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一級建築士設計製図試験フォルダ

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出題のあり方や問題文の読み取り方、課題建築物の考察など
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2020年7月の記事一覧

令和2年一級建築士設計製図試験|高齢者介護施設で想定される居住施設等の根拠法

令和2年一級建築士設計製図試験|高齢者介護施設で想定される居住施設等の根拠法

令和2年一級建築士設計製図試験の課題名『高齢者介護施設』の公表内容の(注1)に「居宅サービスを行う施設及び居住施設で構成する建築物の計画とする。」とあります。

居住施設等として想定されるものを、根拠法に基づいて以下にまとめてみます。

1.サービス付き高齢者向け住宅高齢者の居住の安定確保に関する法律第5条
高齢者向け賃貸住宅又は有料老人ホームであって、居住専用部分に高齢者を入居させ、状況把握サー

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令和2年一級建築士設計製図試験|高齢者介護施設の公表内容から考えること

令和2年一級建築士設計製図試験|高齢者介護施設の公表内容から考えること

令和2年一級建築士設計製図試験の課題名『高齢者介護施設』が公表されました。

1.類似課題平成21年以降、昨年までの11年間で高齢者施設関連の用途は2課題出題されています。

平成23年
介護老人保健施設
(通所リハビリテーションのある地上5階建ての施設である。)
<要求図面>
・1階平面図兼配置図
・2階平面図
・基準階平面図
・断面図
・2階梁伏図

平成27年
市街地に建つデイサービス付き高

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一級建築士設計製図試験とは、考えを整理し、それを伝える試験である

一級建築士設計製図試験とは、考えを整理し、それを伝える試験である

まず平成27年以降の問題用紙の「Ⅱ.1.要求図面」に記されている以下の点に着目してみます。年によって多少の表現の違いはありますが、考えたことがあるなら、それがわかるように補足説明することを求めていることに、違いはありません。

なお、各図面には、計画上留意した事項について、簡潔な文章や矢印等により補足して明示する。(令和元年)

次に合格基準等の採点のポイントに明示されている以下の点に着目します。

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一級建築士試験|コロナ禍において受験者に課せられる試練と受験手数料の返還措置

一級建築士試験|コロナ禍において受験者に課せられる試練と受験手数料の返還措置

7月3日付で、公益財団法人建築技術教育普及センター(以下「センター」とします。)のホームページにおいて、受験手数料の返還について下記内容が公表されています。

また、6月に入り予定通りの日程で実施すると公表した際に、新型コロナウイルス感染症などへの対応として、『新型コロナウイルス感染症の疑いがある方は、必要に応じて保健所やかかりつけの医師等に相談の上、当日の受験を控えていただくようお願いします。』

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