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「共有」が鍵になる。ツーマンセル導入の裏側にある想い|エンジニアインタビュー

「言うか言わないかどうしようと思ってることが、実は一番肝心」。そう語ってくれたのは、アクアリング入社4年目の長屋健さん。

2018年に新卒採用でアクアリングに入社し、エンジニアとしてのキャリアをスタート。インナーコミュニケーション活性化にも取り組む長屋さんのマインドは、どのようにしてつくられたのでしょうか。

入社前から現在までの歩みや、今年度から始めたツーマンセル制度※の裏側にある想いに迫りました。

長屋 健(ながや たける)さん
5年制の高等専門学校で情報工学を学び、2016年に筑波大学知識情報図書館学類へ編入学。2018年に卒業後、アクアリングへ新卒入社。エンジニアとしてサイト運用や新規Webサイト構築など幅広い案件に携わる。
※ツーマンセル制度…エンジニアが2人1組で1プロジェクトのコーディングに取り組む体制のこと。

エンジニアとしての出発点、試行錯誤

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――入社前、大学ではどのようなことを学んでいましたか?
編入学した筑波大学の知識情報図書館学類では情報設計を学んでいました。基礎的な授業が多く、研究室でサーバー保守などインフラを扱ったり、バックエンドを触ったりと、一通りのことを経験しました。

特に印象的だったのは、チームで自由にデバイスやソフトウェアを制作して発表する授業です。制作の進め方を整理したり、プレゼンを担当したりすることが多くて、自分たちで作ったものを「これ面白いでしょ!」って伝えることが自分は楽しいんだな、と気づくきっかけになりました。

その後、就職活動をしている時に偶然アクアリングに出会い、現在も引き継がれている「とことんいいモノを作る」「お客様とチームになる」という理念が、仕事をする上で自分が大切にしたい価値観と近く感じ志望しました。

――入社直後はどのようなプロジェクトに関わっていましたか?
1年目は5件ほどの運用プロジェクトに参加していました。
当時はユニット制※ではなくプロジェクトごとのチーム編成で、職域をまたいだメンバーとも距離感が近かったです。大学時代の経験から、1年目はディレクターを兼任したかったので、エンジニアの業務以外に企画や資料作り、プレゼンなども行っていました。

※ユニット制…職種ごとに分かれたアクアリング内の社内体制、グループのこと。

――特に苦労したことなどはありましたか?
最初のころは自分のキャパシティも、ヘルプの出し方もよく分かっていなかったので、結果的に仕事の総量が多くなっていました。

当時WBS※はあったのですが今のような一元化された工数管理はまだなく、時間を気にせず一気に詰め切るような作業はしやすかった反面、パワー型の進め方に無理があることを体感して。1年目の終わりごろに自分のキャパシティがようやく掴めてきて、結局運用の数を減らしてもらうことにしました。

また、エンジニアとして自分で作れないと責任を持って「できます!」と言えないジレンマを感じたこともあり、同時にエンジニア1本に絞ることにしました。

※WBS(Work Breakdown Structure)…作業分解構成図。プロジェクトの各工程を各担当者の作業レベルまで展開しツリー構造にまとめたもの。

気軽な提案が、形につながる

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――エンジニアに注力しはじめて、どのような変化がありましたか?
ちょうど自分の働き方を見直したのと同時期に、社内がプロジェクトごとの体制からユニット制になりました。
他のエンジニアの人との距離がぐっと近くなり、こんな仕事してるんだ!というのがお互いよく見えるようになって。
自分とキャリアが近い人の仕事を間近で見たり、さらにキャリアのある先輩の独学で習得した話を聞いたりすることが増えて、それぞれの知識が会社全体に土台として共有されてないのをすごくもったいないなと感じるようになったんですよね。

――そのもったいないという気持ちが、ツーマンセルに繋がっているのでしょうか?
そうですね、プロジェクトにエンジニア1人だと我流になる危険性も以前から感じていて。ちょうど社内的にもツーマンセル制度を導入しようという機運が高まったタイミングで、じゃあ今期のユニットの目標として推進してみよう、となりました。

