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旅とアニメーションと映画と温泉と美味しいものを愛する地球人。“心の栄養になる自主アニメ…

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旅とアニメーションと映画と温泉と美味しいものを愛する地球人。“心の栄養になる自主アニメ”を紹介するYouTubeチャンネル『アニメの森』を企画・制作。大阪アニメーションミーツの代表。映像会社に所属するプランニング・ディレクター。

最近の記事

オッペンハイマーをIMAXで

話題のアカデミー賞受賞作をIMAXで観た。 オッペンハイマーについては、以前NHKでドキュメンタリー番組を見ていたので、彼の人物像や時代背景など大体の概要は知っていた。 ただ、その時に見たアメリカの砂漠での原爆実験の凄まじいカラー映像に、TV画面でさえ度肝を抜かれた。 それは初めて見る巨大な炎の塊で、今までにTVで見ていたモノクロ映像とは違い、身の毛がよだつ恐ろしさだった。 それを、IMAXで体験したものだから、その強烈さは想像以上で、思わず全身が震え涙が溢れた。

    • 奪われた木々の行方

      久々に「アジアンドキュメンタリー」を見た。タイトルは『森林伐採ーオリンピックのために』 インドネシアのボルネオ島は、アマゾン川流域と並ぶ巨大な森林地帯を有している。その中で暮らす先住民族は先祖代々、森の木々や農地を守ってきた。しかし、様々な企業が合法的に森林伐採を続けている。が実態は、政府と企業が結託して明らかに“違法”な手段で先住民族を騙して、彼らの土地や木々を奪っているのである。騙されて土地を追われた人々は、企業の雇用人となって働かざるを得ない状況が続いている。 そん

      • キリマンジャロを望む

        新年早々、TVでアフリカの最高峰キリマンジャロ(標高5895m)を、動力付きのパラグライダーで空撮するカメラマンのドキュメンタリー番組を見た。 正月から、地震のニュースばかり見ていたので気持ちが暗くなりがちだったけれど、真っ青な大空にくっきりと浮かぶ雄大なキリマンジャロを見ていて、なんか気分がスッキリした気がした。新鮮な空気を吸ったような。 そして同時に、43年前、初めてアフリカに行き、キリマンジャロの麓で気球に乗った時のことを思い出した。 夜明け前のまだ暗い中、満天の星くず

        • 怪しい彼女

          下町の風呂屋にパートで働く70過ぎのサッチャンは戦争孤児だった。同じく孤児だった頭の禿げた風呂屋の親父は、サッチャンの幼馴染み。口が悪いサッチャンには友達がいない。若い頃に夫を亡くし、女手一つで体の弱い娘を育て、その娘も離婚して一人息子がいる。孫息子はヘビメタのギタリストだが、全然売れてない。そんなある日、サッチャンはある写真館で写真を撮ってもらう。若い頃は貧しくて結婚式もできず花嫁写真も撮ったことがない。そんなサッチャンが写真館の主人に、オードリー・ヘプバーン風に撮ってほし

        オッペンハイマーをIMAXで

          一流って何だろう?

          “一流を目指すなら、一流をたくさん見ないといけない” と先輩から言われたのは、大学を出て制作会社に入った新米の頃である。 その頃は、まだ仕事を覚えるのに必死だったから、一流なんて程遠いというか、ほとんど意識したこともなかった。 しかし、彼はすでに一流の仕事をするために人一倍努力をして、人一倍仕事をしていた人だから、ペイペイの私がトンチンカンなことばっかりしているのを見て、思わず何か言いたかったのだろう。 「一流とは何か?」その言葉を聞いて、私なりに考えたものだ。 業

          一流って何だろう?

          チャットGPT使ってる?

          このところチャットGPTのアルトマンさんの解任・復帰の話題で持ちきりだけど、Softbankの孫さんも、チャットGPTを使っていないと日本はダメになるてなことを息巻いていた。それってあなたの商売に寄与せよってことでしょと思いながら、やっぱり心のどこかで、使うべきところは使ったほうがいいと思っている。 というのもこの夏、大変な目にあったから。クライアントが夏季休暇の10日間に350個の商品コピーを100字以内でまとめて仕上げないといけないという無茶苦茶な仕事を受けてしまったか

          チャットGPT使ってる?

          『せずにはいられないこと』の意味

          宇宙意識“バシャール”の言葉が、胸に刺さった。 人は「こうなりたい」「あれもしたい」と『望む』けれども、望むばかりではいつまでも望みは叶わない。なぜなら望みは単なる憧れでしかないから。 そうではなく『せずにはいられないこと』をすることが、生きる上で唯一の道なのだと。 そうすれば放っておいても、すべての事が自然にそれを中心に回り始めて自ずとそれにフォーカスし続けるものだと。 「せずにはいられない」というのは、無意識のうちにやっているものだと思う。 どうしてもそっちの方

          『せずにはいられないこと』の意味

          わが社のキャラ劇場

          全国に何千何万?とひしめくご当地キャラ。そのブランド力が経済効果をもたらすのだから、侮れないモノがある。 ところで、キャラといえばどこにでも個性的なキャラがいるものだ。私がよくやって会社仲間で必ず盛り上がった遊びがある。 『もしも、クラスや会社の中で時代劇をしたら〜』と各配役を考える遊びである。例えば、傘張り浪人は誰、悪代官は誰、代官に取り入る越後屋、バカ殿、お局、団子屋の看板娘、岡っ引き、その子分などなど、ワイワイいいながら配役を決めていくのは、実に面白い! 誰もが感じるそ

