Asahiko Takahashi

Photographer & Doctor 日経ナショナルジオグラフィック写…

Asahiko Takahashi

Photographer & Doctor 日経ナショナルジオグラフィック写真賞2019ピープル部門 最優秀賞. NatGeo写真賞2017 優秀賞. エプソンフォトグランプリ 審査員賞。シーク教、インド、北ベトナム、雲南省、貴州省、チベット

最近の記事

ワガボーダー(パキスタン)2010

パンジャブ Panjub パンジャブは現在インドとパキスタンにまたがっているが元々は一つのエリアでシク教徒が比較的多い地だった。そこに引かれてしまった国境線。インドとパキスタンの二つに分かれてしまったパンジャブの民はどう思っているのだろうか。二つの国に分かれてしまってから両国間では3度にわたる戦争があった。当然、一部の兵士はバンジャブ出身。同じパンジャブ語(パキスタン側では話者は少ない)を話す者同士が戦ったのである。  ここワガ国境では両国で派手な旗おろし儀式、フラッグセ

    • 今日の金曜日(7/5)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「ナンカナサーヒフとシク教(パキスタン)」https://x.com/i/spaces/1OdKrjDMzgOKX/peek………

      • ナンカナサーヒフ(パキスタン 2010)とシク教

        シク教の誕生 Birth of the Sikhism   よくシク教についてインドのパンジャブで生まれた、という記述を見ることがある。人によってはアムリトサルでシク教が生まれたと思っている人もいるだろう。しかしそれは実は間違いである。シク教はパキスタンのラホール郊外で生まれたのである。シク教が誕生したときには驚くかもしれないがアムリトサルは存在すらしてなかった。当時はまだインドとパキスタン間には国境がなく両国にまたがる形でパンジャブという地域があった。つまり知らないと勘違

        • ムルターン(パキスタン)2010

          ムルターン Multan ムルターンは聖者のダルガー(霊廟)の多い街とされている。ということは伝統建築が市内に多く残されており、京都のパキスタン版じゃなかろうか?みたいな妄想を元に今回の行ってみたい街の一つになっていた。個人的にはカオスのような雑踏にあふれた都市というより伝統色の強い街の方に引かれる。民族的、宗教的な色彩は現在の合理性を優先的に求める都会とは価値観が異なる。歴史的な建造物が多く残る街にはこの街を作り上げた祖先の汗が建物にしみこんでいて一種の祖先崇拝的な感情が

        ワガボーダー(パキスタン)2010

        • 今日の金曜日(7/5)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「ナンカナサーヒフとシク教(パキスタン)」https://x.com/i/spaces/1OdKrjDMzgOKX/peek………

        • ナンカナサーヒフ(パキスタン 2010)とシク教

        • ムルターン(パキスタン)2010

          明日の金曜日(5/31)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「チョリスタン砂漠(パキスタン)」 https://x.com/i/spaces/1mrxmyEvNlQxy/peek

          明日の金曜日(5/31)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「チョリスタン砂漠(パキスタン)」 https://x.com/i/spaces/1mrxmyEvNlQxy/peek

          Cholistan(パキスタン)2010

          チョリスタン砂漠 Cholistan Desert パキスタン、パンジャブ州にあるチョリスタン砂漠。インド国境に近く、よくタール砂漠に繋がると書かれるが地理的にわかりやすくいうとジャイサルメール(タール砂漠のほぼ中央にある)のちょっと上という感じだ。チョリスタンは名前のごとくいわゆるスタン系(スタンはペルシャ語で土地を表す)の地名。Chole はトルコ語で砂を表すという。つまり砂の土地、そのまま砂漠を表す言葉のようだ。スタン系は民族の名前が接頭語として付くことが多いが、チョ

          Cholistan(パキスタン)2010

          明日の金曜日(5/17)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「ラヒームヤールハーン市場(パキスタン)」 https://twitter.com/i/spaces/1dRKZELkzwdxB/peek

          明日の金曜日(5/17)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「ラヒームヤールハーン市場(パキスタン)」 https://twitter.com/i/spaces/1dRKZELkzwdxB/peek

          ラヒームヤールハーン市場(パキスタン)2010

          ラヒームヤールハーン市場 Rahim Yar Khan Market シンド州Sukkurでのモハナ族の伝統的な生活を撮影し、パンジャブ州Derawarへ向かうべく移動した。移動してしばらくするとパンジャブ州に入る。州をまたいだからと言って特に何か大きく変わるわけではないが、パンジャブ州には大きい川が五つあり穀倉地帯とされるエリアでもある。それでも南部の方は乾燥した荒地が多かったような記憶がある。パキスタン最南のシンド州からパンジャブに入りRahim Yar Khanという

