見出し画像

【5-2 (3)】泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道 国試過去問解説

↑ 解剖学マガジン記事一覧(目次)

■ 第5章 消化器系 資料配付ページ(プリント・スライド)
<5-1  腎臓>
【5-1(1)】腎臓 解説
【5-1(2)】腎臓 一問一答
【5-1(3)】腎臓 国試過去問
<5-2 尿管・膀胱・尿道>
【5-2(1)】尿管・膀胱・尿道 解説
【5-2(2)】尿管・膀胱・尿道 一問一答
【5-2(3)】尿管・膀胱・尿道 国試過去問

💡かずひろ先生の解剖生理メルマガ💡
毎日届く国試過去問解説や勉強法、オンライン講座情報などお届け


【尿管】

<2000 あマ指 28>
尿管の狭窄部について誤っているのはどれか。
 1.腎盂との移行部
 2.総腸骨動脈との交叉部
 3.射精管との交叉部
 4.膀胱への開口部

【答え】3

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.083

1. 第1狭窄部位:腎盂尿管移行部
2. 第2狭窄部位:総腸骨動脈との交叉部
3. 射精管は精管が前立腺を貫く部位(尿管とは交叉しない)
4. 第3狭窄部位:膀胱壁貫通部

<2005 あマ指 26 >
尿管について誤っている記述はどれか。
 1.壁は粘膜、筋層、外膜よりなる。
 2.粘膜は移行上皮で覆われる。
 3.筋層には蠕動運動がみられる。
 4.2か所に狭窄部をもつ。

【答え】4

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.084

1. 粘膜:移行上皮・粘膜固有層/筋層:内縦、外輪/外膜:結合組織性
2. 腎杯・腎盂・尿管・膀胱移行上皮
3. 1分間に4〜5回の蠕動運動により尿をしごくように運ぶ
4. 尿管は3か所に狭窄部をもつ

<2008 あマ指 25>
尿管について誤っている記述はどれか。
 1.長さは約30㎝である。
 2.尿は蠕動運動によって運ばれる。
 3.総腸骨動脈の後方を通る。
 4.粘膜は移行上皮からなる。

【答え】3

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.085

1. 尿管30cm, 尿道 男性16〜18cm / 女性 3cm
2. 尿管は蠕動運動を行う(だから寝たきりでも膀胱に尿がたまる)
3. 尿管は総腸骨動脈の前方を通る
(腎門を出る → 大腰筋の前 → 精巣・卵巣動脈の後ろ → 総腸骨動脈の前 → 膀胱壁を貫通)
4. 腎杯・腎盂・尿管・膀胱は移行上皮。必ずセットで覚える

<1998 鍼灸 23>
尿管について誤っている記述はどれか。
 1.腎門に起始する。
 2.膀胱後下面に開口する。
 3.総腸骨動脈と交叉する。
 4.腹膜に包まれる。

【答え】4

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.086

1. 腎杯 → 腎盂 → |腎門| → 尿管 → 膀胱 → 尿道
2. 左右の尿管口, 内尿道口を結ぶ三角=膀胱三角膀胱の後下面
3. 総腸骨動脈の前を下行(第2狭窄部位
4. 包まれない
腹膜後器官:十二指腸, 膵臓, 腎臓, 副腎 + 尿管, 腹大動脈, 下大静脈

<1998 柔整 8 >
尿管の狭窄部でないのはどれか。
 1.尿管の起始部
 2.総腸骨動脈との交叉部
 3.精巣動脈との交叉部
 4.膀胱への移行部

【答え】3

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.087

1. 第1狭窄部位
2. 第2狭窄部位
3. 精巣動脈の後ろを下行するが、狭窄部位にはならない
4. 第3狭窄部位

<2003 柔整 16 >
正しいのはどれか。
 1.尿管壁の筋層は平滑筋からなる。
 2.男性は尿管が精管の上を通って膀胱に達する。
 3.尿管は一本に合して膀胱へ開口する。
 4.尿管は膀胱の上端に開口する。

【答え】1

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.088

1. (発達した平滑筋による蠕動運動で尿を運ぶ)
2. 男性は尿管が精管の後ろを通って膀胱に達する
3. 尿管は左右別々に膀胱に開口する
4. 尿管は膀胱の後面に開口する

<2010 柔整 47 >
尿管で誤っているのはどれか。
 1.腹膜後器官である。
 2.内腸骨動脈と交叉する。
 3.膀胱底を貫く。
 4.3か所の生理的狭窄部がある。

