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第160回:行ってみないとわからない面白さもある(益田ミリ:47都道府県女ひとりで行ってみよう)

こんにちは、あみのです!
今回の本は、益田ミリさんの『47都道府県女ひとりで行ってみよう』というエッセイ本です。

この本は数ヶ月前、ひとり旅中に訪れた横浜の本屋でジャケ買いしました。購入してしばらく積本となっていましたが、最近次の旅先について考えていた時にこの本のことを思い出し、読んでみました。

4年間で47都道府県を制覇する贅沢な旅の記録。2002年から2006年の話になるので情報が古いところもありますが、「次はこんな場所に行ってみたい!」と今後の旅の計画を立てるのには非常に役立つ1冊じゃないかなと思います。ところどころに旅先での面白エピソードを描いた4コマもあって、気軽に楽しめます。

あらすじ

日本には47都道府県もあるのに、行ったことがない場所があるというのはもったいないなぁ。というわけで、全部行ってみることにした。33歳の終わりから37歳まで、毎月東京からフラッとひとり旅。名物料理を無理して食べるでもなく、観光スポットを制覇するでもなく。その時の自分にちょうどよいペースで、「ただ行ってみるだけ」の旅の記録。

カバーより

感想

1ヶ月に一度どこかの都道府県を訪れ、4年をかけて全国制覇することを決意した益田さん。はじめはどこかに行くのが面倒になった月もありましたが、毎月続けていくうちに自分に合った旅のスタイルがわかるように。

またその土地の有名な観光地に行くことや名物を食べることにこだわらず、ただ自分の気になった場所に行ってみるという益田さんのマイルールも面白い。あえて名所や名物にこだわらない旅だからこそ、地元の人たちの温かさや居心地の良さといった旅先の「本当の魅力」を感じることができました。

私はひとり旅が好きですが、この本を読むと誰かと一緒じゃないと圧倒的に面白くない場所も世の中にはあることを実感します。(もちろんひとり旅の方がおすすめな場所も中にはありました)

思い切って各地の気になる場所に行ってみたからこそ、益田さんはひとり旅と誰かと行く旅、それぞれの良さに気付くことができたのだと思います。そしてこの本を通して、私も益田さんの気付きを知ることができました。

旅は好きでも、毎月1回どこかの都道府県に行ってみよう!と私は思わないので、自分には体験できないことを体験した気分になれるエッセイって凄く面白いですね!

また旅というとガイドブックやテレビ、インターネットで大々的に紹介されている観光地に目が行きがちですが、マイナーなスポットでも行ってみたら予想以上に面白かったというケースもこの本にはよくありました。

私もテレビ番組で人気タレントが訪れていた場所とか、本やネットで紹介されていた美しい景色に惹かれて実際に行ってみた経験が何度もあります。

もちろん期待通り良かった場所もたくさんありますが、中には「事前の情報とちょっと違うなぁ…」と行って期待外れだった場所もありました。その一方で、もともと行くつもりのなかった場所に何気なく寄ってみたら、そっちの方が意外と面白かったなんて経験も少なくはありません。

この本の福島県の章で益田さんは、高玉金山というマイナースポットに寄ります。金山の歴史を感じる予想以上に面白い場所ではあったものの、「日本三大金山」のひとつという誇りがあるのに宣伝が消極的だったところに益田さんは疑問を感じます。

実際はたいしたことのない場所でも「行ってみたい」と思わせる宣伝ってあるし、高玉金山のように宣伝は地味なのに、行けば意外に面白いということもある。センスが問われるところである。

p132

何かで見て「行ってみたい!」と思った場所、旅の当日に何気なく寄ってみた場所。どちらも行ってみないとその場所の「面白さ」というものはわからない。

でも行ってみて正解・不正解、どちらも旅の「思い出」になることは確かだと思うし、これからも気になる場所があれば積極的に行ってみて、たくさんの思い出を増やしたい!と思いました。旅の正解・不正解は身近な会話やnoteでの話題にも充分なりますよね。

そういえばこの本も何気なく買ってみた本ですが、読んでみたら私の知らない世界をいっぱい知ることができて予想以上に面白かった1冊でした。そう考えてみると読書も旅とよく似ているのかもしれないですね。

実在の場所を舞台にした小説を読むのも好きですが、この本のような誰かの実際の旅の記録を読むのもたまにはいいなと思いました。余談ですが熊本の旅で益田さんがハマったいきなり団子、私も食べてみたいです。

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