シェア
蒼龍 葵
2024年7月5日 08:26
「妹がツンデレ過ぎてまともな恋愛が出来ません!」34話完結。1話ごとの完結型で、田畑兄妹が少しずつ成長していくお話です。ギャグコメ多し。ツンデレとヤンデレ(デレ少ないのでヤンヤンと呼んでます)要素あり。あらすじ 247文字総文字数 104409文字★完結 #恋愛小説部門 →次(第1話)へ ★ マガジン第1話 おはよう、の一声はラケットから第2話
2024年7月5日 08:33
←前へ ★ マガジン第1話 「おはよう、の一声はラケットから」 俺には3歳年下の可愛い妹がいる。それはそれは本当に、お人形みたいに可愛い子だったんだ。「……お兄たん」 暗闇の中で愛くるしい巨大な熊のぬいぐるみを抱っこしているのは妹の麻衣だ。 あいつはまた途中で怖い夢でも見たのか、泣きながら俺の布団にもぞもぞと入ってきた。 4人暮らしのごくごく普通の家庭
2024年7月5日 08:57
←前(第1話)へ ★ マガジン第2話 「大人のおたふく風邪ってホント怖い!」「馬鹿兄貴ッ! 早く起きろっての! 私、朝練遅刻しちゃうでしょ」「う”ぅ~……麻衣ぃ……だずげで……」 いつものようにバドミントンのラケットで軽く尻を叩かれる俺。 ケツの痛みよりも今日は首から耳にかけての激痛がとにかく辛い。例えるなら身体の中を何かが這いずり回っているようだ。 あと
2024年7月5日 11:45
←前(第2話)へ ★ マガジン第3話 「妹が怖くておちおちAVも見れないなんて!」 型枠工の父さんは大体朝早くから出勤して夕方くらいに帰宅することが多く、俺と顔を合わせるのは学校が終わってからになる。 生活サイクルが根本的に違うので、親父とあまり会話することないのだが、今日に限って珍しくソファーでテレビを見ている俺の隣にすすっと近づいて来た。「なぁ、忍。お前、
2024年7月5日 20:59
←前(第8話)へ ★ マガジン第9話 「決してお漏らしではないっ!」 俺と柿崎ちゃんの羽球大会は意外なところで盛り上がりを見せ、俺は生まれて初めて後輩に《放課後校舎裏に来て下さい》と呼び出された。 ラブレター? こんなものを貰ったのは人生初めてだ。可愛い便箋に書かれたその文字を見つめて感涙全開になる。「あれ、忍。まさか後輩ちゃんからの告白?」「んっふっふ
2024年7月5日 21:34
←前(第9話)へ ★ マガジン第10話 「据え膳なのに食べられません」「弘樹……俺の悩みを聞いてくれ……」「ど、どうした田畑……」 ここ2日程、全く眠れない夜を過ごしている。それも、全て麻衣がおかしくなってしまった所為なのだが。 このままだと、俺は不眠症で死んでしまう。いくら学校の授業でコソコソ眠りを確保しても全然足りない。育ち盛りの子供はしっかり寝ないと
2024年7月12日 20:20
←前(第30話)へ ★ マガジン第31話「ちっくん嫌いだよぉ~」 クリスマスソングがかかってくるといよいよ俺の腰は重くなる。この重大なイベントシーズンに何が悲しくて妹と買い物になど……。「はあ……虚しい」 先日、俺は彼女に振られた。 しかも、『私とお付き合いすると麻衣ちゃんが泣くから辛い』というとんでもない理由だ。 そんな事を言われてしまったら、俺はこの
2024年7月12日 21:13
←前(第31話)へ ★ マガジン第32話「どうせ、ついでだしっ!?」「兄貴、ちょっと頼みがあるんだけど」 思わず俺はソファーから読みかけの雑誌を落とした。口はだらしなく開いたまま塞がらない。 え、俺、今起きてる? もしかして、これは夢なのか? だって麻衣からのお願いだぞ、今日は東京も大雪の日だったか、と思わず窓を開けてスマホの天気予報を二度見してしまった。慌
2024年7月12日 22:48
←前(第32話)へ ★ マガジン第33話 「来年も、よろしくな?」 12月31日。今年もやってきた大晦日に、俺は麻衣と2人で近所の神社へやってきた。 毎年この時期は人が多いので、俺は時刻が変わるまでこういう場所に来るのは好きではなかったのだが、俺が来年留年せずに過ごせるようにと、いよいよ始まる就職活動祈願も兼ねてだ。 麻衣は大学受験に向けて来年から確かクラ
2024年7月12日 23:33
←前(第33話)へ ★ マガジン第34話「それでも、やっぱり」 2月と言えば、甘い甘い大、大イベントが待っている!!! 1月の後半くらいからコンビニには例の特設コーナーが変わり始める。あれを見ると今年は義理以外ももらえるだろうか?なんて胸が踊る。 とは言え、最近は自分用に高いチョコを買う女の子が増えているらしいので、今年は義理ですら貰えないのではないかと少しだ