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800文字作文/Vol.0_2022/02/22

急遽、(ゴールデンウィーク明けまでの)連続特別企画、全60回かな。

日々の散歩を、ぼくが800文字でまとめて、先生(いつ破門になるかわからないので、知りたいかたは過去ログを参照ください)に添削(アカ)をもらう企画。
毎日ですから、この企画の終わり(無事に終わればの話ですが)は、ちょうどゴールデンウィーク明けになります。
それまでに破門にならなければ、ぼくは浅草に引っ越しているはず。
ゴールデンウィーク明けにはある程度の、文章レベルからスタートという感じで、先生の鞄持ちから、周りの雑用、書類整理、細々な小さなアルバイト程度の執筆の仕事をもらったり(新人賞デビューという形ではなく、先生のツテで原稿(結局は、先生が原稿の最後までの)ケツをもつ。というカタチで、どこかの出版社から小説が出版される。普通の弟子なら順当(穏当?)にいけば二年以内に。あるいは弟子から脱落しないかぎりは)
あ、来年の話は鬼が笑いますので、目先の課題をやっていきます。

んで、このコーナーの見どころは、添削結果を最後にリンクできるという点です。
つまり、先生のほうのページには「某君」となっておりますぼくの「添削前の原稿」は載っておりません。先生のファンには先生のファンしかついておらず、ぼくのファンにはぼくのファンしかいないわけです。
ぼくのnoteは自由度を高めにやっています。 ^ ^
先生のほうのフォロワーからこちらを見るのは難しいかもですが、こちらからは向こうは覗ける感じになっております。
これなら先生(師匠)の方がいいトコどり、アドヴァンテージですよね。
先生から文句は絶対にでないはず。だと思う。自信ないけど。笑。

ということで、この企画の味噌は、添削前の原稿をここで読んで、一般論(文章の上達したい人)は先生のページに飛んで、なるほど! プロ(元は朝日新聞の記者)はここにアカペンを入れるのか!
文章術の参考書の復習、フローチャート形式のように利用できます。

まずは先月の分から、第一回ですね。

ん? おっと、その前に、先生? ぼくの「文章の千本ノック」の記事にアカを入れております。笑。(まったくぜんぜん、使ってもらっても構わないんですけど〜、先生ぇ〜 さきにいってくださいね〜(みなさん、これが師弟関係です  笑 ^ ^)

では、今回は、プロトタイプで、「プールサイドにて」を下記に。
それから先生のアカを載せ(リンクし)ます。


「冒頭で出会うVol.11_プールサイド」

プールサイドでかるく準備体操をして、すぐに上級用コースにとび込んだ。監視員に注意されたようだったが無視してクロールを始めた。いく度かターンをくりかえした。数えてなかった。あの日からからだが疼いてしかたがなかった。やはりきていなかった。女が妻のママ友だとおもうとかれの脳みそと全身がさらに騒いだ。休憩のアナウンスがあって、水からあがった。プラスティックの白椅子が並ぶほうへあるいた。そのときになって彼に向かって笑いかけ、椅子に座っている女に気づいた。互いに片手をあげた。バスタオルを巻いた女が歩いてきて彼の隣にすわった。たっぷり見せてもらったわ、気分よさそうだったわね。女は気さくにいった。心臓が破裂するんじゃないかというほど彼は動悸が激しくなった。娘の授業参観でたがいに顔を合わせただけとは思えない女の口ぶりだった。まさか、女も、彼を探しにこの市営プールにきたのか。思った。が頭をふった。

「旦那さんは、仕事中ですか」

警戒をされぬように彼はいう。そ、と女は竹細工のようなほそい手をうちわのように仰いでみせる。

「五、六分前に来たばかりよ。まさかあなたが来ているとは思いもしなかったわ」

ついさっき、駅前のスーパーで、子どもさんをつれてらっしゃったあなたの奥さんを見かけたわ。女はいった。彼は黙って女をみつめた。顔は笑っていたが目は笑っていなかった。男のからだの渇きが女をもとめている。じっと女は彼の目の奥をのぞいている。気づかれただろうか。

「泳ぐのはやめた」

「だしぬけに、どうしたのよ。わたし、いまきたばかりなのよ」

女はたじろいでも腹を立ててもいない。彼はシャワーだかグロスだか唾液だかでぬれた女の唇をみつめた。

「でないか」

「でないかって、どこへよ、わたしまだ一度も泳いでいないのよ、やだもう」

女は彼の土方で黒くやけた腕を叩いた。

「シャワーの下を通っただろ。あれで充分じゃないか」

本気とも冗談とも取れるような口ぶり彼はいった。

女は考えるふりをした。そうね、充分だわ、といって口元から歯をみせて笑った。上の八重歯が彼の好みだった。

「わかったわ。驚いたひとね」

女はバスタオルをもって立ちあがった。男女別の出入口で別れる際、表でまっているわ、と落ち着いた声で女はいった。




次回からは、800文字作文の添削(アカ入れ)です。

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