境界知能の時代?自民B層かられいわ知能へ
大衆とは実に愚かで怠惰で身勝手な存在だ。
自分の頭で考えることをせず、ただ感情的に周囲の環境に支配されて動く無自覚な人間は、ゾンビに等しい。
リビングデッド。
生きていながら━死んでいるのと変わらない。
むろんそれを否定するほど博愛主義者ではないが。
上記は紺野天龍「神薙虚無最後の事件」p208からの引用です。
引用部分は「ネット炎上」についての記述です。
「神薙虚無最後の事件」は本格ミステリー小説です。
本格ミステリーとしてかなり上質の作品です。
本格ミステリーが好きな方にお勧めします。
この「ネット炎上」の引用部分はミステリーのネタバレとは関係ありません。
しかし「炎上」について考えさせられる記述だと思います。
というのも「炎上ギリギリ」だと感じたツイート(ポスト)があったからです。
池田信夫さんが「れいわ支持者はIQ85以下の境界知能」とツイート(ポスト)するが炎上せず
池田信夫さんのツイートです。
なかなか攻めているツイート。
賛否両論なのだそうです。
「賛否両論」「波紋が広がる」で済んでいるのがすごいな、と。
炎上しかねませんが、炎上には至ってないようです。
炎上に至ってない理由の1つが「境界知能」かと思います。
最近はちょっとした「境界知能ブーム」。
「境界知能」がバズっている状態です。
もしかするともうちょっと前やもうちょっと後だったら炎上したかもしれません。
今は「境界知能」というワードや概念が受け入れられ始めている。
この時期だから池田信夫さんのツイートは炎上はしなかった。
そんな気がします。
「境界知能」がバズるきっかけは宮口幸治「ケーキの切れない非行少年たち」という本。
出版は2019年。
特に「ケーキを3等分できない」の図がほんとうにインパクトがありました。
ほんとうにこの図はわかりやすくてインパクトがあった。
この本は「非行少年の境界知能」を書いています。
しかし「境界知能って非行少年だけじゃないよね?」と話になり、現在の「境界知能」バズりになっています。
私は以前に「境界知能」を取り上げています。
その記事の貼り付けておきます。
冒頭部分が「境界知能が非行少年からその他の人たちへ広がっていった」ことを書いています。
人権上センシティブだと判断して途中から有料にしています。
池田信夫さんほどの度胸が私にはないので。
でも冒頭部分の「境界知能が非行少年から広がっていった」ことについては無料で読めます。
興味があればぜひお読みください。
ほんとうは「境界知能」に関して別のnote記事を準備していました。
しかし池田信夫さんのツイートを見て思うところがあったので変えました。
準備していたnote記事は後回しにして後日に公開したいと思います。
B層=小泉郵政選挙で話題に
池田信夫さんのツイートを見て思い出しのがB層です。
もはや「B層」は死語で覚えている人も少ないかもしれません。
急いで図書館に行って「B層」に関する書籍を探しました。
見つけられたのは1冊だけだったので、この本を参考に話を進めます。
適菜収「ミシマの警告 保守を偽装するB層の毒害」という本を図書館で見つけました。
「ミシマの警告 保守を偽装するB層の毒害」p51に「B層とはなにか?」という章があります。
池田信夫さんが「境界知能」についてツイートした時にもIQに触れています。
B層でもIQが出てきてますね。
『比較的』IQ(知能指数)が低い人なので「B層のBはBakaのB」なのかと思うかもしれませんが、違います。
A層~D層に区分けして、そのうちの1つが「B層」だったと。
だからBakaのBではありません。
小泉純一郎総理が率いる自民党は衆議院選挙に圧勝しました。
2005年のことです。
そもそも意味不明な小泉純一郎総理
そもそも小泉純一郎総理は「言っていることがよくわからない」人でした。
にもかかわらず小泉純一郎総理はものすごく人気がありました。
自民党総裁選の時から「自民党をぶっ壊す!」と意味不明なことをわめいてました。
ぶっ壊したかったのは「田中派→竹下登派」と続いていたあの派閥でしょう。
党内最大派閥としてずっと君臨してきた派閥。
当時は経世会と呼ばれていたはずです。
郵政民営化?
