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魔法使いになる!

私は、中学生の時まで本気で魔法使いになりたいと思っていた。おそらくディズニー映画やTVアニメの影響でいつか自分も魔法が使えるようになると信じていたに違いない。しかしだんだんと成長し現実の生活の中でいつしかその思いは薄れていった。実際、魔法使いなんていう職業はないのだから。

ホグワーツのような魔法の学校もなければ、魔女の宅急便のような仕事もない。魔法使いは「架空の作り話」であり、そんなものは存在しない、という現実の常識の中に夢も消えていった。

ところが、歳をとるにつれてまた、魔法は本当はあるのではないかという思いが強くなってきた。

自分の身に起きるさまざまな奇跡のような現実、思いを諦めなければ必ず実現するという事実を積み重ねていくと、魔法使いのように一瞬で奇跡が起こるということはないにしても、時間をかければ、また思いが強いほど、いつかは奇跡のようなことは実現するのだという確信を得るに至ったのだ。

これって魔法の一種じゃないのかな。例えば20代の頃に憧れだった女優の岸惠子さんに、40代になって彼女のご自宅でお会いすることができたり、前世住んでいたのではないかと感じていたエーゲ海の島に、仕事関係で行くことができたり、憧れのマサイ族の糞と泥の家を訪問するチャンスが来たり、一番忙しい制作会社のディレクター時代に1ヶ月も休みをもらってNYへ遊びに行けたり(飛行機代は会社もちで)・・といろんなことが時間をかけて実現していったのである。普通の人なら「そんなのムリ」と諦めるようなことも、私はなぜかすごく楽観的で「いつか叶うんじゃないか」と思っている節があって、忘れた頃に自然にチャンスが来るのである。

魔法の力というのは、実はみんな「そんなの作り話!」と思っているから使えないだけで、信じれば使える類のものではないかと思う。

なので、私は魔法使いになりたいのではなく、もう既に魔法使いなのだと今では思っている。

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