小さい本

本と音楽が好きな2000年生まれの男です。 3年前から一貫して体調が優れず、職場のスト…

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本と音楽が好きな2000年生まれの男です。 3年前から一貫して体調が優れず、職場のストレスと重なったため適応障害を発病し、2023年末に退職。現在は無職です。

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  • 長編小説「インフルエンサー」

  • 短編小説・ショートショート

    短編小説とショートショートをまとめてます。文章の練習で書いてます!

最近の記事

知らない個人を断罪する権利

サカナクションのボーカル、山口一郎さんがYouTubeで視聴者と対談していて、今日のそれでコメント欄がとても荒れてしまっていた。 対談相手の方が話した内容に倫理的な問題が含まれていたからだ。 僕は対談相手の倫理性に関して確かに思うことがあったけれど、それを敢えて言語化したいと思わなかったし、ましてや一般論としての正当性でその方を断罪したいとは思わなかった。 その方が果たさなければいけないであろう責任、問題に私たちは関与するべきではないと僕は思うし、一郎さんもそのようなこ

    • SNSの醜い扇動者

      僕は大谷翔平選手のファンなので、通訳の水原一平氏による違法ギャンブル事件を聞いて、当然の如くいたたまれない気持ちになっていた。 プロスポーツに必要とされる集中を、しかも彼ほどのエリートになるために必要な極限の集中を、大きく阻害されてしまうようなスキャンダルに彼が巻き込まれてしまうなんて。 水原氏がこの騒動に火をつけたことによって、大谷翔平選手も違法ギャンブルへの関与が疑われてしまうことになり、憶測によって彼の非が語られ、悲観的な去就を予測する、侮蔑的な論がSNS上で多く交

      • 3月8日 死にたいほどの苦しみでも愛したいから生きる

        僕は病気のせいで職を失うことになった。 両親も10年以上前に亡くなった。 今の僕には生産的なことが何もできない。でも、それでもこれまでの短い人生の中で今が1番幸せなのだと思う。 治るかわからない病気を抱えていることで、生きたくないと強く思っている。 死にたいくらい苦しい。でも、僕と繋がりのある人たちが生きるこの世界が愛おしい。 生きるにつれて哀しみは溢れるばかりで、人間であることの素晴らしさは日に日に失われていくような気もするけれど、身近に溢れる愛情は美しくて温かくて、そ

        • 2月29日 いつ、どのように死ぬか

          はっきり言ってこれ以上僕の体調不良が改善されないのならば死にたい。しんどいもう。 まあこう書いたからと言って別に今すぐにでも身を投げ出そうとは思っていない。 頭が病的にネガティブになっているわけでもない。 正常で明晰な思考のもとで、この苦しみから逃れられないのなら死ぬしかないと合理的に判断しているだけだ。 解決の見えない苦しみがどれほど苦しいか。 僕はそれを受け入れようとしてきたけれど、上手くいかなかった。僕にとっての生きる意味は自分を成長させ、その余剰によって誰かの

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        • 長編小説「インフルエンサー」
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        記事

          2月28日 カテーテル治療が効かなかった

          体調不良の根本的解決のために、2回目のカテーテル治療を行ったが効いていないっぽい。 となると、もうどうしようないのかな。 僕はただ普通に、元気に暮らしたいだけなのにそれすら叶わない。 死にたいとは全く思っていないけれど、このまま生きたくないとは切実に思っている。 僕のやりたかったことは生活のためのお金を稼ぎながら空いた時間に読書して小説を書くことだった。 しかし、何をするにせよある程度の根性と健康と、精神的な余裕が必要だと思う。 だが、僕にはストレスに対するキャパシ

          2月28日 カテーテル治療が効かなかった

          2月25日 明日2度目のカテーテル治療

          体調不良を抱えるようになってから3年以上が経つ。 体調不良の発症直後は体が動かず、震えが止まらない、吐き気を催し、息ができない、そんな状況だった。 僕はその時から胸の中央部に痛みと違和感を抱えている。 今思い返すと体調がおかしくなった直前に胸の周辺を激しく動かしていてブチッ、ジュワーという感覚を味わっていたから、何かしらの出血があったんじゃないかと思う。 ここ最近になってMRIを撮ったら、外傷性動静脈瘻という病名がついて、僕はようやく自分の症状に納得することができた。

          2月25日 明日2度目のカテーテル治療

          2月20日 内容ではなく見え方

          情報端末の普及に伴って読解力が低下しているという話を巷で聞くことがある。 YouTubeのコメントの中で、話の要点を掴んでいない意見がグッドボタンで称賛されていたのを見てあー確かにと思ってしまった。 動画の出演者が別の出演者に怒っているシーンについてのコメントでの論議だ。 一見すると怒っている人とそれに冷静に反論している人という見え方になってはいる。しかし、何に怒っていて、それにどのように反論しているかという内容を聞くと、怒るに至った筋の方が正しく、反論はその筋からズレ

          2月20日 内容ではなく見え方

          長編小説「インフルエンサー」第三章

          第三章   この章では、これまでの俺の言葉から紡ぎ出された彼の華麗なる姿に対して、いくらかの留保を与えるかもしれない。なぜなら現時点においてのあなたは恐らく、彼の完成された人間性を信じているだろうから。しかし、一方であなたは疑ってもいるのかもしれない。俺が説明し、あなたが実際に目撃したインフルエンサーとしての彼は、本当の彼だったのかと。非の打ちどころのない聖人のような人間がいるなんて、あまりにもリアリティがなさ過ぎるし、本当の彼には裏があったに違いないと。もし、そのような疑い

