【京都滞在録】造花の世界へのパスポート
21日日曜日。午後の散歩。
今日は極めて暖かい。20度だそうだ。
今回は友達からおすすめされたカフェでひたすら観察するとしよう。
カフェの名前は、プルミエ・エタージュ。
いきなり、造花たちがお出迎え。
吸い込まれる。まるで造花の国だ。
店内に喫茶店と花売り場がある。
四角い店内はコンテナを連想させる。
店内はアンティーク感のあるインテリアや造花が綺麗に調和しており、末枯れた美しさが目を引く絵になる空間が広がっている。
机や椅子は所々はげており、その儚さと造花たちが見事にマッチングしている。異世界に迷い込んだような感覚に陥る。
お坊さんの置物から、瓶、コップ、ロッキングチェア、カレンダー、絵画、異国を漂わせる銀製のグラスなど普段目にするものから非日常的な置物がある。
しかし、そんな彼らさえ、花を修飾する存在である。あくまでメインが花、サブがそれを取り囲む空間なのである。
普段花はサブとなる時が多い。ドライフラワーであったが、どのお花たちも主張していた。
面白いのが花の見せ方だ。普通、花は上向きに置く。しかし、このお店では天井から吊り下げているのだ。これは斬新で新鮮だった。天井いっぱいにお花が漂う。まるで天空のお花畑であった。
奥に販売スペースがあるため購入客が行き交うものの各席がゆったりと配置されていて心地よいひととき。
店内奥の販売スペースではドライフラワー1本から販売。スワッグやリースなどのオーダーもできる。
お客さんは、女子友達、デート、全然男子もいた。
「青い薔薇が良いなー」という呟きを傍聴し、確かになと心の中で思う。
頼んだ抹茶ラテの淡い緑色は、陰影に富んだ照明に浮かぶ造花の世界とよく馴染んでいた。
イートインメニューはコーヒー、カフェオレ、ほうじ茶ラテ、抹茶ラテ、グリーンティ、3種類の紅茶、ジュース類、ビールなどのドリンク類に加え自家製ケーキのチョコレートブラウニー。
一歩入れば褪せた色彩美を感じるフローラルな空間体験。
ドライフラワーに興味がなくても、訪れる人それぞれの安らぎを満たしてくれるだろう。
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