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随想録

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随想の記録。著者は高波碧/日比野京。
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#作品

黎明の眩しさという至福。

黎明の眩しさという至福。

白馬の裾野で見た朝日のドラマチックな眩しさときらめきが瞼の裏からいつになっても消えないものだから、それを文学に昇華せずにはいられなくなって書いた短文。日比野京という名義で書いた『鷺』という小説の第一章の一セクションにあたる。

「黎明の眩しさ」というもの以上の至福を僕は知らない。壮大なオーケストラの音楽に象徴されるような響きの奢侈も、ビートルズやディランなどが聴かれたあの微熱と昂奮であふれた70年

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祈りと医術の文学。

祈りと医術の文学。

京は和歌が好きだった。そのせいか、京の言葉にはいつもかろやかなスピード感と彫琢された表現とが織り合わされていて、さらりとした語調とリズミカルな響きもふくめてどこか薫風のなつかしさに似たような深みがあった。行儀良くならべられた言葉たちには一切の無駄がなく、それらはまさに和歌のような文藝で、だからだろう、京の文章はどのような歳のどのような人にとっても同じく非時間・非人称の真新しい驚きを与えた。僕も例外

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