          長編小説「インフルエンサー」第三章

          2月4日 引越しが済んで鬱のぶり返し

          先日、社宅を引き払って引っ越した。 引越しによって心機一転、何かやる気に満ち溢れると思いきやむしろ心身共に低調気味になっている。 本を読むこと、音楽を聴くこと、これらがちょっと楽しめないというか、YouTubeみたいな無心で無気力でできることの方に時間を費やしている。 鬱っぽいなあと怖くなってきたので、断薬していた抗うつ薬を再び服用している。 このまま復調しなかったら怖い。 とにかくやる気がない。 働くのも怖い。 いっそのこと久しぶりにギターを弾こうかと思い始めて

          2月4日 引越しが済んで鬱のぶり返し

          1月30日 自己中な人ほど社会は生きやすい

          僕はいつもそう思っている。 誰かを傷つけ、精神的に追い込むことができるような人が自分に対して同じようにシビアな視点を持てるはずがない。 よって、自分が批判されるまでは自分の思うようにやりたい放題するし、批判されたらされたで自分の愚かさや疾しさ、卑しさには目を向けられないので自分の行動を引き起こした「しょうがない」理由を見つけて自己保身を行う。 それは、この理不尽にまみれた社会ではとても健全なように思える。 人間はそれほどタフではない。 強い人間なんていうのは存在しな

          1月30日 自己中な人ほど社会は生きやすい

          1月23日 スキャンダルに関して僕の持つ嫌悪感

          芸能人の不祥事がマスメディアによって暴露され、それに私たちが石を投げ合うという構図を、ここ最近のXで頻繁に見るようになった。 僕はそれを見て、芸能人の不祥事そのものよりも、問題を着火させるマスメディアと火を煽る私たちの姿の方が余程醜く映る。 別に何を言うのもその人の自由だけれど、少なくとも僕は不祥事に首を突っ込めるほど崇高で無謬な人間ではないなあと思っちゃう。 これは聖人じゃなきゃ批判をしてはいけないという意味でもなくて、聖人だったら批判してもいいという意味でもない。難

          1月23日 スキャンダルに関して僕の持つ嫌悪感

          1月15日 長編小説を書くと疲れるわあ

          noteでのいつもの口調はちょっとカッコつけてるというか、まあ自分の考えをロジカルに整理したいこともあって少々お堅くしてる部分もあるんやけど、敢えていつもの関西弁で友達に話すみたいな感じで書いたら気持ちをありのまま表現できるんちゃうかと思ってやってみる。 いやー長編小説しんどい!疲れる! 今まで「僕は小説を書ける気がする」だの「文章に自信がある」だの色々言ってきたけど、普通にしんどいわこれ。 だってまず一章ごとに4000字前後って、いや誰が読むねんっていう話。 これは

          1月15日 長編小説を書くと疲れるわあ

          長編小説「インフルエンサー」第二章

           第二章  ここで彼との出会いについて話そう。  俺たちは幼馴染で、お互いが小学一年生の時に出会うこととなった。小学校入学時ちょうどに彼の家族が俺の住んでいた愛知県に移住したのだ。つまり俺たちの生まれはそれぞれに違う。俺は愛知生まれ、彼は宮城生まれだった。  彼の引っ越した家がたまたま俺の住んでいた家に近かったこともあり、俺たちは自然と仲を深めていった。また、小学一年生と二年生の時には同じクラスでもあった。この二年間を経て俺たちは揺るぎない無二の親友となったのだ。俺はそう思っ

          長編小説「インフルエンサー」第二章

          今生の別れ(ショートショート)

          電車のホーム。特急列車の出発までにわずかな時間がある。 「その場所に着いたらすぐに、君に手紙を書くよ。君はその手紙を受け取って今度は僕に返事をくれる。そして、僕がまたその返事を書く。次はまた君が。そのようにして僕らはずっと、愛し続けるんだ。お互いを忘れるなんてこと、あるわけがないんだ」 彼女は泣いている。 「いいえ、いつかはそんな習慣も薄れていくのよ。これは今生の別れってやつなのよ。私にはわかる」 彼は彼女の涙をハンカチで優しく拭う。 「僕と君との愛は本物なんだ。た

          今生の別れ(ショートショート)

          1月11日 広い意味での芸術、それが持つ力

          僕は音楽と文学が好きだ。この2つは明確に芸術の一つだと言えると思う。 他には絵画とか書道、ダンスとかが分かりやすい芸術として挙げられる。 僕がタイトルに広い意味での芸術と書いたのは、アイドルやアニメやYouTubeも芸術の一つだと思っていて、それを強調したかったからだ。 芸術とかアートとかいう言葉を使うと何だか高尚な感じがするけれど、僕はどちらかというと英語の「ART」が持つ語感に芸術の本質を感じている。 「人が織りなすもの」という語感だ。 僕は言語学者じゃないから厳密

          1月11日 広い意味での芸術、それが持つ力

          1月10日 意志の強さ

          意志の強い人が僕は好きだ。 数ある選択肢の中から自分が選び取った行動を取る人。 多かれ少なかれ人は周りからの影響を受けて行動を選択するのだと言われればそれまでだけどね。 とはいえ、僕は周りからの影響を受けるのが嫌いで、僕がやりたいと思ったことしか行動に移したくないから、自分が意志の強さを証明しているものだと思っている。 ということは自己愛とも言えるのかもしれない。 でも意志の強い人を好む理由はそれだけではない。 意志が強いということはとてつもなく生きづらいし、辛いとい

          1月10日 意志の強さ