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インランド・エンパイア 映画って何だろう?

解らない!意味不明!!3時間を返せ!!!と言われている映画「インランドエンパイア」です。
でも、私はとても大好き😊 大好きなデビッド・リンチ 監督です。
以下、ネタバレです。 

この映画は、デビッド・リンチ監督が 「映画」自体を語ったものだと感じました。
ではでは、「映画」とは何なのでしょうか。
 私たちが自分の人生で経験できる事柄は、決して多くはありません。でも映画は、人生の教訓を2時間前後で教えてくれます。
 人間の素晴らしさやダメなところ、怖さ、美しさ、人についての教養。そして、人生や生きること=死ぬことの意味を考えさせてくれます。言うなれば、思想、哲学、啓蒙。自分が主役の「人生」という物語をどう生きていくべきなのか。
 そんな映画の世界で、自分とは別の人間を演じることに人生を捧げ、私たちに勇気や喜び、悲しみ、怒り、そして感動を与えてくれる女優さん。違う人間に成り切ることを生業とし、故にそのことによって生起する困惑(自分と役の分別)。
時には、プライベートで不倫などの問題を抱え、命を失ってしまうこともある世界に生きる女優さん。そんな彼女たちの舞台となる撮影現場では、未来や過去といった、時間を超越したシーンが繰り広げられます。
そんな彼女等が作り上げた映画を観ることによって、苦しみから救われる観客。
生きることに苦悩している私たちが自分の内在する敵を倒すという物語。映画を鑑賞している私たちが幸せになるという劇場劇の世界。
デビッド・リンチ 監督は、映画の持つ魅力、映画とは何なのか、それをこの映画で伝えたかったのでは、と思います。

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