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my select50 vol.21「japanese souvenir」
my select50 の第21回目は「おみやげ」
色々と悩ましいおみやげの文化。私は40歳を過ぎたあたりから、ちょっと渡す物を気にするようになりました。
茶の湯もそうですが、お作法や価格ではなく、あげる人の気持ちが大切なおみやげ
まだまだ私も若輩者ではありますが、おみやげについて今回は考えていきます。
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有名な和菓子店です。生菓子から干菓子、饅頭まで
レパートリーも豊富
この渋い佇まい。最高です。
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大磯に住んでいた島崎藤村のお気に入りだったらしい。
なぜ、歌人の西行かというと、大磯は西行が滞在し
有名な「夕暮れ」の一首を詠んだ場所
西行ゆかりの地にちなんだネーミングなんですね。
西行好きな私にはたまりません。
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自身や来客用に愛用したと言われる
「虎子饅頭」
薄い皮に包まれた中身はこしあん。
さっぱりと滑らかで上品な味です。
今回、なぜおみやげをオススメするかというと、こういう事がちゃんとしてる人ってやっぱりカッコ良いって思えるからです。大人の嗜みといいますか。
ここでは、例えば旅行に行ってその帰りに職場の同僚用に大量に買うお土産ではなくて、人に会いに伺う際の「手土産」について触れます。
この手土産って結構難しくて、その人のセンスが問われるというか、とても悩ましい。
特に、私のように洋服とかにうるさい際囲気を出している輩にとって、下手なもの渡すと、「口ほどにもねぇな」とか思われそうで、神経を使う笑
逆を言うと、「粋」とか「親切」を端的に表現するのに「手士産」は有効だなとも思ったりもする。
やっぱり時間がないからって駅中で大量に積まれている物はちょっと避けたい。誰もが知っていて、包装紙がやたらに派手で、過剰に個別包装されてて、無難でしょうが、少し無味乾燥に感じてしまいます。
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新杵の近くにあります。
蒲鉾といえば小田原ですが、小田原から近い大磯も
魚港があり海産物が美味しいエリア
建て替えてはありますが、このお店の佇まいも渋い
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しっとりとしてほのかに甘みのある上品な味わい
大きさもちょうどいい
器は、益子の松崎健氏の織部皿
私は手士産を買う上で考えているポイントが3つくらいあります。それをあげてみたいと思います。
①なるべく地元のものを選ぶ
人に会う際は、隣近所の人でない限り、地元のものを持って行った方がやはり良い。特に、どこでも買える物でなければ、もらった方はより嬉しいと思います。また、買うお店に支店(デパ地下や大型商業施設)がないと、簡単には買えないので、より一層スペシャル感がでますよね。
※細かくてすいません笑
お店選びは、「甘いもの」、「甘くないもの」、「日持ちするもの」、「日持ちしないもの」、この観点で2件から4件くらい選択肢があればベターでしょうか。
一般的には、甘いものが定番ですが、お酒飲みの方などは、甘いものが苦手な人も多い。
また、家族構成によって、人数が少ないと思われる場合は、なるべく日持ちする手土産を渡した方が無難などなど
もちろん、地域によってお店の数は違いますが、真剣に探せば2件はあるはずです。少し遠くたっていいんです。また、そこで買えば地域経済の活性化にもなるからなお素晴らしい。
②自分が食べておいしいもの
人が貰って食べるものなので、当然、自分が食べておいしいと思うものでなくちゃと思います。自分で実食して、これなら大丈夫だと感じるお店選びが重要
自分がおいしいって思っていれば、もし、渡した際にその手士産のことを聞かれても「自信を持って説明ができる。」
説明できる語彙力がなくても、「とにかくおいしいから食べて!」と強気に言える。
※これを書いていて気づきましたけど、逆に、貰う立場で手土産のことをとやかく聞くのは野暮ってことになりますね。「ありがとう!」で終わらせるか、明らかに手土産にこだわっていそうな場合だけ聞いてみるとかでしょうか。
味について考えると、支店とかがないお店は、手作りでこだわったものを作っているところが多い。お店とは違う場所の工場で作ってから配送をしたりしていないので、当然出来立てだし、ものづくりの背景にストーリーもある。
