『壊れた天気』 (中高生たちの超短編小説 019)
八月の東京、いつものように一日が過ぎていく。
だがその日は突然来た、8月なのに雪が降り始めた。
そこからだ、天気が壊れ始めたのは。
毎日のように東京で雪が降った。
雪が降り始めてからすぐは、子どもたちもはしゃいでいた。
だが何日もすると子どもたちは外出できず、大人も仕事に行けなかった。
そしてそんな日が5年も続いた。もうこんな世界に誰もが慣れてしまっていた。
そんなある日、僕は何故か気を失っていた。目を覚ますと東京の街が5年ぶりに晴れていた。
外を見ると、何故か今まで積もっていた雪は消えていた。
なのにみんな平然としている。5年ぶりに晴れたのに。
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