騰する時が一番臭いが強いだけなので、その時に窓を開ければ臭いは籠らないので、そこまで寒風に耐える時間も長くない!)

国際結婚の方だったり、ルームメイトが日本人でない場合「魚は臭いから調理しないで」と言われるのはよくある話なのですが(納豆、キムチ、味噌、醤油も然り、悲しいかな)
「お肉が高すぎて買いづらい」という人が本当に多くなった今、大豆製品と魚、発酵食品という、いわゆる日本食でよく食べられる食品でタンパク質をしっかり取りつつ体調を崩さないように冬を乗り切れたら最高だと思いました。

今はレシピ本なしでも、こんな生活のお役立ち情報が無料で手に入る世の中だなんて。本当にありがたいです。

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