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떡볶이(トッポッキ)で作られる韓国人の舌

味覚の違い

韓国人は辛いものが好き、と思われていることだろう。まず最初に一言言わせていただきたいのが、必ずしも韓国人全員が辛ラーメンを好むわけではないということである。

韓国ではよく、辛さ基準を辛ラーメンで測ることが多いが、これをクリアできない韓国人もいることは事実である。

しかし、当然日本人で辛ラーメンは8割以上、いや9割に近い人が辛いと感じる一方、韓国では辛め、でも普通、と辛味への感じ方が違うことも事実である。

そもそも日本食で唐辛子的な辛さのものがあるのか、頭をかしげる。一つ辛味で言うならわさび。ただわさびは水溶性である(つまり水で流せる)し、辛さというより、香りを楽しむものではないかと思う。

一方で、韓国でいう辛味は味ではなく、刺激=痛みである。そういったものを昔からあまり好んで食べない日本人を見るとやはり、刺激物は受け入れない性格にもつながっているような気がする。


子供の頃から食べる刺激

韓国人はなぜ辛い物が食べれるのか。一度は疑問に思った人は多いのではないかと思うが、理由は子供の頃から慣れ親しんでいるからだ。

以前、あるフードコートで泣くほど辛く、我慢できず近くのスーパーにコーヒー牛乳を買いに飛び出たことがあった。そのあとも辛くて涙が止まらなかった。もう8年ほど前の話でまだ辛味に耐性がなかったせいもあるが、あんな辛いものを生まれて初めて食べた。

その食べ物とは、トッポッキだ。

とその時、フードコートの隣のテーブルで座っていた男の子、10歳くらいか、が、汗もかかず、全く同じトッポッキ1皿を食べて、ひょーいひょいと走り回り遊んでいるのである。

その光景を見て、一口でギブした友人たちと私は、顔を見合わせた。今でも忘れない光景である。

トッポッキは、日本人が好きな韓国の食べ物としても有名だが、日本で売ってあるもの、また韓国でも観光客向けに出しているものは、ちょっと甘めで辛さを抑えてあったりする。

しかし、地元民しか行かないような食堂や屋台で売るものはびっくりするほど辛い(※辛ラーメン程度には辛い物が多いので、本当に注意してほしい)。

つまり、韓国人の辛味耐性舌は、10歳のころからすでにやしなわれ、年を重ねるにつれ、強化される。簡単に言うと、慣れである。

小学生が好きなおやつといえば、これまたトッポッキであることから分かるが、10歳ですでにこの辛さに慣れてしまうと舌の痛点がある意味、麻痺する。辛味を感じにくくなるのだ。それにより、どんどん辛さを求めるようになる。

かくゆう私も、辛ラーメンへの耐性はこの10年、辛味を好んで食べたせいかできあがってしまい、トッポッキも特段辛いと思って食べなくなっている。ただし、辛すぎるものは、舌では大丈夫としてもお腹を下すので注意。


現地おススメトッポッキ

個人的にはトッポッキは屋台で食べるのが楽しいと思うが、専門店や市場で食べることもできる。

〇ナムドブンシク 남도분식

ブンシクとは、粉食という意味で、軽食であることが多いが、粉を使った料理のことを指す。

ここでは、튀김 ティギム(天ぷら)をトッポッキソースに付けて食べることができる。意外と日本では知られていないが、これは典型的な食べ方。

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最近はかなり人気で、オープン時間にいってもこの行列。ウェイティングリストに名前を書く方式。

韓国人が並ぶだけあってかなりおいしい!

店舗もかなり増え、こちらはイクソンドン店だが、明洞、安国など主要観光地にあるのでぜひ。

남도분식 본점
서울 종로구 북촌로4길 20 연화빌딩 1층
http://naver.me/GKMC52j0


〇モッシドンナ 먹쉬돈나

これまた面白い名前で、「食べて、休んで、金おいて、出ていけ」という言葉の頭文字をとったといわれるモッシドンナ。

日本から来た方を案内するときに紹介する定番のお店。ここでは鍋のトッポッキが食べられる。あつあつを食べるなら絶対ここ。

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ここでは、注文用紙に複数のトッポギメニューが書いてあるので、それを人数分組み合わせて頼む方式。例えば三人前であれば、チーズトッポッキ2、海鮮トッポッキ1みたいな。いつもチーズ多めで頼むかな。

ついでにラーメンも一つ追加しておくとさらにおいしい。

一つ注意。ここは三清洞にひとつ、弘大にひとつ店舗があるが、三清洞を絶対おススメする。本店なのもあるが、活気が違うし、作り方も三清洞のほうがうまい。

먹쉬돈나 삼청동점
서울 종로구 율곡로3길 74-7
http://naver.me/GgNbQERQ


〇マンウォンドン市場 망원동 시장

そしてもう一つ、マンウォンドン市場にあるトッポッキ店。この中にあるお店は、地元用なので、辛いトッポッキを試してみたい方におすすめする。

ちなみにマンウォンドン市場とは、ホンデから少し下ったところにある市場で、地元っぽいのにかなり大きめなので、カンジャン市場に飽きた人にはおすすめ。

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ちょっと雑多な感じが地元っぽい。ここで持ちかえりで買うと、400円くらい。ビニールカップで包んでくれる。


そしてどこにもっていくかというと・・・・

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ずばり、漢江公園。少し歩くが、マンウォンドン市場から漢江近くの公園まで歩ける。

途中コンビニで大好きなカップラーメンとメローナという甘ったるいメロン牛乳を買って。ピクニックの時間。

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これがプルタクポックンミョンという辛すぎるラーメンと話題になったが、このカルボ味はまだ控えめ。ソースをちょっとだけ入れる。


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途中には素敵カフェも点在するエリアなので、天気のいい日には散策がてら片手にトッポッキを持ちながら漢江まで歩いてみては!

トッポッキを食べながら見る漢江はなによりも韓国らしい。


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