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立法権の思い出

本文

ある国は、とある少女に立法権を任せていた。

彼女は幼いながら天才的な頭脳を持ち、国の現状や世界情勢を一瞬にして理解し、その最適解を求めるように法律を出す。

おかげで国は繁栄の一途をたどる。

しかし、それ故か「おかしさ」に気付いていなかった。

国民はみな、少女を神としてあがめる。
無論、法律を作り、国は発展し、平和だからだ。

それに疑問を持つ者がいないのだ。

何故その少女に任せっきりなのか?

何故その少女の言うがままになっているのか?

何故その少女は国民たちを従わせることができるのか?




調べても何も出てこない。





それもそのはずだ。

少女に関する文書はすべて何らかの形で処分されていたからだ。




少女が何者かは私の知るところではない。




ともあれ、ユートピアのような国には何らかの裏がある。
知っておいて損はない。


あとがき

今週もたらはかに(田原にか)さんの【 #毎週ショートショートnote 】に参加いたしましたわ!

今回は裏お題「立法権の思い出」で書いてみましたわ。
旅行記風にしてみましたの。
解釈違いであれば申し訳ございません!

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