Andy Nonaka

コミュニケーションスキル協会(CSA)代表理事の野中アンディです。論理と修辞に特化した…

Andy Nonaka

コミュニケーションスキル協会(CSA)代表理事の野中アンディです。論理と修辞に特化した、洗練された言葉を学べる講座を開講しています。プレゼンテーションはもちろん、どんな社会的場面でも適応できる言語コミュニケーションスキルが習得できます。文学博士(専門:コミュニケーション学)

最近の記事

パワポ依存のプレゼンが日本のビジネスをダメにする

日本のプレゼンテーションはとにかくつまらない。 TEDを意識してステージ上を歩けばいいと思っている人も多いようです。 ジェスチャーは不自然だし、二つくらいしかレパートリーが無い。 そしてモニターに映った原稿を読んでいるだけ。 たった数十分の原稿くらい10日もあれば覚えられるのに。 そしてパワポには文字だらけ。 世界ではDeath by PowerPointという言葉まであって、資料を読み上げるだけではプレゼンテーションが「パワポで死んでいる」と形容します。 なの

    • ミス福岡も受講中!

      スピーチは必須スキル CSAはコミュニケーションスキルを向上させるためにプレゼンテーションを教えています。 全ては欧米で教えられているパブリックスピーキングを踏襲した、論理と語彙中心の指導です。 つまり言語コミュニケーション重視の学びです。 普段のコミュニケーションを伸ばすことが目的ですから、プレゼンテーションはできて当たり前。 あくまでコミュニケーション能力を伸ばすための過程でしかありません。 しかし日本では誰もがプレゼンテーションを最終形として捉えます。 だ

      • 努力とひらめき

        エジソン 「天才とは99%の努力と1%のひらめきである」と語ったトーマス・アルバ・エジソンは誰もが知る発明家です。 この発言には誰もが納得ですね。 イチローにしてもスティーブ・ジョブズにしても、天才と呼ばれる人たちは誰よりも努力をしていることは広く知られています。 「努力に勝る天才なし」という諺もあります。 ただ、天才をここで評価しても仕方ありません。 コミュニケーション学者として私が強調したいのはエジソンの修辞です。 修とは飾りつけを意味します。 修飾語とか

        • スーパーコンピューター富岳の怪

          2位じゃダメだったようです 先月、日本のスーパーコンピューター「富岳」が計算の速さ世界一になったという話題がありましたね。 メディアではみんな大絶賛していました。 アメリカや中国が世界をリードしていたスーパーコンピューターの速さですが、日本が久しぶりに首位に返り咲いたそうです。 これで新型コロナウィルスのパターンを計算するのが早くなり、創薬の開発に役立てられるということでした 計算の速さに加え、シミュレーションのパターンが増えるからだということでした。 また、富岳の

        パワポ依存のプレゼンが日本のビジネスをダメにする

          プレゼンテーションの本来の姿とは

          日本ではプレゼンテーションをするときにカンペを見ることが許されています。 ただ、欧米ではこれが恥ずかしい行動として考えられているのをご存知でしょうか。 プレゼンテーションで原稿を、またはスライドに書かれた文字を読み上げるのは、そこに話し手がいる価値がないと考えられています。 そりゃ、そうですよね。 往々にしてその原稿はスライドに書かれている内容と同じです。 そして全く同じ内容の資料が配られています。 なんならその場で「この資料読んでくださいね~」と言って立ち去った

          プレゼンテーションの本来の姿とは

          子供が学ぶプレゼンテーションスキル

          早い方が絶対に得する学びCSAはプレゼンテーションを単なる発表会とは見ていません。 私たちはプレゼンテーションとは言葉を磨く訓練と考えます。 そしてそれは欧米の教育と同じ見方です。 ステージ上で文字が踊るスライドを背にして原稿を読み上げるのは、プレゼンテーションを学校で学んでいない日本のみ。 原稿を読み上げる役とスライドのページを進める役…。 情けないしカッコ悪い。 この原稿をタブレットにしただけでICT教育だと主張している学校すらあります。 本来のプレゼンテー

          子供が学ぶプレゼンテーションスキル

          自分優位で仕事を進めたい方へ

          コミュニケーション学私はこれまでコミュニケーション学を大学で教えてきました。 人前で論理的に修辞を施した話、つまりパブリックスピーキングを中心に、対人コミュニケーション、異文化間コミュニケーション、組織コミュニケーション、マスメディア、医療コミュニケーションなどを学生たちに伝えてきました。 でも、大学だけだと年間に100人くらいしか教えることができません。 欧米では2400年の歴史がある学問でありながら、日本では大学に行かない限り学べないのはあまりにももったいない。

          自分優位で仕事を進めたい方へ

          日本、差別、いじめ、そして正義

          誹謗中傷 ついに感染者が報告された岩手県。 東京で勉強している子どもに「第一号になったら周りから何を言われるから分からないから戻ってくるな」と言っているおじさんがインタビューに応えていたのを覚えています。 そして実際に感染者の勤務先やネット上で嫌がらせや誹謗中傷が殺到しているそうです。 なんでそんな嫌がらせをする人がいるんですかね。 本当に腹立たしい。 バカやね!!! テラスハウスに出演していた木村花さんの自殺の前にもネット上でネチネチと悪口を書いていた人たちが

