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親が変われば、子どもも変わる

ウサギ仙人(ウ仙)から子育てのこと伝授してもらっていた亀子であったが、

亀子「どうすれば子どもは言うことを聞いてくれるようになるんですかね?」

ウ仙「それは自分が変わることじゃな」

亀子「自分が変わる?」

子どもにかける言葉を意識的に変えるといい影響がでる

ウ仙「こんな話があるんじゃよ」
小学1年生の一郎くんは、お母さんに聞きました。
「お母さん、小さいころ、何になりたかった?」
するとお母さんは答えました。
「いろいろなものになりたかったのよ。おつかいでクリーニング屋さんに行くと、クリーニング屋さんになりたいと思ったの。学校で勉強が楽しいと、先生になりたいと思ったの。遠足で素敵なバスガイドさんを見れば、バスガイドさんになりたいと思ったの。家族でレストランへ行けばウエイトレスさんになりたいと思ったよ。」
「ふーん。じゃあ、お母さんの夢はかなわなかったんだね」

亀子「こんなこと言われたら、めちゃ腹が立ちますね」

ウ仙「まぁ続きを読んでみよ」

子どもからそう言われると、普通のお母さんなら、ちょっと腹を立てて、言うかもしれません。
「そうよ、お母さんはあなたたちを育てるために、夢をみんな犠牲にしたのよ」
でも、そう言われて、心から喜べる子どもはまずいないでしょう。一郎くんのお母さんは違いました。
「じゃあ、お母さんの夢はかなわなかったんだね」
その言葉を聞くと、お母さんは首を横にふりました。
「ううん、ぜんぶ、かなったよ」「えっ!どうして?」一郎くんは、びっくりしました。「だって、お父さんのYシャツにアイロンを当てるときには、クリーニング屋さんになった気がするし、一郎くんに勉強を教えているときは、学校の先生になった気がするし、お父さんの車に乗れば、お母さんはバスガイド。それに、みんなに食事をだすときは、ウエイトレスさんになった気分よ」お母さんはニコニコしながら言いました。一郎くんは、そんなお母さんを見て、かっこいいなって思うのでした。

亀子「神みたいなお母さんですね」

ウ仙「どうじゃ?親の答え方一つで子どもへの影響が全然変わってくるじゃろ」

亀子「見習いたいです」

親の言うことは3割、やることは7割

ウ仙「『子供は親の背中を見て育つ』という言葉があるが、、だいたい親の言うことは3割くらいしか聞かんが、親のやることは7割くらい真似をするんじゃよ。しかし3割といえども、親の一言が子供に与える影響が大きく、言葉一つで子供の物の見方が大きく変わるんじゃ」

亀子「3割といえど、侮れないですね」

人間の脳はかけられた言葉をそのままイメージする性質がある

ウ仙「子どもに対してかける言葉はできるだけプラス言葉や未来に向けた話を意識するということが大事なんじゃ」

亀子「なるほど」

ウ仙「たとえば子どもが『将来、お医者さんになりたいな』と夢を語り始めたときに『医者になるのはそんなに簡単じゃないよ』『あなたの力で医者になるのは無理じゃない』と現実論を突きつけるより『立派なお医者さんになってね』や『○○ならいいお医者さんになれるよ』という言い方をするほうが、大人になって医者になる確率が高くなるんじゃよ」

亀子「勝ち組になれますね」

こうして亀子はレベルが上がった。
「プラス言葉」や「未来を語る」の術を覚えた。(つづく)

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