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【1-2(7)】神経組織 解説

↑ 解剖学マガジン記事一覧(目次)

【1-2 組織】

第1章 人体の構成 資料配付ページ
■【1-2(1)】上皮組織 解説
■【1-2(2)】結合組織 解説
■【1-2(3)】上皮組織 一問一答
■【1-2(4)】結合組織 一問一答
■【1-2(5)】上皮組織・結合組織 国試過去問
■【1-2(6)】筋組織 解説
■【1-2(7)】神経組織 解説(この記事)
■【1-2(8)】筋組織 一問一答
■【1-2(9)】神経組織一問一答
■【1-2(10)】筋組織・神経組織 国試過去問

→ 【1-3 体表構造(皮膚)】

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− 学習のポイント(神経組織) −

1. 神経細胞
神経細胞体、樹状突起、軸索、髄鞘、ランビエ絞輪、活動電位、跳躍伝導、シナプス
2. 神経膠細胞
中枢神経系:星状膠細胞、希突起膠細胞、小膠細胞、上衣細胞 / 末梢神経系:シュワン細胞

■ 神経組織

▶ 神経組織の構成

神経組織の構成

神経組織は情報伝達を働きとする組織で、神経細胞と神経膠細胞よりなります。
神経細胞はニューロンとも呼ばれ、刺激により活動電位を発生させ、他の細胞に情報を伝達します。神経細胞体、軸索、樹状突起からなります。

一方、神経膠細胞はグリア細胞とも呼ばれ、神経細胞のサポート役として、支持・栄養・代謝などに関わります。
中枢神経系では星状膠細胞、希突起膠細胞、小膠細胞、上衣細胞の4種類。
末梢神経系ではシュワン細胞があります。

ちょっとだけ細かいことをお話します。グリア細胞とは、古典的な解剖学としては中枢神経組織内の細胞に限って使われてきた言葉ですが、末梢神経組織内にも類似の細胞があるので、生理学的には両者をまとめてグリア細胞として考える傾向にあります。シュワン細胞は末梢神経のグリア細胞と考えて良いかと思います。

▶ 神経系の分類 - 中枢神経と末梢神経(解剖学的分類)

神経系の分類 - 中枢神経と末梢神経(解剖学的分類)

中枢神経はまさに身体の中枢として、硬い骨で厳重に守られています。つまり頭蓋骨や脊椎の中にある脳と脊髄を合わせて中枢神経といいます。

一般的に「脳」と言う場合、「大脳」のことを指すことが多いと思います。しかし解剖学で「脳」という場合には大脳・小脳・間脳・中脳・橋・延髄を総称して脳といいます。また中脳・橋・延髄は大脳を支える幹のように見えるので、脳幹といいます。

そして、脳から出る末梢神経が脳神経脊髄からでる末梢神経が脊髄神経です。
脳神経は中枢神経ではありません!間違えないでください。

▶ 末梢神経の働きによる分類

末梢神経系は身体の運動や感覚機能を司る体性神経と、循環・呼吸・消化などの各種の自律機能を司る自律神経に分類されます。

言い換えると、体性神経系は動物的な機能を司り、自律神経系は植物的な機能を司ります。

また、興奮を伝導する方向によって、求心性神経と遠心性神経に分けられます。

体性求心性は感覚神経体性遠心性は運動神経
自律神経の求心性は内臓求心性神経、そして自律神経の遠心性が交感神経と副交感神経です。

▶ 末梢神経の解剖学的・生理学的分類 まとめ

末梢神経の解剖学的・生理学的分類 まとめ

もう一度整理してみます。
中枢神経は脳と脊髄です。

脳から出る末梢神経が脳神経。これはI〜XIIまであります。
この番号は出る順番に上位から番号がついています。
I 嗅神経は大脳
II 視神経は間脳
III, IV 動眼・滑車神経は中脳
V, VI, VII, VIII 三叉・外転・顔面・内耳は橋
IX, X, XI, XI 舌咽・迷走・副・舌下は延髄から出てきます。