――本格的にツーマンセルに取り組んでみていかがでしょうか。
元々大きい案件はエンジニアが2人で入っていましたが、規模に関わらず最初から2人で携われるようになったというのはまず大きかったです。結局、どんなプロジェクトでも相談ごとは発生するので。

ペアプログラミング※なども試していますが、同じものを2人でコーディングするのは時間がもったいない印象があり、改善の余地があると感じてます。

最近はユニット内でボイラープレート※の作成にも注力していて、より統一された環境を徐々に整えています。
まだ道半ばですが、ツーマンセルの取り組みに限らず、集合知の輪を広げる体制になれたことが、何より良かったですね。

※ペアプログラミング…1つのプログラミングを2人で共同開発する手法。
※ボイラープレート…実装で標準となる定型コードのこと。

――共有する、ということを大事にされているんですね。
共有することでスキルという部分はもちろん、エンジニアの心理的安全性につながるという点が大きいです。

仕事って結局、みんなの不明点をとにかく解決していくことかなと思っていて。「ここなんか気になるけどまぁ大丈夫だろ」と思ったところは、大体プロジェクトの終わりかけに再燃することが分かってきました(笑)。

なので他にも、自分の考えがメンバーに適切に伝わるよう日々気をつけたり、逆に自分が分からないこともすぐに質問したり、解決したことでもできるだけ共有するよう心がけていますね。

――その他に、メンバーとのコミュニケーションのために取り組んでいることはありますか?
最近はある新規プロジェクトで、メンバー同士でより発言しやすい空気を作っていきたいねという話になり、ライフラインチャート※を共有しあうワークショップを開催しました。
それぞれの背景や価値観を知ることで、お互いを理解して話しかけやすくなることが狙いです。

先ほども言ったように、仕事ってみんなの不明点をとにかく解決することと同義だと思っているので、「言うか言わないかどうしよう」と思ってることが実は一番肝心で、その話しにくさを解消するための取り組みには前向きですね。

※ライフラインチャート…横軸に過去の年齢(時間軸)、縦軸に満足度(充実度)をとり、今までの自分の人生を1本の曲線で可視化したグラフ。

ーーエンジニア同士の日々のコミュニケーションはいかがでしょうか。
自分のユニットでは週1回、実装の相談や雑談ができるもくもく会を以前から開催しています。
最近はそれに加えて、ユニットのつぶやきというのも提案して始めてみました。これは社内のチャットに1人1つチャネルを作って、日々仕事で感じたことや気がついたことなどをつぶやく場になっています。

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ひとりごとのようなものなのでそれぞれが気軽に発言でき、後輩のちょっとした疑問のキャッチアップにもつながって、ユニットのちょうどいいコミュニケーションになっています。

――ちょっとした提案が、こうして形に繋がるのがいいですね。
そうですね。ツーマンセルにしても、つぶやきにしても、アクアリングでは声を上げると必ず誰かが気にかけて協力してくれます。なので「もっと気軽に提案していいんだよ!」ということを昔の自分にも伝えたいですし、これから後輩にも伝えていければと思います。

――今後はどのようなことに注力していきたいですか?

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チームを良くしていく取り組みには自然と意識が向くので、やっぱりエンジニアとしての能力を高めたいですね。社歴があがるにつれ後輩も増えてきて、同じことをしたい人が集まってくるので友達ができたようで嬉しい反面、未だに自分自身が日々成長せねばという気持ちです。

要望にあった設計、挙動というのはもちろん、演出が凝ったアニメーションをユニットの人たちは作れるので、これからもその技術は積極的に吸収していきたいです。

インタビューを終えて

コミュニケーションの試行錯誤を、その歩みとともに語ってくださった長屋さん。気軽に提案、共有するというアクションが、それぞれの解決やスキルの向上だけでなく、チーム全体の心理的安全性につながっていることが感じられました。
長屋さん、ありがとうございました!

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インタビュアー / ライター:杉浦
アクアリング入社2年目のWebデザイナー。インナー広報に所属。

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