夢の途中 素敵な出逢い
夢を追うこと。
夢を追って動くこと。
夢は叶うかもしれないし、叶わないかもしれない。
けれど、その過程で出逢う人や物・事柄に、大切なことを気付かせてもらったりする。沢山の学びや気づきがある。
自分に必要なことが、不思議と夢とは全然別だが用意されていたりする。
そんな出来事を体験しました。
自分の絵本を作る夢ができたワタクシ↓
勇気を持って編集者さんにアタックし玉砕↓
夢ができた時、noteには有益な情報を提供してくださる記事が多数ありました。
絵本作家のはっとりひろきさん、えがしらみちこさんの記事で知った↓
表参道にあるPinpoint Gallery。
早速検索したところ、ちょうど新刊出版記念のトークイベントがあることを知りました。
絵の描けない私が絵本を出したいと思い、『どうしたら商業出版できるだろう?』と思っていた矢先のこと。文を書かれた作家さんは今作が初めての出版とのこと。編集者さんもいらっしゃる。勇気が出ないかもしれないけど、お話を伺うだけでも…。
ほんだあきこ 文
千葉智江 絵
小学館
すうちゃんは、ほんだあきこさんの娘さんがモデルの実話。
HSCの娘さんを育てた経験を通して、絵本を作りたいと思われたそうです。
絵本は、ある朝、幼稚園の門の前で泣いている子がいるというシーンから始まります。
『ああ、息子と同じだ!!』
泣いて泣いて幼稚園に行けなかった息子。双子なので、片割れの娘が一緒なのですがそれでもダメ。
どうしようもなく、幼稚園の先生にお願いして、私は入園から夏まで、朝からお帰りまでずっと幼稚園におりました。
息子も生まれつきHSC。
でも当時、HSC(Highly Sensitive Child)などという言葉も概念もありませんでした。
側から見れば、弱い子とそういう風に育てている母親と映っていたと思います。
今から22年前。私自身も知りませんでしたから。
アンパンマンのバイキンマンが怖くて見られない。
『七匹のこやぎ』を本で読み聞かせる分には大丈夫なのですが、こどもチャレンジのビデオで、お話が映像になってオオカミが出てくる場面は恐怖で見られない。
名探偵コナンなど血の出る場面など以ての外。
ヒーロー物は全く見ない。
恐竜や生き物、乗り物などが好き。
図鑑は全部頭に入っていて、幼稚園の先生が子どもに「せんせー、〇〇(恐竜)描いて〜」とせがまれて探そうとすると、
「〇〇(息子)ちゃんがボソッと『何頁だよ』と言うので開けるといつも合ってるんですー!!」
と、先生が驚いて教えてくれました(笑)。
一度聞いたら覚える子でした。サッとひと言聞いたことも。
繊細で頭の良い子
そんな認識でしかありませんでした。IQ150。
今思えば、おそらくギフテッドだと思います。
情けないことに、子どもの時分に知らなかっただけでなく、このイベント後改めてググってみたという情けない母。
英才型ギフテッドの特性に当てはまります。
フツーの子として育ててきました。
凄い特性を伸ばすこともなく。
むしろ叱責して潰していたように思います。
だから、彼は苦しかった。
大学に入ってから、自ら心療内科に通って、一生懸命折り合いをつけていたそうです。
母親の私がそれを知ったのは、成人してから。親は理解してくれないと諦めていたのだと思います。
20年間、普通の子と認識してきてしまった。
元々、上の双子はとても優秀だったので、できることが当たり前。だから、できない所に私のフォーカスが当たる、という可哀想な子たちでした。
学校はいじめられながらも頑張ってきた息子。いじめられた時、母の私が懸命に守ろうとしたことを覚えていて、今も感謝を言ってくれます。
全身全霊で子育てをしてきた。
子育ての投稿に強く共感するものの、健常な子どもに対することも多いです。人より繊細だったり、聴覚が異常に発達していたり、能力が高すぎたり…生きづらさを抱えている子と健常な子とはどうしても違います。
また、特性の括りは同じでも、性格が強いか弱いかによっても違うし、
環境によっても違うと思います。
ほんださんも、
私など、今の今まで理解なく過ごしてしまった💦
辛かったな、息子😭
いつも自分を責めて、子育ての反省ばかりしてきた私。
だけど、もしかしたら、特性のある子を特性と分からないまま育ててきたことで、苦しかったのかも知れない。
『ああ、私、苦しかったのかも…』
自分を少しいたわってあげても良かったのかもしれない。
『よく頑張ってきたね』
『よく頑張ってきたよ』
と。
息子にも声を掛けてあげたい。