          日本、差別、いじめ、そして正義

          学生たちの今

          先日は南山大学で多くの学生さんと話をしたのですが、その後しばらく彼らのこと考えていました。 コロナウィルスでこれほど急激に情勢が変わってしまい、多くの人たちの生活が不安へと突き落とされました。 真面目な大学4年生たちは、昨冬からいろんな計画を立てて準備をしてきたはずです。 これまで培った経験を社会にぶつけて、自分の力試しをして、目標とする仕事に挑戦する間際のことでした。 それがガタガタと音を立てて崩れ去りました。 企業は採用を控え始めました。 対面の面接からオンラ

          学生たちの今

          就活、転職の面接

          面接は説得 面接は自分を売る場です。 特に自分を採らないと損をすることを主張する場面です。 面接は新しい仕事を得るための大チャンスです。 これは洋の東西を問わず全ての文化で求められ、自分を売る機会であるはずです。 はず... 日本もそうなんですが、これができない人がたくさんいます。 なんなら学校で全然教えていません。 「大学の就職課があるじゃないか!」とかいう人もいるでしょう。 でも大学にいた私からすると就職課(今ではキャリア支援課とか呼ばれますが)、そこでは

          就活、転職の面接

          書くことと話すことは同じ

          書くことは難しいですか? それは話すことと比べてですか? 「話すのは得意だけど書くのは苦手だ」という方は確かに多いようです。 例えば、書こうと思ってもブログが書けないと訴える方たちは話すのも上手くないことがあります。 いつも一緒にいて楽しい人がいます。 俗にいうノリのいい人です。 でも、よく観察していたらノリのいい人たちは、流れに合わせたり、反応のが速かったり、またどこかで聞いたことのある反応を見せることが多いです。 彼らは恐らく「話が上手い人」という評価の範疇

          書くことと話すことは同じ

          商談力を上げたければ

          知的に話せ! 商談、会議、企画、そして上司との雑談。 鈍い人と賢い人とどちらが得か? 簡単すぎるクイズですね。 でも、どうやったら賢くなれるか? これはそう簡単ではありません。 次の文章を読んでください。 「先日のお話ですが、うちの部署のみんなで話してたんですけど、出るっちゃ出るんですけど、まだごちゃごちゃしててはっきりしてないんですよ。ばぁ~っと意見を出してガラガラポンっていうわけにはいきませんからね。早くしないといけないとは思うんで、はい。」 空想の話です

          商談力を上げたければ

          プレゼンテーションのプロが明かす、文字だらけパワポを使わない理由

          プレゼン=パワポと考えている人は多いですね。 資料作りから始まって、アニメーションを施して、文字ばっかり書いて。 出来上がった代物を当日観客席から見ると… 原稿を読み上げるために、こちらと目が合わない。 背中を向けてスクリーンに書いてある文字を読み上げるし、それが資料として配られているからどこを見たらいいか分からない。 こんなのを英語でDeath by Powerpointと言いまして、「パワポで死んだプレゼンテーション」と表現します。 そもそもpresentat

          プレゼンテーションのプロが明かす、文字だらけパワポを使わない理由

          自己紹介の仕方

          日本でよくある自己紹介 「私の名前は〇〇〇〇です。山形県出身です。好きな食べ物は梨です。趣味は食べることと寝ることです。よろしくお願いします。」 よろしくって何を?? 日本ではこの類の自己紹介、多いですよね。 皆さんもこれまでの人生において結構な頻度で自己紹介は行ってきたはずです。 でも困ったことに実社会で使う自己紹介を学校で習わないんですよ。 初対面で好きな食べ物を言ったところでどうなるんでしょうか? 次に会うときに梨を持っていくことを期待されているんでしょう

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          日本の学校ビックリ事情

          私には二人の小学校に通う子供たちがいます。 とにかく配布プリントが多い! あまりにも配布される紙媒体が多いものですから、学校にはパソコンがないのかと思っていました。 でも学校の先生たちもパソコンは使うそうです。 実は使えない人もいるそうです。 でも、そこまではある程度想像できましたが、驚いたことがありました。 福岡の公立小学校のパソコンにはカメラが付いていないらしいです。 今時、カメラが付いていないパソコンを探す方が難しいでしょうに。 Wi-Fiもない うち

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          南山大学でオンライン講演します!

          テーマは「英語教育とプレゼンテーション」 7月15日に南山大学外国語学部・英米学科の学生たちの前で講演会を行います。 嬉しいですねぇ。 南山大学は英語教育で日本国内でトップクラスの評価のある大学です。 学会で何度か行ったことがありますが、名古屋市昭和区にある小高い丘の上に建っています。 閑静な住宅街に突如現れるキャンパスは、カトリックの大学ということもあり、荘厳かつ落ち着いた雰囲気に包まれています。 でも、駅からずっと上り坂のため、行くのが大変なんですよ。 着い

          南山大学でオンライン講演します!