女性が仕事復帰をためらうわけ
仕事に復帰したいけど誰にも相談できなくて悩んでいる女性は多い。
「同じ職場に戻っても以前のように働けるだろうか」
「新しい職場や人間関係になじめるだろうか」
「他の人に迷惑をかけないだろうか」
以前、採用担当をしていたとき、面接でそんな言葉をよく聞きました。
少し自由になる時間が増えれば、仕事をして家計を楽にしたいと
考えるのは皆おなじです。
とはいえ、家庭の事情や育児で長く仕事を離れていると不安で
うまくやっていけるのか自信がない。どうしようかな。
今回はそんな女性の仕事復帰の悩みについて書いていきます。
仕事復帰をはばむ壁は「漠然とした不安」だった
正直「少しの期間だけお試しで働いてみたい」と思ったことないですか。
私は何度もあります。本音をいえば「お試しで一定の期間だけ
仕事をして決めちゃダメですか」って。
仕事を離れる理由はさまざまです。出産と育児、家族の病気、親の介護など
特に女性はライフステージによって役割がクルクル変わります。
それまで積み上げたキャリアはブツブツと細切れになってしまって、
まるでパズルのようにつなぎ合わせるキャリアに変化してしまう。
長く仕事を離れているといろいろな不安がフツフツとわいてくるのは
当然で、勝手に”使えない人材”になっている自分を妄想をしてしまう。
スキルや知識をアップデートしないとついていけない
年下の上司や同僚とうまく関係を作れるか
仕事と家庭のバランスとやりくりできるか
やりたい仕事がわからない
とにかく自信がないから動けない
この壁を乗り越える方法はたった一つ。やってみるしかない。
働くことを深〜く考えた体験談
私は40代早々に親の介護を経験しました。
友達の中では一番乗りだったから周りで介護を経験した人はゼロ。
いつまで続くか分からない状況に絶望。
当時、仕事人生の中で一番合っていると思っていたエンタメ系の企業で
働いていた時、突然に降ってきたような介護だったのです。
職場で何度も頭を下げて就業時間を時短にしてもらい、帰宅してからは
介護をしていました。親が寝た後に持ち帰った一部の仕事をして
なんとかこなしていたような生活。
睡眠時間と食事時間を削るしかなかった。
親のこんな状態を相談できる人もいない、介護の手続きを詳しく知らない、
そのうえ自宅は介護できるような造りになってない。
そして今まで通りの仕事ができなくなっていきました。
こんな生活は続くはずもなく、会社の同僚や上司にも迷惑をかけて、
もうし訳なくて辛くなり、そして仕事を失ったのです。
今の状態がずっと当たり前のように続くとは限らない。
急な出来事で「当たり前」がそうでなくなることもあるのが
人生なんだと思い知らされました。
「働く」ということを深く考えさせられた期間。
仕事復帰を考えたとき、頭の中に浮かんだことは今より少し先を
見据えた計画が大切ということです。
そんな私が仕事復帰を考える前にやってみたのが・・・・・・
ライフステージからの逆算で不安を減らす
逆算マップを作ってみるのがオススメです。
これだけでも”漠然とした不安”から脱出できる。
30代、40代からは「逆算マップ」を作ってみると不安が減ります。
自分が○歳になったとき、家庭内の状況や年齢、必要になるだろう事柄など
予想を立てておく。必要なお金などもちょっとメモ書きで足して。
この逆算マップに仕事復帰も入れちゃってください。そうすると、
これからの仕事でどれくらい収入が必要なのか、いつまで働くのか
まで見えてきます。
あとは、家庭と仕事のバランスを考えて、できる範囲からスタート。
働き方はいろいろあります。パートやアルバイト、派遣社員、契約社員など雇用種類を考えれば次の一歩がクッキリ、ハッキリしてきます。
”漠然”だった不安が、具体的になっていきます。
キャリアプランは階段式で考える
仕事復帰には実務経験がモノを言います。
資格やスキルを身につけることが最初のステップと思う方も多いですよね。
同じく私も以前はそう思っていました。
え〜っと、資格をとるために○ヶ月、その費用に○円、試験に合格すれば最短で・・・・・・
たっぷり準備期間とその資金があるならまだしも、これじゃいつになっても
収入は入らないし実務経験が積めない。助走期間が長すぎて断念しました。
そこで考えたのが派遣社員という働き方。
しかも実務をしながらなので、お給料も入ってくる。
派遣の仕事のメリット
有期雇用なので契約が短期なのか、長期なのか前もってわかっているし、
経験がある業務を選ぶこともできる。第一歩にはメリットでしかない。
しかも派遣会社に登録するとスキルアップ講座に申し込めて必要スキルを学べたりします。実際にクライアントからの求人情報を扱っている担当者という「相談者」もできるのです。
雇用期間が初めからわかっている
経験がある仕事を選んで応募できる
必要なスキルや知識を前もって確認できる
スキルアップ講座などのサービスがある
これだけでも仕事復帰の不安を和らげてくれます。
派遣社員として働く友人の勧めで思い切って4社に登録。
女性のお仕事をたくさん掲載している大手です。
登録の際の面談では今までの経験や得意なこと、できること、
逆に苦手なことを素直に話しました。私はこんな人間ですと派遣会社の
方にわかってもらうため。
ここで大切なのは”盛りすぎないこと”です。
いざお仕事が決まった!ときに、自分で首を絞めることにならないように。
私の場合、派遣会社の担当者と密にコミュニケーションをとって、
職場でわからないことや問題などはいつも相談していました。
4社のうち、2社からのお仕事依頼があり、そのうち1社からのお仕事が
決まりました。まずは肩慣らしです。
万が一、仕事が合わない場合も契約更新時に再検討できるから、まずは
やってみようと思い飛び込んでみました。1年ごとの契約更新しながら
満了の3年を過ごし、しっかりスキルも身につけたという訳です。
雇い主は派遣会社、働く職場がクライアント先。
気持ちを割り切って業務に集中して”職場の仕事感覚”を戻していけばいい。
大丈夫、ものの数ヶ月で感覚が戻ってきますから。
あとは、仕事と家庭のバランスを微調整しつつ、その先のキャリアを
働きながら考えていけばいいんです。
キャリアアップ、夢や目標、やりたいことは見えてくる
逆算マップを使って収入が入ってくれば、少しずつ心の余裕が出てくる。
ここまでくれば仕事復帰の第一歩は卒業です。
職場での感覚や仕事の進め方、コミュニケーションの取り方まで
肌感覚で戻ってきます。そこからが次の第二歩です。
興味のあるお仕事への転職、正社員を目指すなど、夢や目標が見えて
くるはずです。逆に○歳までガッツリ働いて後は在宅ワークする!なんて
ことも計画できるかもしれません。
「漠然とした不安」に押しつぶされて動けなくことほどもったいない時間は
ないです。できる範囲からやってみるのが一番です。
少しくらい心臓に太い毛を生やしてもいいじゃないですか。
今日はここまでで終えたいと思います。
仕事に復帰したくてモヤモヤしている方に少しでもお役に立てれば
嬉しいです。最後までお付き合いいただいてありがとうございました。
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