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透明や黒の形状がバッチリ撮れるフルカラーの3Dスキャナを開発しています

多くの3Dスキャナが抱える課題

市販されているほとんどの3Dスキャナで、以下のような課題があります。
・黒い色をしたものが苦手
・透明なものが苦手
・鏡面など光沢があるものが苦手
現状これらの課題の回避策として、表面にスプレーを塗布してスキャンしやすくする方法があります。(もしくはテープなどでマスキングすることも)

昇華するタイプのスプレー
拭き取りが不要なので便利!!

物の形状のみを取得するのであれば、この方法でも問題ないですが、色情報が欠落してしまうといったデメリットがあります。

近年、ARやVRの発達により、3Dデータを扱う機会が増えてきています。
以前は形状だけ取れれば十分だったものでも、今後は色情報も欲しいといった需要が多くなってきていると思います。
3Dデータを手軽に作成できる3Dスキャナなら、何でもスキャンできると思って買ってはみたものの、上記の課題に直面してガッカリすることがあったりなかったり・・・

開発中の3Dスキャナについて

現在、先に述べた課題を解決できるフルカラーの3Dスキャナを開発しています。装置の低コスト化や、扱いの手軽さから、写真データをもとに3D化する、フォトグラメトリ技術を応用した3Dスキャナとなっています。
フォトグラメトリ技術は古くから知られる手法ですが、写真の撮影にある程度の知識が必要であったり、撮影環境を整えるのが大変だったりします。
何も考えずに撮影した写真を使って3Dデータ化しようとすると、以下のサンプルのように失敗することがよくあります。

トミカプレミアムのBRZを撮影しました。
凸凹が多く、窓ガラスは透明なので凹んでおり、品質がいいとは言えません。

しかし、開発中の3Dスキャナを使うとこうなります。
全周スキャンできるので裏面もしっかりと撮れます。

先ほどと違い表面は滑らかで、透明なウィンドウ、タイヤやウィングなどの
黒い部分もバッチリと撮れています。
※データ修正はしていません。

スプレーによる粉体が写らないので、色情報もしっかりと撮れます。

トミカなのでかなり小さいですが、文字もしっかりと写ります。
テクスチャが綺麗なのはフォトグラメトリならではといったところです。

3Dスキャンのワークフローはシンプルで、スキャン対象を装置内に入れ、PC上のソフトウェアでボタンを数回ポチポチするだけです。
全周スキャンのためにスキャン対象の姿勢を3回くらい変えたりはしますが、15~20分程度で上記のデータが作成できます。
特殊な手法で撮影した写真を使うことで実現でき、特許も出願中です。
詳細については時期が来たら公開したいと思います。

2022/02/03追記
sketchfabにてスキャンした3Dモデルの公開をはじめました。

今後の予定

現在、試作機の作成と基礎評価が完了し、製品化に向けて細かいところの構想検討をしています。

デザイン案(仮)
卓上に置けるくらいのサイズ感

起業して間もない会社なので、ベンチャー企業らしくクラウドファンディング(Kickstarter)により出資を募る形で製品化を予定しています以下のフォームにメールアドレスを投げて頂ければクラウドファンディング開始と同
時にお知らせメールをお届けします。

2022年2月17日追記
Kickstarterで募集を開始しました。

最新の情報はnote以外にもTwitter/Instagram/Youtubeでも発信していきますので、フォロー頂けると励みになります。
評価用に色々なものをスキャンしているので、そちらも順次公開していこうと思います。

ここまで読んで頂きありがとうございました。
気になる点などあればお気軽にコメントください。


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