ただ、手作りの場合は、基本的には、添加物なども使っておらず、美味しい変わりに日が経っと劣化する「日持ちしない」傾向が強い。
こういう場合は、渡す際は「あまり日持ちしませんので、早めに食べてください。」と丁寧に伝えるとかでしょうか。
何事もバランスですよね。
自分で書いてて思いますが、手土産って大変ですね笑
自分で自分のハードルを上げている気がしないでもないです。
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ケーキからクッキーまでどれもクオリティが
高く人気があります。
支店が多いところがややポイントダウン
神奈川県民だと知っている人も多いので
「ああ、葦ね」って
スルーされる可能性あり笑
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誰もが美味しいという人気商品です。
「ああ、葦ね」と思った人でも、このチーズパイを
もらって喜ばない人はいない笑
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チーズの味はそんなに強くはなく、
サクサクのパイと上品な甘みが秀逸です。
※1箱に入っている量も多いので食いしん坊も満足
③楽しむ
最後の3つ目は手土産を買うことを「楽しむ」ことではないでしょうか。
出かける際に駅中でサクッと買わないで、事前にお店に行って買うという行為は、非効率であり、めんどうくさい。
例えば、西行饅頭は1店舗しか扱っていないので、午後に人に会う場合は、時間に余裕をもってその日の午前中に買いに行く。午前中に会う場合は前日か前々日に時間を作って買いに行く。
めんどうと言えばめんどうですが、私は、この時間を楽しんでいます。
会う日時と自分の空いている時間を頭に入れる。そこから、直前に買えそうなら日持ちしないもの、ちょっと時間に余裕がなければ日持ちするものなどと考える。
また、時としてお店が多少遠くても、相手に喜んでもらうために、時間をかけて買いに行く。
いいじゃないですが、そういう心持ち
そして、その行為を気付いてもらわなくてもいいんと思います。黙っていれば。
それがダンディズムです。
時代錯誤な感覚かもしれませんが、粋とかダンディズムというものはそもそも合理的じゃないと思うんですよね。
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車でしか行けない場所にありますが、
その品質と店の佇まい
手土産に最高のお店です。
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黒砂糖を使った黒落花糖なども有名ですが、
私はシンプルなバターピーナッツが好き
画像で私のお気に入り手土産を紹介してきましたが、最後に、渡した人の大半に喜ばれる落花生の紹介
海外産の低価格品の品質が良くないとかで、国産に人気が出だしているそう。
この店では二宮や大磯、秦野、平塚産の落花生を使っています。国産の手作りですので、安くはありませんが、安心して食べれるし、素材が良いので当然美味しい。
私、落花生といえば、千葉だと思っていました。今でも大量に生産されていますし。千葉のイメージ強いですよね。
しかし、調べると二宮や大磯、といった西湘エリアの「相州産落花生」が日本で最初に栽培されたらしい。落花生は日本が原産ではないので、歴史は意外と新しく、明治に入ってから栽培されました。
Wikipediaには、
「日本で初めて栽培されたのは1871年(明治4年)に大磯の農家、渡辺慶次郎が横浜の親戚から落花生の種を譲り受け、自分の畑に蒔いたもの。」
とあります笑。 横浜と大磯、、、嬉しいじゃありませんか。
二宮や大磯には落花生屋さんがいくつかありますが、私はこの渡邉商店を贔屓にしています。
美味しんですよ。
手土産にしても、ピーナッツが苦手な人は少ないですし、開封しなければ比較的日持ちするので便利でもあります。
もらった方は、一気に食べてしまう恐れがあるので、お気をつけください。
以上、長々と手土産について語ってしまいました。
私も渡し方の所作など、まだまだです。
本当は、袋から出して両手で渡したりするのが、良いと聞きますが、私は勢いよく袋ごと渡してしまう。
また、お店ももっと開拓したいですね。
カッコ良い野郎への道のりは遠いです。
日々精進でございます。
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※さすがに遠いので手土産用には買いに行けませんが、熱海の岸浅次郎商店の「七尾たくあん浅次郎漬」です。これ激ウマです。器は、こちらも益子の岡本芳久氏の作です。
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