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高齢者の2割「生きがい持たず」。では、現役世代の「生きがい」は?

こんなニュースが流れました。

高齢者の2割が「生きがい持たず」2022年版「高齢社会白書」

皆さんはこのニュース、どう思いましたか?

私はこう思ったのです。
8割の人は「生きがいがある」のね。
多いな、と。

では、他の年代はどうなんだろう?
調べてみました。

年代別生きがい意識調査

Web Journal 年金研究 | 公益財団法人 年金シニアプラン総合研究機構 (nensoken.or.jp)

https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/NKEN19_54.pdf

よく見てください。
青が、生きがいを「持っている」
オレンジ、グレー、黄色がそれぞれ「前は持っていたが今は持っていない」「持っていない」「わからない」です。
明確に「青=持っている」と答えた人の割合を見てみましょう。
多い順から
男性:70~74歳、60~64歳、65~69歳
女性:65~69歳、70~74歳、60~64歳

このレポート中でも、このように書かれています。

男性では 50 歳代後半から、女性では 60 歳以上から生きがいの保有状況が高くなっている。

なーんだ、高齢者のほうが生きがいあるのね!!
現役世代の30%台から、60歳以上(男性は55歳以上)が、
むしろ10ポイント以上も上がっています

このヤフーニュース、間違いではない。
でもこれ、「確証バイアス」ですよね(笑)?
「つながり」がないから「生きがい」がないという着地点。。

では、ヤフーニュースの趣旨とは正反対の
「高齢者のほうがなぜ生きがいがあるか?」
について考えてみたいと思います(笑)

なぜ高齢者のほうが生きがいがあるか(笑)

※データの対象が74歳までのため、ここでの高齢者は65歳~74歳までとします。75歳以上の生きがいについては、また別の機会に書きたいと思います。

簡単に言うと、経済面ですよね。
「逃げ切り世代」と呼ばれるのが、明確に何歳からかは分かりません。
しかし、私が「家と暮らし」相談アドバイザーのときに関係のあった方やお客様を見て感じたこと。
既に年金暮らしに入っている方=「逃げ切り世代」

まだまだ「安定した時代」に社会人生活を過ごした方です。
年功序列で確実に給与が上がり、現役時代に資産形成も出来た
年金負担と給付の倍率(若い世代ほど支払った額に対する給付が少ない)の話もありますが、現役時代に給与が高ければ、それだけ年金支給額も高い
生涯雇用が一般的で、退職金という時代遅れな制度の恩恵も
充分に受けられた世代です。

それが、いつからでしょう、ここ10年くらいでしょうか。
オーディオや電化製品のメーカーに勤務していた人が、
50代半ばで早期退職を余儀なくされた、
などとという話を間近で聞くようになったのは。

年金受給世代=
日本社会の地殻変動が起こる前に年金チケットを手に入れ、
かろうじて逃げ切った世代、というのが実感です。

「生きがい」とはとても個別的なものです。
しかし、経済的な不安がなければ
生きがい=幸福度は概して高いですよね。

批判するつもりはありません。
これも時代の流れなのでしょう。

一方、現役世代。
社会が縮小する中での、あらゆるものが多様化し変化する時代です。
見通しが立たないということは、経済的な不安は付きまとう。
その中での、選択肢がありすぎる時代。
どう生きていけばいいのか?
悩むのは当然ではないでしょうか?

「生きがい」という言葉も、私たちの生活実感から乖離している気さえします。


生きがいって何?


問題は、「ではどうする?」です。
漠然と、社会や政府に期待しても仕方ない。

私たちは私たちなりの生きる術と、自分が幸福を感じるもの=生きがいを見出していくしかないですよね。

レポートの中にこのように記されています。

「生きがい」の概念とは
・自己実現
・人生の意味
・人生の目的

以下と関連性がある。
・生活満足度
・主観的幸福感
・主観的健康観
・社会的ネットワーク

「生きがい」という表現には、二通りがある。
・生きがいの対象を指す場合
・生きがいを感じている精神状態(生きがい感)

生きがい感への欲求
1、生存充実感への欲求
2、変化への欲求
3、未来性への欲求
4、反響への欲求
5、自由への欲求
6、自己実現への欲求
7、意味と価値

https://www.nensoken.or.jp/wp-content/uploads/NKEN19_54.pdf

先が見えない時代、どうしても閉塞感に負けそうになります。
でも、「生きがい感への欲求」の7つのどれか一つでも「欲求」があれば生きていけると思いました。

あなたは一つ選ぶとしたら、どれですか?
私は「3、未来性への欲求」です。
この先どうなるのか、未来を見たい。

どんなに真っ暗に見えても、目をこらして見たいのです。

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