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詩/短歌

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#短歌

コロナ禍のいつもの私 10

コロナ禍のいつもの私 10

蒸せるほど暑く湿気て
オイルドジャケット苔むして自分だけの一枚に育つ

夏の草嵐
熱風と連れ立って迫り来
クーローゼットのジャケットさえも
軒のつりしのぶ

熱風と連れ立って来
夏の草嵐
軒のつりしのぶのごとくに
苔しげきオイルドジャケット

時を経て味わい深くなるはずの
オイルジャケット苔むして死す

コロナ禍のいつもの私 3

コロナ禍のいつもの私 3

夏空に
涼を求めて歩けども
稲穂の道に
木の陰はなし

 夏の散歩は暑くて過酷です。
早朝でも夕暮れでも恐ろしいほどの熱気。
犬も人間も熱中症になりそうです。

コロナ禍のいつもの私 2

コロナ禍のいつもの私 2

わが犬が
草に入りて
さわさわと
火照りを冷ます
梅雨の道
飛ぶ露もらい
しばし涼む

 午前8時。
今朝は蒸し暑いが、梅雨が明けたらこの時間だってもう散歩できない。
暑さで消耗して痩せそうだけど、夏は犬も人も運動不足で太りやすくなる。