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自然

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バーダー、ネイチャーハンター(予定)としての視点。
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#野鳥

野鳥観察|夏先取りユリカモメ

野鳥観察|夏先取りユリカモメ

このごろはずっと雨ばかりで、気温は低く風も強い。

3月も終わりですよ。春ならばもうちょっとこう、陽気をさ、うららかにさ。

そう期待してしまうけど、毎年春はそのイメージを裏切って案外冷たいものだ。ギャップに勝手に打ちひしがれるのもまた春の風物詩といえる。

「あー春。」と思いながらどんよりと公園の池を眺めていたら、意外な姿が目の前を横切った。

あれ、よく見えなかったけど頭、黒い??

とまって

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野外鳥類学の扉をたたく。空の広さを知る

野外鳥類学の扉をたたく。空の広さを知る

この冬、日本野鳥の会による「野外鳥類学講座」にお世話になっていた。鳥を通じて世界とつながれるということ、大人になって学ぶのはとても楽しいことを知った数ヶ月間だった。

「野外鳥類学」の扉をたたく

何気なくネットを眺めていたらたまたま見つけたこのページに、目が釘付けになった。
「調査研究に関心がある方」。
流石に背伸びしすぎかな?でも・・・

*

鳥類世界の楽しみ方は人によって様々だ。

写真に

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野鳥観察|ミヤコドリに再会/「趣味」は解像度で決まるのかもと思った話

野鳥観察|ミヤコドリに再会/「趣味」は解像度で決まるのかもと思った話

スコットランドで初めて会ったOystercatcher、日本語で「牡蠣喰い」と思いきや「ミヤコドリ」という雅な名前の鳥、ついに日本で再会。

熊本の実家に帰省した帰り、旧友に会うために福岡に立ち寄っていた。福岡市は海に接している。せっかくだから海鳥を見にいきたいなと、「福岡 干潟」で検索。

あったあった。
博多から遠くないところに干潟がある。秋春はシギチドリが飛来し、冬は「ミヤコドリがおすすめ」

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鳥の話|シロカツオドリ|コロニー訪問記

鳥の話|シロカツオドリ|コロニー訪問記

エディンバラから電車で30分、港町ノースベリックにその島はある。

真夏でも雪が積もったように白く、単純な形をした小さな島。これが、シロカツオドリの世界最大のコロニー(集団営巣地)になっているバズロック(Bass Rock)だ。島が白く見えるのは、ここに集まったおよそ15万羽のシロカツオドリによるものである。

私は今年の8月中旬に、コロニーツアーに参加して3時間をこの島で過ごした。

鳥たちの朝

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野鳥観察|Oystercatcher|空は繋がってる

野鳥観察|Oystercatcher|空は繋がってる

スコットランドのノースベリック(North Berwick)は海鳥にたくさん出会える街。

カモメやウはもちろん、例えばアジサシ、カツオドリ、パフィンみたいな「実物を見たことはなかったけど絵本の挿絵とかで和名を知っている」ような鳥もいるし、

Guillemot(ウミガラス)、Razorbill(オオハシウミガラス)、Eider Duck(ホンケワタガモ)みたいな、ここで初めて知って英語から覚えた

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野鳥観察|ハハジマメグロ|引きこもりの戦略

野鳥観察|ハハジマメグロ|引きこもりの戦略

アホウドリは1日500kmも海上を飛ぶらしい。
その一方で、わずか数キロ先の隣の島にもお出かけせずにずっと同じ島で暮らす鳥もいる。

小笠原の母島列島固有種で国の天然記念物、
ハハジマメグロだ。

小さな鳥なので意識しないと見逃すが、母島ではそれほどレアな存在ではないのかもしれない。
いちおう港の観光案内所で「メグロはどのあたりで見れますか?」と伺ったけど、教えていただいた山に向かう途中の市街地に

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野鳥の話|ムシクイ|愛は知ろうとすることから始まる

野鳥の話|ムシクイ|愛は知ろうとすることから始まる

※見たことのない鳥(ムシクイ)について書いています。
※ムシクイの写真は出ない代わりに、虫が出ます。

まだ見たことがない鳥に、ムシクイがいる。

ムシクイ?ムシューダ?
とぼけている私を置いてきぼりにして、鳥好きの人たちの間では最近この鳥の話題で持ちきりだ。

例えば昨日。
友人と久しぶりに連絡が取れたと思ったら「ムシクイは撮るのが難しい(>_<)」と言っていた。

今日。
鳥類関係の仕事をして

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