そして脊髄から出る末梢神経が脊髄神経。これは31対あります。
頸神経は後頭骨と第1頸椎(環椎)の間から1本目がでてきます。
そしてそれ以降は、各椎骨の間からでてきます。よって頸神経のみ椎骨の数+1あります。つまり頸椎は7つですが、頸神経は8対。
これ以降は椎骨の数と脊髄神経の対の数は同じです。
胸椎12個、胸神経12対
腰椎5個、腰神経5対
仙骨は5つの仙椎が癒合してものです。仙骨神経も5対
そして、尾骨神経が1対
脊髄神経は合計31対です。

これは見た目(形態的)に末梢神経を分類したものです。「解剖学的分類」と言えます。

一方、末梢神経は体性神経と自律神経に分かれるというのは、機能的な分類。「生理学的分類」と言えます。解剖学的分類と生理学的分類は重なりあっています。

■ 神経細胞(ニューロン)の構造と働き

神経細胞(ニューロン)の構造

神経細胞の構造についてみてみます。
神経細胞(ニューロン)は神経細胞体、樹状突起、軸索の3部位よりなります。

神経細胞体は細胞核が存在する、神経細胞の中心です。軸索が損傷をうけても、神経線維は再生できる可能性が高いですが、神経細胞体が損傷を受けるとニューロンの消失につながります。

樹状突起は他のニューロンより情報を受け取る部位です(求心性)。通常、複数あります。樹状突起の膜電位は刺激の大きさにより加算されるアナログ信号です。閾値に達して活動電位が発生するには、時間的・空間的な加重が必要です。

軸索興奮を次のニューロンや筋に伝えます遠心性)。2本あることはありません。軸索の興奮は一定で、全か無の法則に従うデジタル信号です。

髄鞘の部分は電気を通さない絶縁性の部分で、有髄神経の活動電位は髄鞘と髄鞘の間にあるランビエ絞輪に発生します。この時、活動電位は跳ぶように伝わっていきます。これを跳躍伝導といい、有髄神経の活動電位は無髄神経に比べて速く伝導します。髄鞘を作る細胞は、中枢神経では希突起膠細胞末梢神経ではシュワン細胞です。

▶ 参考)ニューロンの4つの形状

ニューロンの4つの形状

神経細胞(ニューロンの)の形状についてお話します。
単極性ニューロンは突起が1本の軸索のみのニューロンです。これは嗅粘膜に分布する嗅細胞や、網膜の杆状体・錐状体細胞、網膜のアマクリン細胞などがこの形状です。
多極性ニューロンは最も一般的なニューロンの形状となります。中枢神経の大部分のニューロンはこの形状です。また末梢神経では自律神経系の神経節の細胞がこの形状です。
双極性ニューロンは、細胞体から反対の方向へ2本の突起がでているニューロンです。これは前庭神経節やラセン神経節の細胞、網膜の双極細胞に見られます。特殊感覚の感覚受容細胞にのみ見られるニューロンです。
偽単極性ニューロンは細胞体より見かけ上1本の突起が出て、直ちにT字型に分岐します。一方を末梢性突起といい、他方を中枢性突起といいます。末梢性突起の遠位端が樹状突起に相当します。これは脊髄神経節の細胞や、三叉神経節などの知覚性ニューロンにみられる形状です。「偽単極性」というのは、見かけ上1本ですが、中枢性と末梢性の突起が合わさって1本に見えるだけなので「偽の単極性」です。