そう言えば郵政は「田中派→竹下派」の牙城でしたよね。
で、実際に小泉純一郎総理は経世会をぶっ潰しました。
壊したのは当時の党内最大派閥です。
小泉純一郎総理がぶっ潰した派閥は今の茂木派。
もはや党内第3派閥に転落しています。
で、現在の党内最大派閥は安倍晋三派です。
小泉純一郎総理の出身派閥です。
「自民党をぶっ壊す」と偉そうに言ってましたが、やったことは「自民党内における最大派閥の交代」です。
交代というか党内最大派閥の座をぶんどっただけ。
小泉純一郎総理がぶんどった最大派閥の座。
新たに最大派閥になった今の安倍晋三派は「政治とカネ」の問題で揺れています。
自民党はまったくぶっ壊れてなかったわけです。
ここでフェアプレイ精神を発揮しておきます。
小泉純一郎元総理曰く
そうです。
常井健一「小泉純一郎独白」という本のp37に書いてあります。
興味がある方は読んでみてください。
大衆は気分で動く
B層に話を戻しましょう。
先ほど取り上げた適菜収「ミシマの警告 保守を偽装するB層の毒害」には次のようにも書いてあります。
大衆は気分で動きます。
これってあれに似ていませんか?
いちばん最初に書いたやつです。
言っていることは同じですよね。
論理とか実現可能性とか関係ない。
「なんとなく」なんです。
そもそも選挙演説を理解するのは難しい
いきなりですが・・・ちょっと心配になったので
「私はずっと無党派だ」ということを書いておきます。
「支持政党は一切ありません」
どこかの政党を支持している上でこのnote記事を書いている。
そう思われると困るので。
無党派の証拠になるか分かりませんが、私が演説を聞いたことがある政治家をリストアップします。
すべての政治家ではなく一部です。
実は小泉純一郎総理の演説も聞いたことがあります。
どの選挙かは忘れましたが選挙演説です。
演説の内容は・・・あまり覚えていません。
常井健一「小泉純一郎独白」に小泉総理のワンフレーズが載っています。
内容があるのかないのかよくわからない。
雰囲気語録です。
演説すべてが雰囲気語録ではないですが、小泉総理の演説はなんとなくわかった気分になれます。
2000年代前半の小泉総理の選挙演説で1つだけ覚えている内容があります。
「待機児童ゼロ」です。
無党派の私は「さすがにそりゃ無理だろ!?」と思いました。
だって「ゼロ」ですから。
地方自治体もサボっていたわけではありません。
金や人を投入すれば保育園ができまくるわけではありません。
「少し」考えればわかります。
保育園を通いやすいところにどんどん作りましょう。
良い話に聞こえます。
しかし近隣住民から「子供でうるさくなる。やめろ」と言われます。
となるとどうなるのか?
行政は右往左往します。
「住民の理解をじゅうぶん得ながら良い場所に保育園を作りましょう。しかも早く」なんて無理ゲーです。
ちなみに自民党の天敵・共産党はつっこみを入れてます。
2024年になって「待機児童ゼロが達成された」と思った人はいるでしょうか?
いないでしょう。
しかし2000年代の小泉総理の演説を聞いて「待機児童ゼロなんてできるわけないだろ!」とちゃんと批判した人たちはごく少数だったと思います。
そもそも演説は内容を理解するのが難しい。
内容を精査するなんてもっと難しい。
政治家の演説は雰囲気や気分の世界だったのです。
扇千景さんの選挙演説も聞きました。
扇千景さんは国民に人気があった政治家です。
小泉政権の時、与党・保守党党首にて国土交通大臣。
後には参議院議長にまで上り詰めます。
政党の党首なので選挙演説をします。
扇千景さんの場合は人気タレント状態です。
演説が終わったら扇千景さんが選挙カーから降りてパンフレットらしきもの(名刺っぽい感じ?)を配り始めました。
今考えると「人気のある大臣が選挙カーから降りて人だかりに入っていく」なんて危ないと思いますが・・・。
やはり人が殺到。
若い女性たちなんて「キャー!!!」と騒いでいます。
「タカラジェンヌが来たんじゃないんだから!」と思いましたが・・・扇千景さん、実は元タカラジェンヌです。
もうこうなると選挙演説なんて覚えてないでしょう。
「元タカラジェンヌの有名な大臣に会えたぁぁよぉぉぉ」の記憶しかないと思います・・・。
山本太郎さんが境界知能なのではない
山本太郎さんの演説も聞きましたが、非常にうまいです。
人をひきつけます。
内容の是非は述べませんが、非常に演説がうまい。
小泉総理のときに書きましたが「そもそも演説は内容を理解するのが難しい」のです。
だったら「よい演説だった」と思わせたら勝ちです。
雰囲気であり、気分の世界です。
山本太郎さんをバカにしている人たち。
その人たちのなかで山本太郎さんと同じレベルの演説ができる人がどれだけいるでしょうか?
