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あんそろぽろじすと
2016年7月30日 19:24
自然人類学を学ぶ授業では,たいてい,レプリカでなく本物のヒト全身骨格を詳細に観察して,スケッチをする骨学の実習があります.自分と同じホモ・サピエンスの体のなかに,どのような形の骨があって,どんな働きをしているのか,こういう機会でもなければ,なかなか知ることができません*1.道端に人骨が落ちている?さて,今回のお話は,私がそうした骨学の実習を1週間ほどみっちりと受けていたときのこと.いろいろな形
2016年7月20日 13:56
研究者ってなにか、と聞かれたら、どう答えるか?ある分野のことについてよく知っている人、大学の授業をする人、実験をする人、フィールドワークをする人?研究者とは論文を書く人のことだ、というのをどこかで読んだ。「論文書かなきゃ昼寝してんのと一緒だから」とおっしゃった先生もいた。たぶんそうなのだろう、その定義はしっくり来る。論文を書く、これは大変な作業だ。しかしその前段階として、書くためには先人達
2016年7月1日 19:21
何万年という時間軸で,私たちヒトがアフリカから世界中に広がっていった様子は,このブログでも何度か取り上げています*1.しかし,この広い地球上で長い時間をかけて移動しているのは,ヒトだけでもないのです.今回の話の主役であるオランウータンも,何十万年もかけて地球上を移動しています.現在,野生のオランウータンは,インドネシアのスマトラ島と,マレーシア・インドネシアのボルネオ島にしか生息していません.