【答え】2

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.089

1. 腹膜後器官:十二指腸、膵臓、腎臓、副腎、尿管、腹大動脈、下大静脈
2. 尿管は総腸骨動脈と交叉する
3. 左右の尿管口+内尿道口=膀胱三角膀胱底にある)
4. (腎盂尿管移行部、総腸骨動脈交叉部、膀胱壁貫通部)

<2017 柔整 47 >
尿管の粘膜上皮はどれか。
 1.移行上皮
 2.円柱上皮
 3.多列上皮
 4.扁平上皮

【答え】1

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.090

1. 移行上皮:腎杯、腎盂、尿管、膀胱
2. 円柱上皮 → 単層円柱線毛上皮:卵管 / 多列線毛円柱上皮:気道
3. 多列上皮:気道(鼻腔、咽頭鼻部、喉頭、気管、気管支、細気管支)
4. 扁平上皮 → 単層扁平上皮:肺胞、血管内皮、漿膜 / 重層扁平上皮:口腔・咽頭・食道、肛門、表皮

<2020 柔整 69 >
尿管に存在する狭窄部の数はどれか。
 1. 1
 2. 2
 3. 3
 4. 4

【答え】3

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.091

【尿管の狭窄部は3つ】
第1狭窄部位:腎盂尿管移行部
第2狭窄部位:総腸骨動脈交叉部
第3狭窄部位:膀胱壁貫通部

食道も尿管も3つの狭窄部位

【膀胱】

<2006 あマ指 25 >
膀胱について誤っている記述はどれか。
 1.男性では直腸の前方に位置する。
 2.女性では子宮の前方に位置する。
 3.後腹膜器官である。
 4.粘膜の上皮は移行上皮である。

【答え】3

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.093

1. 男性:膀胱 - 直腸
2. 女性:膀胱 - 子宮 - 直腸
3. 膀胱、子宮、直腸は上部のみ腹膜で覆われる半腹膜内臓器
4. 腎杯・腎盂・尿管・膀胱は移行上皮

<1994 鍼灸 22>
膀胱について誤っている記述はどれか。
 1.恥骨結合の後方に位置する。
 2.男女共に後方には直腸が接する。
 3.膀胱の筋は自律神経に支配される。
 4.尿管口は膀胱三角の頂点をなす。

【答え】2

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.094

1. (膀胱は恥骨結合の後ろ
2. 男性:膀胱- 直腸 / 女性:膀胱 - 子宮 - 直腸
3. 交感神経:膀胱括約筋収縮, 排尿筋弛緩 / 副交感神経:排尿筋収縮
4. 膀胱三角:左右の尿管口と内尿道口を結ぶ三角
 ・・・ヒダがなく、膀胱が充満しても伸展しない部位

<2002 鍼灸 25>
女性の膀胱について誤っているのはどれか。
 1.小骨盤腔に位置する。
 2.内面は移行上皮で覆われる。
 3.直腸と子宮との間に位置する。
 4.底部に尿管が開く。

【答え】3

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.095

1. 膀胱、子宮、直腸などの骨盤内臓器小骨盤腔に位置する
 【分界線(大骨盤と小骨盤の境】
 岬角(仙骨)、弓状線(腸骨)、恥骨櫛、恥骨結合上縁
2. 腎杯、腎盂、尿管、膀胱は移行上皮
3. 子宮の前(膀胱 - 子宮 - 直腸
4. 膀胱は膀胱三角膀胱底とする三角錐型
  尿管は膀胱三角に開口・・・膀胱底に開口

<2017 鍼灸 22>
膀胱について正しいのはどれか。
 1.坐骨の後方にある。
 2.全体が腹膜で覆われる。
 3.膀胱頂に尿管が開口する。
 4.骨盤内臓神経が分布する。

【答え】4

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.096

1. 膀胱は恥骨の後方
2. 膀胱は上部のみ腹膜で覆われる
(膀胱、子宮、直腸は上部のみ腹膜で覆われる半腹膜内臓器)
3. 膀胱底に尿管が開口する
(膀胱頂=膀胱尖:尿膜管の遺残組織である正中臍索が付着)
4. 膀胱(膀胱体筋)に骨盤内臓神経が分布
 - 下腹神経(交感神経):膀胱括約筋収縮, 排尿筋弛緩
 - 骨盤内臓神経(副交感神経):排尿筋収縮

<1997 柔整 9>
膀胱について誤っているのはどれか。
 1.膀胱は骨盤腔にある。
 2.膀胱三角にはヒダがある。
 3.粘膜の上皮は移行上皮である。
 4.筋層は平滑筋である。

