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こと葉の蔵

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あの時、あの場所で。記憶の断片を時々取りだしては日差しの中で干し、しまう場所「こと葉の蔵」をつくりました。むかしに書いた「ことの葉」も堂々と主役。
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54.  琥珀色のバーボンに酔う

54. 琥珀色のバーボンに酔う

 惚れっぽい? と訊かれれば、そうでもないと応えるだろう。この人のこの部分に惹かれるというのはあるが、その人の人間をまるごと受け止め、不覚にも恋に落ちてしまうという場合には、好む好まざるや、動物的本能の臭覚みたいものが重要であって、なぜこんなことになってしまったのだろうと、考えあぐねても永遠に核心のところに行きつかない、そういうものだと思う。

 先日仕事を一本提出し、カフェに入った。ホッとした安

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