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写真家Nick JS Thompson、その現代アートへの視点

・写真家Nick JS Thompson、その現代アートへの視点を考える。
ニック・JS・トンプソン(Nick JS Thompson,1988- /UK)
・ロンドンを拠点とするキュレーターであり、写真家だ。
そのトンプソンのイメージの多くには静けさがあり、日常(Quotidian space)では見逃しそうな美を感じるだろう。
そこには、教訓的な社会的論評とニュアンスを感じるのだ。
そして、キュレーターとしては、Benjamin Murphyとジョイントして、Delphian Gallery (London)で活動している。

・写真家としてのトンプソンは、コミュニティとその周辺の風景への影響に焦点を当てたドキュメンタリー写真家だ。
例えば、その被写体となった東南アジアの村(トンレ・サップ湖に浮かぶ村-カンボジア)とその住民が日常生活、釣り、料理、社交について記録されている表象だ。
そういった、外部からの観察は、そこの通常のルーティンを、シュールでエキゾチックに見えて、魅力的だ。
そして、デンマークの島では、1940年に第三帝国によって占領されており、現在も、300以上のナチスの掩蔽壕(えんたいごう/装備や物資、人員などを敵の攻撃から守るための施設)があり、記録すべきな不可思議な歴史空間だ。
また、多くのサブカルチャーを記録している・・
トンプソンの写真は、社会意識の強く、作品は常に美しく魅力的であり、倫理的に責任を負っている。
この二重性は、率直なドキュメンタリー写真とファインアートの狭間で、トンプソンの作品のバランスを完全に取っていると言えるのかも知れない。

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トンレ・サップ湖に浮かぶ村- Nick JS Thompson

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ナチスの掩蔽壕- Nick JS Thompson

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Benjamin MurphyとNick JS Thompson

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Photo-Nick JS Thompson

(註)Delphian Gallery について
Delphian Galleryは、アーティストのBenjamin MurphyとNick JS Thompsonによって2017年に立ち上げられた。彼らは主にロンドンを拠点とし、現代アーティストによる魅力的で挑戦的な作品を発見し、提示することを目指している。


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