【答え】2

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.097

1. 骨盤腔=小骨盤腔
2. 膀胱三角はヒダがなく、伸展しない部位
3. 腎杯・腎盂・尿管・膀胱は移行上皮
4. 膀胱の筋層は平滑筋
 - 交感神経(蓄尿):膀胱括約筋収縮、排尿筋弛緩
 - 副交感神経(排尿):排尿筋収縮

<2004 柔整 15>
膀胱について正しいのはどれか。
 1.外表面全周が腹膜に覆われている。
 2.筋層は横紋筋でつくられている。
 3.粘膜の上皮は重層扁平上皮である。
 4.膀胱三角は平滑である。

【答え】4

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.098

1. 膀胱は上部のみ腹膜で覆われる
(膀胱、子宮、直腸は上部のみ腹膜で覆われる半腹膜内臓器)
2. 膀胱の筋層は平滑筋でつくられている
(内縦、中輪、外縦の3層)
3. 膀胱粘膜の上皮は移行上皮である。
(腎杯・腎盂・尿管・膀胱)
4. 膀胱三角は平滑 → ヒダがなくてつるつるしているという意味

<2019 柔整 49>
膀胱三角で誤っているのはどれか。
 1.射精管が開口する。
 2.尿管が開口する。
 3.内尿道口がある。
 4.粘膜表部は平滑である。

【答え】1

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.099

1. 射精管は左右別々に尿道前立腺部に開口
2. 3.  膀胱三角左右の尿管口と内尿道口による三角
4. 膀胱三角はヒダがなく、伸展しない部位

<1993 理作 10>
膀胱について誤っているのはどれか。
 1.小骨盤腔に位置する。
 2.男性では直腸に接する。
 3.3層の筋層がある。
 4.尿管は膀胱頂に開口する。
 5.内尿道口は膀胱底にある。

【答え】4

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.100

1. 膀胱は小骨盤腔に位置する
(小骨盤腔に位置する臓器=骨盤内臓器=膀胱・子宮・卵巣・直腸など)
2. 膀胱のすぐ後ろに直腸がある
(接するかといえば、微妙な感じしますが、この問題では4が明らかに違うので除外します)
3. 膀胱の筋層は内縦・中輪・外縦の3層の平滑筋でできています
4. 5. 尿管は膀胱底に開口
(左右の尿管口と内尿道口を結ぶ膀胱三角は膀胱底にある)
(膀胱頂=膀胱尖:正中臍索が付着)

<2000 理作 8>
膀胱について誤っている組合せはどれか。
 1.容量 ————— 300〜500mℓ
 2.膀胱底 ———— 内尿道口
 3.排尿筋 ———— 骨盤神経
 4.膀胱括約筋 —— 平滑筋
 5.膀胱三角 ——— 粘膜ヒダ

【答え】5

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.101

1. (あはき生理学教科書 300〜500㎖/解剖学教科書700㎖)
2. (左右の尿管口+内尿道口=膀胱三角膀胱底にある)
3. (骨盤神経=骨盤内臓神経:副交感神経排尿に働く)
4. (内縦・中輪・外縦の3層の平滑筋
5. 膀胱三角はヒダがなく、伸展しない部位

<2002 理作 15>
誤っている組合せはどれか。
 1.膀胱尖 ————— 正中臍索
 2.膀胱底 ————— 内尿道口
 3.膀胱三角 ———— 粘液腺
 4.内尿道括約筋 —— 横紋筋
 5.排尿筋 ————— 骨盤内臓神経

【答え】4

【徹底的国試対策】5-2 泌尿器系 - 尿管・膀胱・尿道.102

1. (尿膜管の遺残組織)
2. (左右の尿管口+内尿道口=膀胱三角・・・膀胱底にある)
3. (膀胱三角には尿道と同様の粘液腺があるが、膀胱の他の部位には無い)
4. 膀胱括約筋=内尿道括約筋:平滑筋
  尿道括約筋=外尿道括約筋:横紋筋
5.(交感神経:膀胱括約筋収縮, 排尿筋弛緩 / 副交感神経:排尿筋収縮)

ここから先は

6,446字 / 29画像
この大変な時代に医療従事者を目指す方々へ。時代は変化していますが、いつの時代でも大切なことは不変です。それは勉強を続けること。今日という日、今という時間を大切にすること。解剖学は医学の最も基礎となる学問です。

あん摩マッサージ指圧師、はり師・きゅう師をはじめ、柔道整復師、理学療法士・作業療法士や看護師、医師を目指す方々の解剖学国家試験対策のマガジ…

私の知識やスキルなどが、どこかの誰かのお役に立てることはとても嬉しいことです。ありがとうございます。