▶活動電位の発生

活動電位の発生

① 静止電位(-70mv)
神経細胞の細胞膜は-70mvに荷電しています。これを静止電位といいます。
この細胞膜内外の電位差を作っているのはNa⁺-K⁺ポンプ(ナトリウム-カリウムポンプ)の働きによります。ナトリウム-カリウムポンプは細胞内のナトリウムイオンを3分子細胞外へ出し、細胞外のカリウムイオン2分子を細胞内へ取り込みます。等価交換じゃないんですよね。3:2で交換します。この陽イオンの分布の不均衡に加えて、この図にはありませんが、常にカリウムイオンが細胞外へ出ていける漏洩性チャネルというものがあります。これにより、カリウムイオンは細胞内へ取り入れても取り入れても、有る程度は外に自然に出ていってしまいます。これにより細胞外に陽イオンが多くなり、細胞膜はマイナスに荷電することになります。
ちょっとここ、細かく言いましたが、ポイントを整理します。
ナトリウム-カリウムポンプの働きにより
・細胞外はNa⁺が多い
・細胞内はK⁺が多い
・細胞膜はマイナスに荷電
この環境が作られます。

② 脱分極(活動電位の発生)
神経細胞に刺激が加わり、樹状突起が脱分極して閾値に達すると、細胞膜に存在するNa⁺チャネルが開きます。すると細胞外に多数存在するNa⁺が細胞内へ流入してきます。+が細胞内へ入ってくるので、その部位の細胞膜の電位が一気に脱分極し、+まで行きます。これをオーバーシュートといいます。
これが活動電位の発生です。活動電位の発生には、樹状突起の膜電位が「閾値」に達することが必要で、それによって、一気に膜電位が変化することが活動電位です。一度、活動電位が発生すると、隣接する細胞膜の部位が次々と閾値に達して、活動電位の発生が軸索を伝わっていきます。これを活動電位の伝導といいます。

③ 再分極
活動電位の発生によって、+まで細胞膜の電位があがりました。このままでは次の興奮ができないので、まずはNa⁺チャネルが閉じます。そして次に、K⁺チャネルが開きます。すると細胞内に多く存在するK⁺が細胞外へ流出します。陽イオンがでていくので、+まで行った細胞膜の電位がまた低下して-70mVに戻ります。これを再分極といいます。
そして、常にナトリウム-カリウムポンプが働いています。細胞内に入ったナトリウムイオンを外に汲み出し、外に出てしまったカリウムイオンを再び細胞内へと取り入れています。そうして、また次の興奮に備えます。

▶活動電位の伝わり方

活動電位の伝わり方についてみてみます。
活動電位の発生に応答し、Naチャネルが開きます。すると細胞内にNaイオンが流入し、軸索の細胞体側に脱分極が起こります。始めの部分の脱分極により、軸索の隣の部分が閾値に達し、活動電位が発生、脱分極を起こします。
始めの部分はNaチャネルが閉じ、Kチャネルが開くことにより、Kイオンが流出し、再分極が起こります。この間、新たな脱分極をはできません。これを不応期といいます。このようにして、次々と軸索の隣の部位が閾値に達して脱分極することにより、活動電位が伝導していきます。

活動電位が伝導するときには、「電気」という物質が流れていくのではなく、軸索の細胞膜が次々と+ → ー に変わっていくことにより、伝わっていきます。

生理学で「両方向性伝導」というのがでてきます。軸索の真ん中に、人為的に刺激を加えて強制的に閾値に達すると、その発生した活動電位は両方向へと伝わっていきます。しかし、生体内では樹状突起にて刺激が閾値に達して、その後、細胞体より軸索へと活動電位が伝わってきます。この図であるように細胞体に近い根本から順番に活動電位による脱分極が生じます。再分極時は次の興奮ができない不応期であるので、生体内では活動電位は細胞体側から末端側へと一方向へと伝わっていきます。

尚、有髄神経に関しては髄鞘は絶縁性の部分なので、活動電位はランビエ絞輪に発生します。発生した活動電位は、髄鞘を飛び越え、ランビエ絞輪の部分に次々と跳ぶように発生していきます。これを跳躍伝導といい、伝導速度が速くなります。

■ シナプスの構造と働き

ひとつのニューロンの軸索を伝わってきた活動電位が、次のニューロンや筋細胞などにその興奮を伝える仕組みをシナプスといいます。軸索を伝導してくる活動電位は電気的な信号ですが、シナプスでは神経伝達物質という化学的な信号に変換されて伝えられます。

