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氣の施術その背景~施術者プロフィール【3】講演会あんちょこ②( 2020.11.06 )氣という観点、証と気血水、氣と心

 2020年11月6日 群馬県富岡市にて、とあるセミナーの講演者を務めて参りました。内容は簡単に申しますと「氣」について。演題は「氣の施術を続けて観てきたもの~心の風景」といたしました。

 後日、私はこの講演内容を材料に、またこれまで書き留めてきた文章とも併せ再編集した「施術者プロフィール」の小冊子を作製しました。初めこれは私の施術を受けてくださる方々にお読み頂くことが目的でしたが、このたび小冊子の内容を記事にしてマガジンにまとめてみました。

 タイトルは「氣の施術その背景~施術者プロフィール」でありますが、実のところ言葉のみで「氣」のお話を進めるのは至難の技です。このマガジンは私の施術の背景、大袈裟に言えば思想となるのでしょうが、結局は私自身の心の風景なのだろうとも思います。内容は、身体と氣と心、セルフコントロール、浄化と解放、癒し、心の成熟をテーマとしております。全9記事。もしも最後までお付き合い頂けましたら幸甚です。


ひとつ前の記事「あんちょこ①」はこちら

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氣という観点

 特に、やはり生活習慣や心の癖…みたいなものが、長い間に大きく体に影響を及ぼすと見ておりまして、実際は心の動きがその人の体を作ると言っても言い過ぎではないのではないか…と感じております。

 そこで、では、氣がどういう働きをしているのか?というお話しになって参りますが、実は氣というものは、体感してくるとおいおい分かってくるのですが、非常に心の影響を受けまして、その心の動きそのままに、そのように氣の方が受け身になって動いていってしまう…と私は見ております。

 ですから、その氣を流れを読み解くということは、その人の心の動きを読み解くと言うことにもなって参りまして、それがその人の体に既に現れてしまっておりますので、体に現れている氣の状態をよく観察することで、体だけでは見えてこない、様々な心の動きと言いますか、心の癖みたいなものを氣の状態を通じて診るわけです。

 それで、じゃぁ、その「氣」って言うのは何ですか?ってことになるのですが、これは言うまでもなく西洋医学には無い概念です。非常に東洋的なものですね。相反することも無いのですが、やっぱりこれは見方の違いです。日本成人病予防協会監修の「体を守る健康知識」の記述にあるのですが…

東洋医学の証、気血水

 東洋医学ではその人を様々観察して、今どういう状態にあるか見極めて行くのですが、結果、その心と体の状態全体を表す「証」を診て行きます。そしてその「証」を見立てるのにモノサシがまた幾つかありまして、陰陽とか、虚実とか、寒熱とかいろいろあるうちの一つに「気血水」というモノサシがあります。それで、その中の「気」にもいろいろ定義がありまして、これも日本成人病予防協会のものなのですが…

 東洋医学では、人間の体は気・血・水の3要素が人体をつくったり、活動させたりするための基礎的な物質とされている。そして、この3要素が不足したり、滞ったり、偏ったりしたときに、不調や病気、障害が起きてくると考えられている。
 「気」は人間を生かしているエネルギー、つまり生命力のことである。普段何気なく使っている「元気」「陽気」「やる気」「眠気」などの言葉は、人間の精神や肉体状態に「気」というエネルギーが大きく作用していることを示している。気と言うのは、目には見えないが、体の中をくまなく循環している。健康な体では、気が滞りなく全身を巡っているのだが、体力が低下したりストレスがかかったりすると、気の巡りに悪影響を及ぼし、気の流れが滞ったり、循環する気が足りなくなったりする。

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 ちなみに、「血(けつ)」は、ほぼ血液の意味でありまして、「水」は血液以外の体液や分泌液、擦りむいたきに出るような浸出液のことです。ここで、氣と言うものが東洋医学で言う「証」を見定めるための見方の一つであることのご認識を頂きまして、次は、皆さまに氣を実感するワークを行って頂きたいと思います。

このあと氣の実践。
氣感、氣のボール、氣の交流くらいまで。
初めはひとり、次に二人一組で。
~ 10分 程度 ~


氣と心

 さて、今しがたお感じになられた氣ですが、じゃぁこの氣の実態は何なのか?と言うことが次の問題になって参ります。私も過去30年近く、こうしたことを続けてきまして、その経験も踏まえて申し上げますと、まずもって、もともと氣そのものに色はない…と言いますか、氣は元来、純粋無垢なものである…と言うことがひとつ。そして、そもそも氣には汚れの無い自然な流れがある…と言うことがもうひとつあります。

 それで先ほども申し上げたのですが、氣はそれでいて…と言いますか、むしろ、もともと純粋無垢だからこそ非常に心の動きやイメージの影響を受けてしまいまして、その心の動きそのままに、ある意味コントロールを失ったように、氣が心の動きに影響され、流されるように動かされていってしまいます( たとえば、大気【心】が作る台風【氣】のように、どんなに荒れ狂った台風とは言え、その台風自体が移動しているわけではなく、大気【心】に影響され台風【氣】は移動しているのです。それ故、翻って心の在り方が重要となるのですが… )。そして次にその氣が体に影響を及ぼすと見て行くわけです。気血水とあるように、氣の流れの悪さは血液や他の水の流れを悪化させます。氣が滞るとき、その箇所は密度が濃くなるように質量が増すように固化する感じです。この滞りを解消するのがまた一苦労であります。

 まぁそうやって、その心に湧きおこる想念やイメージは、間断無く、どんどん重ね塗りするように、純粋無垢な氣に色を乗せていきます。ですから、心の動き・感情・イメージは、我々の自覚あるなしに関わらず、時々刻々、氣の状態を変化させています。そういう訳で、心の動きひとつで氣は汚れもしますし、清くもなって参ります。まさに心次第です。

 氣の感覚を受け入れている方は、心も氣の影響を受けることを大いに感じていると思いますが、この講演会では「 氣 ⇒ 心 」の方向性についてはあまり言及しませんでした。それは、私たち個々人の身近を取り巻く氣の流れは、第一義的に心の動きが上位であって、この場合の氣は心の動きが積み重なった結果であり下位であり、さらに下位である身体への影響を理解して頂きたかったからです。そして、そこは自ら心でコントロールすべき領域であろうと考えています。
 もっとも、大自然の営みや、我々の集合意識を反映した氣(氣場)、或いは個人の潜在意識・業などは、個人の氣(氣場)の基台であり上位となり、まさに「 氣(氣場)⇒ 心 」の方向性となるものです。これは広義としてです。重要なのは「 心が作り出す氣場 」「 氣場に影響される心 」を認識したうえで、その心と氣場を超えていくことと思っております。

【4】講演会 あんちょこ③ …に続く

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施術者プロフィール【 Title 】

2020.11.26 【1】小冊子冒頭挨拶文
2020.11.06 【2】講演会 あんちょこ①
2020.11.06 【3】講演会 あんちょこ②
2020.11.06 【4】講演会 あんちょこ③
2020.11.06 【5】講話者さま ありがとうシート 
2017.11.30 【6】東京・九段での施術について
2019.12.17 【7】父の葬儀を終えて&チベット死者の書
2020.06.26 【8】死を見つめる。いかに生きるのか。
2020.11.26 【9】あとがき「 浄化と解放、癒し…そして 」

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