少なくとも私よりも話すのは断然にうまい、山本太郎さんの方が。
これが私のトークですが・・・
ここまでひどい人は少ないかもしれませんが、山本太郎さんのレベルは高いです。
もう1度池田信夫さんのツイートを思い出してください。
山本太郎さん(れいわ新選組)を「境界知能」だとは言っていません。
山本太郎さん(れいわ新選組)の支持者を「境界知能」だと言っています。
このツイートを見て「山本太郎さん(れいわ新選組)側=境界知能」だと言い出したら、池田信夫さんは「お前の方が境界知能だ」と言いそうです。
「お前、文章が読めてないじゃないか」と。
池田信夫さんはそこまではっきりと書いてませんが「山本太郎はむしろこんなマーケティングができるから賢い」とも読み取れます。
(なんて書くと池田信夫さんに「そこまでは書いてない。お前も境界知能だ」と言われるかもしれませんが)
B層⇒境界知能?
B層=小泉自民党を支持
境界知能=山本れいわを支持
大政党と小政党なので違いもあります。
小泉自民党は「B層も取りに行った」。
大政党なのでほかの支持層も失う訳に行きません。
よってとんでもないほどの突拍子なことはできません。
では山本れいわはどうでしょうか?
れいわ新選組は小政党です。
だから他の国民は無視して「境界知能」だけ取りに行っている。
突拍子もないことをして大多数の国民からソッポを向かれても良い。
政党要件を取れるくらいの票を取れれば良い。
これは合理的で賢い。
池田信夫氏のツイートはこういった趣旨だと私は解釈しました。
それでは「B層と境界知能」のまとめです。
念のために、念のために、念のために書いておきますが「山本太郎さん(れいわ新選組)の支持者が境界知能」とは池田信夫氏がツイートでそう言っているだけです。
私個人の見解ではありません。
私は「物事はそんなに一刀両断できるものではない」という考えの持ち主です。
IQがクソ高い人でもれいわ新選組に投票した人だっているはずですし。
理性に訴えてみても、人類の4%しかアピールできない
「日本の政治」の話ばかりしていると炎上しそうで怖いです。
ということで話をまったく話を変えます。
池田信夫さんはツイートで「賢いマーケティング」と言っています。
マーケティングと言えば広告。
広告の話をします。
しかも日本ではなくアメリカ。
さらに1910年~30年代(戦前)
もうこれは炎上とは無縁でしょう。
オリバー・ストーン&ピーター・カズニック「オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史1」という本があります。
「オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史1」という本によるとアメリカでは1910年まで広告主は「消費者たちは理性的」だと考えていた。
しかし1920年から1930年くらいになると広告主は「消費者たちを非理性的」とみなすようになった。
広告業界専門誌を調べると「消費者=非理性的」とみなしているコメントが大多数となった。
たとえば
なんて感じです。
あげくの果てには「理性に訴えてみても、人類の4%しかアピールできない」なんていうコメントもあったそうです。
何を根拠に4%なのかは謎ですが。
今なら炎上しそうですが、アメリカの1920年代~1930年代のお話。
世界恐慌が起こった前後のこと。
炎上相手が誰も生きていませんので怒らないでください。
広告は、「なぜかという理由」を示すアプローチを徐々に捨て去って、幻想や感情に訴えかけるようになっていった。
このように「オリバー・ストーンが語るもうひとつのアメリカ史1」p131に書いてあります。
炎上しそうなひどいことを言った人たちはとっくに死んでますが、「幻想や感情に訴えかける広告」は今も生き残っています。
そもそもCMって意味あるの?
広告やCMは「幻想や感情に訴えかける」ものです。
そして内容があると<<思わせる>>ことが大切。
内容がある必要はありません。
雰囲気や気分の問題です。
私は以前にテレビCMについてnoteで記事にしています。
アンミカの日清・どん兵衛のCMについてです。
個別の炎上事件ということで途中から有料記事にしています。
アンミカさんのアンチが来ても困るので。
有料部分から引用します。
私が全く理解できないモノ1選
私が全く理解できないものがあります。
まったく、まったく、まったく意味が分かりません。
そして45年生きてきて1回も使ったことがありません。
無職の難病患者なのでサポートしていただけると大変助かります。 サポートしてくださると庶民の味方・ドトールに行けるようになります。