          わが社のキャラ劇場

          ファインディング・ドリー

          私がアニメが好きなのは(特にPixer)大人達がもの凄い労力とお金と時間と技術を投入して、子供と子供の心を持つ大人のためにさまざまなアイデアをカタチにしているところだ。ドリーの物語もやっぱり泣いてしまった。ニモの時も迷子になった息子を捜す父親の必死な姿を見て感動したのだが、ここでは迷子になって記憶を失ってしまった(もともと健忘症の)ドリーの視点から親を捜す物語である。 忘れん坊だけど憎めないドリーというキャラクターが、なぜかいじらしくて放っておけない。健忘症の彼女の困ったさま

          ファインディング・ドリー

          キャラクター・マザー

          わたしは広告屋でイベント屋なので昔からいろんなキャラクターを作ってきた。高校の頃は小柄な眼鏡の同級生をキャラクターにした「眼鏡侍」というマンガを描いてはクラスの友達に廻していた。大学の時はサークル仲間のヒロミチ君をモデルに「小便小僧」の模型を作って色付き水のおしっこをさせてヒンシュクを買った。イベント会社に入った時、関西電力のイベントで「シロクマ君」の着ぐるみを作った。このコがあまりにも良くできていたので、すっかり好きになってしまい、イベントが終わっても別れるのが辛くて思わず

          キャラクター・マザー

          その後の、鉄腕アトム

          鉄腕アトムの最終回はご存知だろうか?地球を救う為に、水素爆弾だかを抱えて地球に迫り来る巨大隕石だったかに突っ込んでゆく。命を投げ打って人類を守ったアトムらしい最後だった。ところが、この話には続きがあった。以前ネットで見た「手塚治虫マガジン」には、その後のアトムの話が描かれていた。 アトムは突っ込んで爆発した時に熱で溶けた爆弾の鉄に包まれて、何年(何万年?)もの間宇宙を漂っていた。それをある星の生物が見つけ回収して、新たなロボットに再生する。しかしアトム自身は地球という星に居た

          その後の、鉄腕アトム

          家畜化する?

          最近のお気に入り番組。NHK・BS「ヒューマニエンス」いわば「人間を科学する」という感じだろうか。 前回見たのは「家畜」 人類は、狩猟民族時代を経て、ある時から急激に人口が増えた。それは農耕を始めた頃と重なるが、同時に今まで命の危険を冒して狩っていた野生動物を家畜化することを知ったからだった。人類は経験的に、捉えた獲物の中でも肉質の良いものや攻撃的でないものを選別して掛け合わせると、同じような形質のものが生まれることを知った。そうやって何年もかけて遺伝子操作を行い、人間に

          家畜化する?

          魔法使いになる!

          私は、中学生の時まで本気で魔法使いになりたいと思っていた。おそらくディズニー映画やTVアニメの影響でいつか自分も魔法が使えるようになると信じていたに違いない。しかしだんだんと成長し現実の生活の中でいつしかその思いは薄れていった。実際、魔法使いなんていう職業はないのだから。 ホグワーツのような魔法の学校もなければ、魔女の宅急便のような仕事もない。魔法使いは「架空の作り話」であり、そんなものは存在しない、という現実の常識の中に夢も消えていった。 ところが、歳をとるにつれてまた

          魔法使いになる!

          バービー、love!

          子供の頃の楽しみは、木登りとバービーちゃんと遊ぶ事だった。でもアメリカ製のバービー人形は、ものすごく高価で、とても我が家で買える玩具ではなかった。でも友達のヨッちゃんは、地元でも有名なお金持ちの子だから、衣装もたくさん持っていた。二人で、着せ替えてなんやかやストーリーを作って遊ぶ。50〜60年代の良きアメリカンライフのシンボルだったバービーは、私の憧れだった。TVドラマはアメリカ製ばかりだったし、家は広くお庭もあってキレイだし、パパやママは優しくて良い人だし、冷蔵庫など日本製

          バービー、love!

          宮崎駿さんは、強い女の子が好き!

          あくまで私にとっての、宮崎駿監督のアタリとハズレ作品について。 よくよく考えてみればアタリ作品に共通項があることに気が付いた。 そう、アタリは、皆、主人公が女の子なのだ!そしてハズレは男又は男の子である。 これはどういうことかというと、主人公の少女のキャラクターにある。 ナウシカは、純粋で心優しく正義感が強い少年のような魅力を持つ。千尋は好奇心旺盛で物おじしない、ポニョは一途で底抜けに明るい、トトロのメイちゃんは、ひたすら無邪気で愛らしい。彼らは不思議な出来事が起こっても、物

          宮崎駿さんは、強い女の子が好き!

          山小屋の3悪人

          何年か前、会社の帰りに古書店で素敵な古本を見つけた。黒澤明全集第2巻である。古書店ではどんな本も980円というセールをしていたので迷わず買ってしまった。これは黒澤明の脚本集で昭和20年代の映画の脚本やエッセイが詰まったお値打ち本なのだ。早速電車の中で読んでみた。「山小屋の3悪人」というシナリオだった。 雪山の小屋に逃げ込んだ3人の銀行強盗の話。とにかく脚本が面白い。まるで映像が目の前に展開するようなストーリーのテンポの良さ。どんな俳優が演じるのかはまだこの時点ではわからないが

          山小屋の3悪人