          ラヒームヤールハーン市場(パキスタン)2010

          明日の金曜日(4/12)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「モハナ族(パキスタン)」 https://twitter.com/i/spaces/1djGXNLQabLxZ/peek

          明日の金曜日(4/12)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「モハナ族(パキスタン)」 https://twitter.com/i/spaces/1djGXNLQabLxZ/peek

          モハナ族(パキスタン)2010

          モハナ族 Mohana people  人間は基本的に当たり前だがメインとなる生活圏が陸上にある。しかしながら、なんと水上生活をする人々がパキスタンのシンド及びパンジャブ州にいるという。海に囲まれた島々や湖ならありそうな話ではあるが、比較的乾燥したパキスタンにおいてである。パキスタンで最も有名な川であるインダス川、この川を基本として水上生活をするモハナ(Mohana)と呼ばれる人々のコミュニティがサッカル付近にあるという。水上生活というとどうしてもミャンマーのインレー湖に住

          モハナ族(パキスタン)2010

          明日の金曜日(3/22)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「カラチ(パキスタン)」 https://twitter.com/i/spaces/1kvJpvderoDKE/peek

          明日の金曜日(3/22)夜10時よりマキさんの旅話の朗読&雑談のスペースです。 マキさんと私のダブルホスト。テーマは「カラチ(パキスタン)」 https://twitter.com/i/spaces/1kvJpvderoDKE/peek

          キューバ 2017

          キューバへ 2017年のGW, どこに行くかを考え悩んだ末にキューバに行くことにした。今までキューバに興味こそあれ、どちらかといえば少数民族や祭りで辺境主体の過去を考えると結構異例となる選択肢。しかも世界遺産となっている街を三つほど回るのだから私を知っている知人からしたら首を傾げたかもしれない。  しかしアメリカの経済封鎖が解け、様々な物資がゆっくりではあるがじわじわとキューバの中に浸透していくのを考えると時期的にはそろそろ行かないと、という気持ちになったのである。なんとい

          キューバ 2017

          ハメル(キューバ)2017

          ハメル   Hamel キューバにおいてHamel というとサンテリア教と呼ばれるアフリカ起源のヨルバ系の独特の宗教聖地であるのだが、実際にはアーティストの街という感覚だ。なお現地に行くときにはガイドブックによっては Hamel Alley と書いてあるのが実際にはそんな英語はほとんど通じず、Callejon de Hamel カジェホン・デ・ハメル とスペイン語で言わないとわかってもらえない。  さて実際にタクシーでHamelに着くとなんといっても目に入るのは街がド派手

          ハメル(キューバ)2017

          白馬村(中国)2017

          四川省へ 去年もそうであったが、今年もI氏(日本人)と一緒に四川へ行くことになった。I氏は香港の ST World(*1) という旅行会社を経営している。そして何よりもチベットに思い入れのある方で ST World そのものもチベット方面を得意としている旅行会社である。  そして四川の成都で合流なのだがどういうわけか去年同様飛行機遅延で合流できず、半日遅れの合流となって旅に出ることになった。悪い運は先に使い果たしたと決め込み、これからの面白いことに期待をかけることにした。今

          白馬村(中国)2017

          九寨溝(中国)2017

          九寨溝 Jiuzhaigou 最初に、ここを訪れたほぼ一か月後の2017年8月8日に九寨溝大地震が発生し、九寨溝を中心に甚大な被害をもたらしました。多くの方の身の安全と現地の少しでも早い復興をお祈り申し上げます。  白馬で踊りを堪能した後は九寨溝に向かった。今までの中で激混みとなるような超有名観光地というのは今回がひょっとして初めてかもしれない。巡礼者で激混みというのは色々過去にあったけど純粋に観光地として有名地というのはあまり記憶にない。九寨溝は面積ではかなり広くとても

          九寨溝(中国)2017

          カラチ(パキスタン)2010

          カラチ Karachi カラチはパキスタンの南部、シンド州の州都である。現在はパキスタンの首都こそはイスラマバードにとって代わっているが、独立から1960年のイスラマバード遷都までは首都として機能してきた。現在においてもパキスタン経済そして金融の要を担っており、パキスタン最大の都市として君臨している。地理的にはアラビア海に突き出た三角州の良港として古代から貿易の重要な拠点として機能していたというから、歴史的にも重要でおそらく昔はダントツにパキスタン内で人口が多かったろう。

          カラチ(パキスタン)2010