息子を苦しめてきたのは事実だから。
『よくやってきたな』
母が怖いから頑張って頑張って学校へ行った。大学は入ったけれど、1年間、単位を一つも取らなかった。
それでも、私に説得されて卒業しました(今は行って良かったと言ってくれます)。
今回の絵本イベントで、息子の特性について改めて気付かせてもらえ、25年間を振り返らせてもらいました。心から感謝です✨
イベント後、「実は息子が同じで…」と話をした時、ほんださんは、涙ぐんて聞いてくださいました。
誰かに辛さを吐露したのは初めてでした。しかも、見ず知らずの方に。
苦しみの自覚さえ無かったので、自分でも不思議でした。
『ずっと辛さを抱えたままだったんだな…私』
ほんださんは、映像の世界でドキュメンタリー番組を作っていた元ディレクターさん。自分軸がしっかりあり、情緒に流されるタイプでなく、信念と強さを持たれていらっしゃる方とお見受けしました。
でも、ハンカチで涙を抑えながら私の話を聞いてくださいました。
自分でも不思議。まさかの展開。
潜在的に抱えていた苦しみの正体が顔を出したことによって、
『私、頑張ってきたんだな…』
責め続けることからいたわたることへ。
お陰様でシフトすることができる貴重な機会をいただきました🙏
絵本にサインをしていただく際、ほんださんは前の方には「私はサインなどできる者ではないので」とおっしゃっていましたが、快くサインしてくださいました🙏
ギャラリーは、絵を描かれた千葉智江さんの原画と描き下ろし作品の個展でした。
『みずうみ』で絵本作家デビュー。
『はなちゃん おとなになります』を2018年に同じ編集者さんとお仕事されたのをきっかけに今回3冊目(非売品を含めると4冊目)の絵本だそうです。
すうちゃんの心象風景を見事に絵にされていました。優しく温かみがあって、心が癒されました♡
『みずうみ』も『はなちゃん、おとなになります』も、最後のページに文字は無いのですが、絵で伝わる展開の面白さが好きです♡
『6年ぶりなんだな…』
別のお仕事を持っていらっしゃる方もたぶん多いのかな?
絵本作家さんの厳しさを少し垣間見た気がしました。
今春、近所で石津ちひろさんの講演会があり楽しく拝聴させていただきました(Xで呟いたらリプライくださいました(笑))。
先週は、やはり近所で『高橋和枝さんの絵本づくり』の講演会があり、引き寄せてる(?笑)と駆けつけました。
多くの絵本を出版されている高橋さん。様々な楽しいエピソードのあったうち、私が先日、
ピンポイントギャラリーで編集者さんから言われた第一声、
「専門家ですか?」
の意味がよくわかったエピソードを一つ。
『とってもすてきなおうちです』は、なかがわちひろさんの文に高橋さんが絵を付けられた絵本。
なかがわさんから、青虫のいるキャベツが3玉送られてきたのだとか。
また、絵本につばめも登場するため、高橋さんが編集者さんと博物館で燕の剥製のスケッチをすることになっていて、なかがわさんから電話があって、「私も行けたら行く」と。
高橋さんは、『別にスケッチだけだから、なかがわさん特にわざわざ来られなくてもいいのでは?』と思ったらしいのですが、来てくださって、
その時、なかがわさんが、ボールペンの先で燕の剥製の羽の数を数え始めたそう。高橋さんだけなら、外から見てスケッチして終わりだったと思うと。
それが大事だった。それによって自信を持って描けたとおっしゃっていました。
プロフィールから、なかがわさんは生物学者というわけではないようですが、芸大出身なので絵の専門家。やはりプロは違います。
専門家であることが大事なのですね。
本を描く方もプロ。本を出す方もプロ。
それでも私は私の方法で伝える術を模索したいと思います。
『どうやったら本が出るだろう?』と思った途端、素敵な作家さんと素敵な本との出逢いが次々訪れてくれました。
貴重な気付きや学びもくれました。
夢の途中。楽しみながら進みます。
長文お付き合いくださいまして、ありがとうございました(*^▽^*)
PS
先日、未解決事件のロケに参加したワタクシ。ほんださん、目の前の涙ぐみながら話している高齢の母親である私が、元ほんださんがご活躍されていた現場にたま〜に行ったりすることがあるなんて、夢にも思わないだろうな。勿論、言いません。それもちょっと被った不思議なご縁と可笑しく、ひとり心の中で笑ってしまいました。
ありがとうございます🙏
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