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日本、差別、いじめ、そして正義


誹謗中傷


ついに感染者が報告された岩手県。

東京で勉強している子どもに「第一号になったら周りから何を言われるから分からないから戻ってくるな」と言っているおじさんがインタビューに応えていたのを覚えています。

そして実際に感染者の勤務先やネット上で嫌がらせや誹謗中傷が殺到しているそうです。

なんでそんな嫌がらせをする人がいるんですかね。

本当に腹立たしい。

バカやね!!!


テラスハウスに出演していた木村花さんの自殺の前にもネット上でネチネチと悪口を書いていた人たちがいました。

そんな輩は彼女の自殺の後にツィートやアカウントを削除して証拠隠滅を図りました。


匿名だと何でも言えるけど、顔が出たら正々堂々と言えない。

病気なんだから仕方ないのに、いけにえを見つけては、それを寄ってたかって攻撃する。

どこまでも卑怯なやり方です。


いじめ


学者時代、私は以前いじめを研究していました。

いじめの仕組み、心理的条件、文化的背景、年頃、などを変数として考え、どうやったらいじめをなくすことができるかを調査していました。

当時は小学校5-6年生を対象に調査をしていましたが、どうやら年齢は関係ないようです。

日本のいじめの特徴と最も関連している要素は文化です。

アメリカと日本で調査を行いました。

アメリカにもいじめはたくさんあります。

なんなら、世界でのいじめ研究の大家と呼ばれているのはノルウェーの学者です。


ただ、日本のいじめはとにかく陰湿なんです。

引っ越してきたら方言が違うというだけでバカにされ、バイ菌ごっこをされ、仲間外れにされる。

自分が多数派に守られることを優先させ、他者を犠牲にすることが許されてしまう文化なのです。

親や大人の行動にそのモデルがあるのです。


正義という言葉があります。

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日本語はこの意味をあまり重視しません。

子供が見るアクションドラマで出て以来、大人がこの単語を使う機会がどこにあるでしょうか?

そして自分が正義を尊重するのではなく、人任せな「正義の味方」という表現だけが植え付けられます。

そしてあの何とかレンジャーという暴力的な子供向けドラマが終われば、ほぼ語彙の中から消えるのです。

この社会では暴力は許されないはずです。


中学の頃の担任の先生が言っていました。

「多数決が民主主義の基本なんだ」と。

だからその人は何でもかんでもすぐに多数決でした。


「多数決が民主主義の基本」という考えは間違いではありません。

ただ、これは危険な教えです。

多数決が正義だと考えているのであれば、少数派が声を挙げるのに臆病になるし、みんながやってれば自分も、という発想にもつながります。

民主主義ではなく、日本文化の傾向だと教えるべきだったと私は考えます。


みんなが寄ってたかって「いけにえ」をいじめて、血祭りにあげるのに参加する理由です。


寄らば大樹の陰出る杭は打たれる

長い物には巻かれろ


ネチネチいじめが日本の特徴であることと関連しています。

子供も大人も何も変わりません。

周りと違うだけで責められるのは正義でしょうか?


そんなネチネチしている奴らは顔を出せません。

顔を出されたら何も言えないショーもない奴らです。

テレビのインタビューでも顔を出さないのにも通底しています。


ちなみに欧米のいじめは直接的な暴力と関連しています。


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