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こじらせプリン

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戯曲「こじらせプリン」です🍮
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戯曲 こじらせプリン⑩最終回

まみ んーどうだろうねえー。

愛希 私、なんか、今なら世界を裏切れる気がする。この戯曲をおもしろくしたい!

まみ じゃあ愛希ちゃん、神様の前で『世界を裏切ったこと全く後悔してません』って胸張って言える?じゃないと神様許してくれないよ。

愛希 言える。きっと言えるよ。私はいま、この戯曲をおもしろくしたいの。そうしなかったら、きっと後悔する。私は今から世界を裏切るよ!

まみ これから愛と希望で

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戯曲 こじらせプリン⑨

愛希 私ってケチなのかなー?なんか、私には割引シール貼ってあるプリンが1番似合うかなーって。なんか私みたいでしょ、3割引って。みんなほどよくできた人間じゃないから、安売りして、割引して、気づいてもらえるようにシール貼って・・・私そんな感じで生きてるからさ、なんか3割引のプリン見てたら自分のこと見てるみたいで買っちゃうんだよね。私からすれば、まみちゃんは手の届かない258円のプリンアラモードだよ。

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戯曲 こじらせプリン⑧

愛希 え、なになに?

まみ もしかしてあれじゃない?消費期限切れたやつ食べてるからじゃない?絶対そうだってー。

愛希、ずっと手に持ったままのプリンに目をやる。

愛希 別にいつもいつも消費期限切れのプリンばっか食べてるわけじゃないよ。今日はたまたま15分過ぎちゃってたけど、いつもはギリギリ期限内に食べてる・・・・・・・・はず。

まみ え?てことはいつも消費期限ギリギリのプリン買ってんの?それ

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戯曲 こじらせプリン⑦

愛希 え、そうなの?なんか意外。

まみ 好き勝手生きてたつもりだったけど、心のどこかでは目に見えないなにかにいつも怯えてた。いったい何にそんなに怯えてたのか今でもよくわからないけど。

愛希 目に見えないなにか・・・。なんかわかるような気がする。

まみ 世界を裏切ってやっと、怖いものなんてなーんにもなくなった。怖いものがないふりなんてもうしなくていい。神様にめちゃくちゃ怒られたけど死んでよかっ

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戯曲 こじらせプリン⑥

愛希 え、怒られるの?神様優しいんじゃなかったの。

まみ だって私めちゃくちゃ怒られたもん。

愛希 なんて怒られたの?

まみ 『バカああああああーーーーーーーまみの人生にもちゃんといいこと用意してたのに、なんでもう死んでんのバカああああああーーーーーーー!』って言われた。あ、これほんとだから。マジの話。

愛希 へえー・・・。

まみ なんか神様いわく、神様はこの世界に生きてる人全員の人生を

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戯曲 こじらせプリン⑤

愛希、目に涙を浮かべる。

愛希 なんかね、私ね、死ねないって分かってるのにね、死にたいって思っちゃうの。なんで死にたいって思うのかもわからない。今も毎日ベランダからじっと地面を見つめて、いつもそれでおしまい。なんで私は死にたいはずなのに死ねないの?ベランダから飛び降りる勇気はどこに行けば、何をすればもらえるの?

まみ そんなに世界を裏切る勇気が欲しい?

愛希 (うなずく)

まみ 生きたいく

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戯曲 こじらせプリン④

愛希 えっ・・・。

まみ 私はね、死にたいから死んだの!こんな世界うんざりだって思って、こんな世界裏切ってやるって思って、心から死にたいって思ったから死んだの!愛希ちゃんとは違うよ!

愛希 ・・・。

まみ冷静さを失っていく。

まみ 私の周りには誰もいなかった。両親に愛された記憶すらない。家族?友達?なにそれ。(自嘲的に)あはは、でも私顔はいいから男だけはたくさん寄ってきたけどね。まあみんな

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戯曲 こじらせプリン③

まみ え?自殺した人にすごいって言う人初めて見た。あはは、愛希ちゃんほんと変なの。

愛希 自殺した人にすごいって言うの、やっぱり変だよね。

まみ 変でいいじゃん。その方がおもしろいし。

愛希 おもしろい?私が?

まみ うん、さっきから愛希ちゃんめちゃくちゃおもしろいこと言う子だな〜って思ってた。自覚ない?

愛希 おもしろいなんて言われたことない。

まみ 愛希ちゃんのおもしろさに気付かな

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戯曲 こじらせプリン②

愛希 ・・・は?

まみ いやだから、会いに来たんだってば。神様に言われて。

愛希 ・・・は?

まみ 愛希ちゃん、は?しか言えないわけ?

愛希 いや、だって、そんなこと言われても。あなたが言ってること意味わかんなさすぎですよ。

まみ まあそりゃそっか〜。(咳払い)では、1から詳しく説明しよう!

愛希 最初からそうしてくださいよ。

まみ えっとまずー、私、まみっていうんだけど、もう死んで

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戯曲 こじらせプリン①

戯曲 こじらせプリン①

学生時代に書いた戯曲を、投稿してみようと思います。書いただけで、上演はしてないです。したかったけど。
先日実家で発掘し、久しぶりに読んだら、あまりにも拙いセリフたちに笑ってしまいました。でも、こじらせレベルMAXだった大学生のときの私にしか書けない戯曲だなぁと。今思うと、命削って書いてました。

命を削ってこじらせプリンを書き上げてくれた貴女へ_____。
随分マシにはなったけど、多分今もまだこじ

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