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読書感想文集

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徒然なるままに書く読書感想文。基本的にネタバレは無しで、ネタバレする時は事前に予告します。
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2023年12月の記事一覧

読書感想文(370)恩田陸『夜果つるところ』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は恩田陸さんの作品です。
以前読んだ『鈍色幻視行』においては、登場人物達が作中でこの『夜果つるところ』について語ります。
そういうメタ要素を持った作品です。

感想面白かった、というよりは、わからなかった、という思いの方が強いです。
ストーリーだけを見れば、それほど面白くはないと思います。
面白さの一つはまず何よりも世

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読書感想文(369)青柳碧人『むかしむかしあるところに、やっぱり死体がありました。』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は、以前読んで面白かったシリーズです。
本屋さんで文庫化したのを知り、即購入して即読みました。

感想今回も面白かったです。
が、順位をつけるなら前作、前々作の方が好きだったなぁと思います。
今回も5篇の短編が収録されていますが、目次は次のとおりです。

巻末解説では「七回目のおむすびころりん」が「本書の中でも白眉と言

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読書感想文(368)『武器になる哲学』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は哲学の入門書です。
哲学はずっと前から学ばなければと思いつつ、手を出せていませんでした。
いや、手を出してみてはあまりピンと来ずに手を引いてきたという方が正しいかもしれません。
この本は本屋さんで平積みになっていて、少し立ち読みをして面白そうだったので買いました。

感想とても良かったです。
何が良かったのかというと

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読書感想文(367)小林秀雄・岡潔『人間の建設』

はじめにこんにちは、笛の人です。

今回は有名な二人の対談集である有名な本です。
私は岡潔の文章を森本真生編『数学する人生』で読み、とても良いなと思いました。その後、『春宵十話』『一葉集』『風蘭』『春風夏雨』と読み、多大な影響を受けています。
一方、小林秀雄は高校生の頃から知っていながら、本を読んだことは一度もありませんでした(国語の問題で出題されたことはあったと思います)。
なので、本当は小林秀

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読書感想文(366)孫泰蔵『冒険の書;AI時代のアンラーニング』

はじめにこんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回はオススメされて読んだ本です。
著者は孫正義さんの実弟だそうです。

この本は先月読んだ本ですが、感想文を書くのをサボっていて12月になってしまいました。

感想読書案内としてはいいなと思いましたが、筆者の主張はあまり参考になりませんでした。
言葉を選ばずに言えば、金持ち視点の発想だなぁと思いながら読みました。
具体的

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