_パリス_ラッパーと共に

アリソン・ラッパー:身体の正常性と美とは?

アリソン・ラッパー(Alison Lapper,1965- UK)
アーティスト(イギリス)であり、マーク・クインの有名な彫刻のモデルである彼女は、本来の美しいものへの表象に挑戦している。
2005.9-2007まで、ロンドンのトラファルガー広場の第四の台座に「Alison Lapper Pregnant」は、マーク・クインにより展示されていた。

アリソン・ラッパー妊娠

略歴
1965年、バートンアポントレント(スタッフォードシャー)で、フォコメリア(あざらし肢症:腕と脚の奇形を伴う状態)として生まれた。幼少期から、義足等を装着したが、それは、自分のためというより、周囲の人を、困惑させない為だった。そして、周囲の援助なしで生活することを学んだ。
ブライトン大学(美術・建築)で学び、最優秀成績で卒業した。大変な努力だ。
ラッパーは、写真、コンピュータによるイメージング処理や、絵画などをメディア(媒体)として、自分自身を被写体として、「身体の正常性と美」について、問いかけている。
国際「口と足の絵画」アーティスト協会(AMFPA)の会員だ。

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見えない美しさ「Body beautiful」:美しい身体のミロのヴィーナスは、アリソン・ラッパーにインスピレーションを与えた、そして、自分自らの身体をアートワークとした作品だ。この理想的な古典的な女性像「ミロのヴィーナス」とラッパー自身の身体の物理的類似性を追求する彫刻は著名だ。
2000年、パリス(子息)を出産、そして、ラッパーは、パリスと一緒のインスタレーションを制作した。
2003年、芸術への貢献で大英帝国勲章、受賞。
2004年、マーク・クインから、「アリソン・ラッパー妊娠」の彫刻のモデルを依頼されたが、、しかし、当初の答えは「NO」だった。それは、ラッパーは、マーク・クインが哀れみ心のない事を確認したかったからだろう。そして、2005.9-2007まで、ロンドンのトラファルガー広場の第四の台座に「Alison Lapper Pregnant」は大理石(Marble-Carrara)で造られ展示され、そのことは、アリソン・ラッパーの生き方は、よりグローバルに評価された。
2006年、My Life in My Handsを出版。
2014年、ブライトン大学から名誉博士号を授与。

19歳のParus Lapper

      Fig.子息-パリス・ラッパー(19歳)と共に(2019)

(追記)悲しい事実:2019年8月、子息-パリス・ラッパー(19歳)は、Worthingのホテルで、病で(抑うつ状態からの薬物の過剰摂取)亡くなった。ラッパーの障害で、学校で、いじめられた事が要因とも言われている・・・(Guardian. September 3, 2019.)

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