資格取得の価値と実務経験の重要性
DS検定合格の話を書いたのち、「そういや私、なんで資格取得に時間を割いているんだろう……」と思いまして、考えた内容をここにメモしようと思います。
所持資格一覧(時系列)
中学~高校
・英検3級、準2級、2級、準1級
・数検2級
大学
・ITパスポート、基本情報技術者、応用情報技術者
・DS検定(リテラシーレベル)
・TOEIC(830点)
・運転免許(AT)
転職活動における資格と実務経験の比較
資格は持っていても意味がない、とよく聞きます。ある意味では正しいです。特に転職活動ではこの事実が出やすいと思います。
転職活動の際、採用担当は資格よりもその人の実際の業務経験を見ます。
例えばシステム開発の会社で中途人材を採用する際、ネットワークやDBに関する高度な国家資格を持っているだけの人と、そういった資格は持っていないが実務経験が長い人と、で比較すると後者が採用されるということです。中途人材は往々にして即戦力として使えることが求められるため、実務経験豊富ですぐにでも業務に飛び込める人が重宝されるためだと私は思います。(知っている人からすれば当然の内容かもしれません)
若手・新卒社員における資格の重要性
しかしながら、資格を持つ・とることが大事なシーンもあります。特に若手(新卒)の社員では資格取得の需要が高まります。業務委託契約を他社と結ぶ際、現場にアサインされる条件として特定の資格取得が求められる場合があります。(ここでの業務委託とは、一定期間所定の作業を他社でやってもらうことを目的として、自社から他社へ社員を派遣することを想定しています。以下常駐といいます)
システム開発会社が常駐契約を結ぶ場合を考えると、常駐経験が少ない若手社員などはよくこのケースに当てはまります。若手人材はポテンシャルで採用されることが多く、入社時点で十分な開発経験を積んでいる人は稀です。常駐契約を結ぶ取引先の企業からしたら、そんな使えるかどうかも分からない人材をアサインするのは避けたいでしょう。
ここで役に立つのが資格による能力の証明です。若手人材の真価は「今後大きく伸びる可能性があること」にありますが、プラスαで資格を持っていれば大きな強みになります。
ケーススタディ:新卒エンジニアにおける資格の重要性
例えば、データベース開発の案件にエンジニアを一人つけたい会社Aがあったとしましょう。それに対し常駐契約を申し込む会社Bが入社1年目の若手社員のアサインを会社Aに申し込む場合を考えます。
会社A「え、入社1年目ってことは開発経験ないじゃん……こっちは即戦力が欲しいんだけどな。」
会社B「いやいや待ってください、この社員さん、若手ではありますけどDB系の資格(SQLやOracle系の)をいくつか持ってるんですよ。経験はないけど、資格試験で書き方は習得してますし、より高度な資格の勉強もしているので…すぐに業務理解し活躍できるはずです!」
会社A「ほうほうなるほどねえ…お、基本情報も持ってるのね。一通りITの基礎知識はあるみたいだし、これなら他の業務もお願いできるかな…。わかりました、一度その社員さんとお話して決めましょうか。」
実際は候補人材のスキルシート(職務経歴書)を見て、そこで検討リストに載ればアサイン面談に進むケースが多いです。就職活動とフローが少し似ていますね。
まとめ:新卒と中途社員の視点から見た資格の意義
言葉を統一してこれまでの流れをおさらいすると、資格の位置づけは新卒か中途かで変わってくるのでは、と考えている次第です。
新卒社員
基本的にはポテンシャル採用であり、能力証明の手段が資格取得に限られる
中途社員
ある程度の経験を積んでいることが前提となるため、資格よりも有効な能力証明(業務経験による証明)が可能
以上のようなポイントから、やはり若いときに資格はとっておくべきだ、と考えています。
ただ、やみくもに難しい資格を取るというよりは、基本レベルの能力証明となる資格を取っておくのが若手のうちは有効と考えます。資格によって裏付けたいのは「経験はないけど基本はわかるしできるよ」という主張なので、例えば簿記2級や基本情報技術者のような、基本を抑えた程度の資格を優先的に取るのがよい、と思った次第です。
資格って取る意味あるんだろうか…と考えた時の頭の中身を書かせていただきました。どなたかの参考になれば幸いです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?