ひとつの軸索を流れる活動電位は「伝導」といいますが、シナプス間の連絡は「伝達」といいます。
ひとりの走者が200m走などのトラックを走るのが伝導でしたら、リレーで次の走者にバトンを渡すのが「伝達」という感じです。

神経伝達物質には興奮性と抑制性があります。興奮性の神経伝達物質は次のニューロン(シナプス後細胞)の膜電位を脱分極させます。

神経細胞の細胞膜はおよそ、-70mVに荷電しています。これを静止電位といいます。通常、閾値というのは静止電位より15〜20mV浅い位置にあります。つまり、-55mV〜-50mVくらいまで脱分極が進むと、Na⁺チャネルが開き、活動電位が発生します。

さて、ここで図を見ながらもう一度順序を追ってみます。

活動電位が軸索末端に到達します。軸索末端には神経伝達物質を蓄えたシナプス小胞が蓄えられています。
② 電位依存世Caチャネルが開き、Caイオンが軸索末端に流入します。
③ Caイオンの流入はシナプス小胞に貯えられた神経伝達物質の開口放出を引き起こします。
④ 神経伝達物質はシナプス間隙を横切り、シナプス後膜の受容体に結合します。
神経伝達物質が受容体に結合することにより、リガンド作動チャネルが開き、刺激の強さと長さに応じた段階的な電位変化を起こします。

神経伝達物質が興奮性であれば、シナプス後電位を脱分極させます。そして閾値に達すれば活動電位が発生します。シナプス間隙に放出された神経伝達物質は、シナプス前細胞による再取り込み、酵素による分解、シナプス間隙からの拡散などによって濃度が低下し、反応が終息します。

▶ 活動電位に伴う電位の変化

シナプスのところでお話したように、神経伝達物質には興奮性と抑制性があります。興奮性の神経伝達物質は、末梢神経ではアセチルコリン、中枢神経ではグルタミン酸などです。一方、抑制性の神経伝達物質の代表はGABAです。

ここで静止電位について、もう一度みてみます。ナトリウム-カリウムポンプの働きにより、細胞内外の陽イオンの濃度差が生まれて、細胞膜はマイナス荷電しています。これを静止電位といいました。静止電位はだいたい-70mVくらいであるのも、きっともう頭に入っているかと思います。

ここで「用語」の再確認を行ないます。「極」という漢字は「端から端まで張った柱」というような意味があるようです。南極や北極などのように、端から端という意味が何となく感じられると思います。細胞膜にイオンポンプなどの作用が一切なにもなければ、細胞膜の電位は0であるはずです。それをわざわざ、ATPのエネルギーを使って、一生懸命イオンを移動させ、細胞膜内外で濃度差をつくって、静止電位を作っています。本来は「0」であるところを、わざわざ「-70mV」にまで持ってきているのです。これが「極を分ける」という意味で「分極」と考えます。

興奮性神経伝達物質は、シナプス後電位を脱分極させるといいました。
脱分極とはなにか?「分極から脱する」です。-70mVから脱するということは、0に近い方向になるということです。つまり脱分極というのは、-70mVの静止電位のマイナスが小さくなることをいいます。通常、閾値は静止電位より15〜20mV浅い位置にあります。つまり、-55mVから-50mVくらいが閾値です。興奮性神経伝達物質がシナプス後膜を脱分極させることを興奮性シナプス後電位(EPSP)といいます。

シナプス後ニューロンの樹状突起の膜電位(シナプス後電位)が閾値に達するには、刺激の時間的・空間的な加重が必要です。ひとつのシナプスから、持続的に長い時間神経伝達物質が放出されつづけることが、時間的な加重です。複数のニューロンの軸索が同一部位に集まってきて、シナプスを形成し、同時に神経伝達物質を放出することを空間的加重といいます。このようにして、シナプス後膜の膜電位が閾値に達すると、ナトリウムチャネルが開き、一気にナトリウムイオンが細胞内に流入します。こうして活動電位が発生すると、細胞膜の隣の部分、隣の部分と次々に閾値に達することで、活動電位の発生が軸索末端のほうに伝わっていきます。

