読書感想文(368)『武器になる哲学』

はじめに

こんにちは、笛の人です。
読んでくださってありがとうございます。

今回は哲学の入門書です。
哲学はずっと前から学ばなければと思いつつ、手を出せていませんでした。
いや、手を出してみてはあまりピンと来ずに手を引いてきたという方が正しいかもしれません。
この本は本屋さんで平積みになっていて、少し立ち読みをして面白そうだったので買いました。

感想

とても良かったです。
何が良かったのかというと、まず序章で哲学を学ぶ心構えが書かれてあったことです。
哲学は大きく分けると二つ、「世界は何であるか」と「どのように生きるべきか」です。
そして、哲学を勉強しようとして初期の哲学を勉強しようとすると、今では科学的に否定されるような「世界は何であるか」の答えが出てくる、だから面白くないのだ、と述べられています。
この本はそういった哲学史を一旦横において、筆者が現代を考える上で重要だと思う事項が書かれています。そのため、現実に結びつく具体例が書かれており、自分と身近なものとして哲学を学ぶことができます。

ただ、この本を買う決め手となったのは、筆者が現代社会を憂いていたからです。資本主義の世の中で、哲学で考えられてきた「いかに生きるべきか」がとても大切です。経営者こそ哲学を学ぶべきだ、という筆者の主張に共感し、この本を手に取りました。

この本は50項目で様々な用語や考え方が紹介されています。一つ一つはそれほど詳しくありません。けれどもとにかくわかりやすい。また、後ろにある読書案内もかなり使いやすそうです。
自分の興味の持った所から、次の読書へと繋がるという点で、この本はとても良い本だと思います。

具体的な内容で興味持ったのは、例えば反脆弱性、脱構築、認知的不協和、ルサンチマンなどです。知っている言葉もありましたが、これらを深く知りたいと思いました。
こういったことを知識として蓄えるのも大切ですが、自分の頭に叩き込んで思考のフレームワークとして使いこなせるようになりたいです。

おわりに

哲学はどこから手を付けたらいいのかわかりませんが、そういう時はとりあえず手探りでやるしかありません。
その取っ掛かりとして、本書で紹介されていた本をいくつか読んでみようと思いました。

ということで、最後まで読んでくださってありがとうございました。


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