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ラヒームヤールハーン市場(パキスタン)2010


ラヒームヤールハーン市場 Rahim Yar Khan Market

 シンド州Sukkurでのモハナ族の伝統的な生活を撮影し、パンジャブ州Derawarへ向かうべく移動した。移動してしばらくするとパンジャブ州に入る。州をまたいだからと言って特に何か大きく変わるわけではないが、パンジャブ州には大きい川が五つあり穀倉地帯とされるエリアでもある。それでも南部の方は乾燥した荒地が多かったような記憶がある。パキスタン最南のシンド州からパンジャブに入りRahim Yar Khanという町に来たところ外を見渡すと乾燥した空の中にやや土埃が目立つエリアが視界に入り込んできた。近づくにつれ多くのトラックなどが並び人々が群がっている様子が見えた。これは市場だ!! 基本的に昔ながらの青空市場は大好物なのでさっそく市場へ突入した。

 ここは基本的に家畜市場。球場一つ分ぐらいだろうか。ひたすら家畜だらけの市場だった。今までの経験だとイスラム圏は羊肉をよく食べるので羊が良く売られている印象なのだがここではどういうわけか牛が多かったような印象だ。その当時のメモをみると毎週日曜日開催の家畜市場とある。今はどうかわからないが、その当時野菜などはあまり売られてなかったようだ。少なくとも当時の写真を見返しても野菜や日用品系はほとんど写っていない。かなり記憶が曖昧だが日差し除けのように布製の屋根があるところはたいてい飲食関係だったような気がする。一部にチャイなどを飲む人が写っているので喫茶的なものもあったようだ。






 そしてイスラム圏あるあるだが、こういうところは基本的に男性の仕事になっている。画像を色々見渡してもここでの市場に女性は一人も写ってなかった。男たちはパキスタンの伝統衣装であるサルワールカミーズにモスリム帽やターバンを被った人が多い。一見近寄りがたい雰囲気もする男たちは見知らぬ日本人にも好意的に写真を撮らせてくれた。ほとんどは大人なのだが中には下の写真のように小学生かと思うような子供も大人に混じって自慢のヤギを売りに来ている。頭に巻くターバンは大人用なのかサイズ感が全くマッチしてないが逆にそれがアンバランス的でかわいい。






 周辺には家畜を運ぶためのトラックが何十台も市場を取り囲むように停まっている。もちろんパキスタンらしい派手なデコトラである。トラックの運転手たちはどうやら売買する男達とは別なようで、待ち時間を雑談にふけっている。おそらく家畜を家に運ぶ運送業っぽい。一つのトラックの荷台を覗いてみた。6人もの男たちが雑談中だった。そして多分初めてであろう日本人を見るなりフォト!フォト!とはしゃぎだした。暇な待ち時間に面白い話題を提供したのかもしれない。



 余談だが、このパキスタンのとある街でオサマビンラディンの肖像画が売られているのをみた。ラディンへの信仰がある程度パキスタン国内で許容されるのであれば、白人のアメリカ人観光客は比較的リスクがあることになる。カラチでは外国人への誘拐や殺人が多いとの話があった。実際にイラクやアフガニスタンでは反米意識が場所により強いという意見もある。そういう意味では明らかな東アジア人の風貌というのは、多少かもしれないが旅の保険になっているのかもしれない。


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