一方、GABAなどの抑制性神経伝達物質は、シナプス後膜を過分極させます。過分極というのは-70mVくらいであった静止電位の膜電位より、さらにマイナス幅を大きくせることをいいます。抑制性神経伝達物質がシナプス後膜を過分極させることが抑制性シナプス後電位(IPSP)です。たとえば、-80mV, -90mVとマイナスが大きくなれば、閾値までの幅が広くなります。すると、その神経細胞は興奮しにくくなるということです。「さらに過ぎさって分極させる」から、過分極です。

用語の理解が大切です。分極とはどういう意味か。脱分極とは。過分極とは。
そのひとつひとつの意味がわかれば、全体が見えてきます。いきなり興奮性シナプス後電位とかいわれても、最初はなんのことかよくわからないかもしれません。
シナプスとは何か。シナプス前細胞とは。シナプス後細胞とは。シナプス後膜とは。ひとつひとつの用語をぜひ大切にしてください。用語がわかれば、問題も解けます。

■ 神経膠細胞(グリア細胞)

<中枢神経系の神経膠細胞>

中枢神経系の神経膠細胞(グリア細胞)についてみていきます。星状膠細胞、希突起膠細胞、小膠細胞、上衣細胞の4種類の神経膠細胞が存在します。

星状膠細胞は突起の数が多いのが特徴です。文字通り金平糖ように四方八方へと沢山の突起をだします。そして、毛細血管の周囲を突起で覆います。星状膠細胞は神経細胞と血管との間に介在して、血液中よりグルコースを取だして、神経細胞に送っています。これを血液脳関門といいます。血液中の有害物質が脳内に侵入するのを阻止するのがその目的です。

希突起膠細胞は、中枢神経系の神経細胞の軸索を取り巻いて、髄鞘を形成します。髄鞘を形成する細胞はとてもよく出題されますので、確実に覚えて下さい。中枢神経系は希突起膠細胞、末梢神経はシュワン細胞です。

小膠細胞マクロファージと同じく食作用を持つ細胞です。脳内の掃除屋さんとして、異物や有害物質の除外にあたっています。

上衣細胞は、脳室や脊髄中心管の表面を覆う単層立方上皮の細胞です。脈絡叢では、脳脊髄液を分泌する脈絡叢上皮に分化しています。

<末梢神経系の神経膠細胞>

末梢神経の神経膠細胞についてお話します。末梢神経で髄鞘を形成する細胞はシュワン細胞です。

ひとつの希突起膠細胞が突起をのばして、複数の髄鞘節を形成するのに対し、末梢神経ではひとつのシュワン細胞がひとつの髄鞘節を作ります。

外套細胞は神経節の神経細胞体を取り囲んで神経細胞の保護と栄養供給を行なっています。こちらも末梢性の神経膠細胞のひとつとして考えられます。

▶ シュワン鞘 (髄鞘とは違うことに注意)

シュワン細胞は末梢神経の髄鞘をつくる細胞ですが、実は無髄神経であるC線維もシュワン細胞に被われています。これをシュワン鞘といいます。
髄鞘とは違う構造であることに注意が必要です。末梢神経は有髄も無髄もシュワン鞘に被われています

つまり髄鞘の有無が有髄・無髄、シュワン鞘の有無が有鞘・無鞘とした場合、
末梢神経
・有鞘有髄(A線維、B線維)
・有鞘無髄(C線維) に分類されます。
末梢を神経線維がむき出しで走行するのはあまりに心許ないので、保護のために鞘が必要となったのでしょう。

一方の中枢神経は、頭蓋骨や脊椎といった硬い骨で守られているので、鞘は必要ありません。
中枢神経の有髄神経は無鞘有髄
中枢神経の無髄神経は無鞘無髄に分類されます。
ちょっと細かい話でしたがPT,OTの国家試験には出題されていますので、最後にふれておきました。

■ YouTube 神経組織 解説

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