見出し画像

戦略コンサルへの転職ノウハウ【外資系戦略コンサルのプレゼン資料紹介】

目次

  1. はじめに

    • 想定する読者層

    • 筆者の略歴

    • 本記事を読むことで期待できる効果

  2. 公開されている主要戦略ファームのプレゼン資料

    • マッキンゼー

    • BCG

    • ベイン

    • ATカーニー

    • ADL

    • Strategy&

    • ローランドベルガー


  1. はじめに

想定する読者層
年齢:20代から30歳前後
対象:コンサルティングファームへの転職を希望されている方、コンサルティングファームへ入社されたばかりの方

■筆者の略歴
Fランから浪人を経て中堅大学卒業。その後、大手日系企業からキャリアをスタート。大学入試センター試験の英語は200点満点中123点(偏差値50)から英語を勉強して、米国MBAを取得。最難関の外資系戦略コンサルティングファーム及び外資系総合コンサルティングファームで10年超の勤務。元面接官

本記事を読むことで期待できる効果
主要な外資系戦略コンサルティングファームが公開しているスライドを閲覧することで、コンサルタントが目指すべきスライドのクオリティを認識することができる。一般論として、戦略コンサルティングファームの方が総合コンサルティングファームよりもスライドクオリティが優れているために、本記事では戦略コンサルティングファームのスライドのみを掲載する


2.公開されている主要戦略ファームのプレゼン資料

■前提
いずれの資料も省庁向けの公開資料となっている。従って、各資料は民間企業向けのプレゼン資料とは異なり、課題抽出やその打ち手の抽象度がかなり高く、コンサルティングファームにありがちなプロジェクト報告書とは異なる。しかし、各プレゼン資料における課題整理のフレームやスライドライティングのお作法は大変参考になる

■マッキンゼー
諸外国における介護人材確保の動向確保に向けて
主要先進国における介護従事者の状況を踏まえて、介護従事者の確保に向けた施策を紹介している。特に、ドイツの事例を深堀しつつ、日本への示唆を行っている資料である

我が国製油所の国際競争力
日本の製油所の規模・稼働率・資本収益性を踏まえた上で、製油所の現状と課題を明確にし、将来展望を示している資料である

■BCG
企業における経営戦略としての人材戦略及び本質的分野における学びの促進に関する調査
環境変化を踏まえた本質的な学びの全体像を踏まえた上で、人材価値最大化に向けて個に求められる役割とスキル、そして、個に求められるスキルの学ばせ方の実態調査結果をまとめた資料である

新規事業創出戦略委員会
国際競争力強化に向けて日本企業が抱える課題を明確にした上で、今後の企業経営や制度設計の方向性をまとめた資料である

経営戦略と連動した人材戦略に関する調査
経営戦略と連動した人材戦略の策定・実行に取り組む先進的な企業を抽出するための基準や調査項目を設定した上で、企業の人的資本に関する開示・発信状況の事例調査結果をまとめた資料である

重要技術の実態調査及び情報収集
政策運用に影響を与える重要技術を抱える主要産業についての調査であり、5G/ロボティクス/ドローン/自動車(EV)/航空宇宙、を対象した資料である

■ベイン
2011 China Luxury Market Study
中国におけるラグジュアリーマーケット調査をまとめた資料である。製品別の市場規模、グローバルブランドの出店数の状況、中国におけるキートレンド、今後のマーケット示唆を示している

■ATカーニー
海外自由化市場の事業環境の変化と日本の電力市場の展望
ドイツやイギリスにおける電力の競争環境を踏まえて、日本の電力市場にて短期的、そして中長期的に起こりうるシナリオを示している資料となる

クール・ジャパン戦略推進事業
世界のコンテンツ市場を分析するだけではなく、世界の主要メディア・コンテンツ企業のグローバル戦略を考察。更に、これまでの関連省庁による主要な調査検討資料の棚卸も実施した資料である

新たなコンビニのあり方検討会
コンビニが社会的期待に応えつつ、持続可能な成長を実現するためのあり方を検討。その上で、海外展開の強化・加速は重要な論点であり、コンビニ各社の視点や切り口から海外展開戦略を検討した資料である

■ADL
自動走行分野の国際競争力強化のための産学官の協調領域の深化・拡大に向けた調査検討
日本はカーボンニュートラル化への対応に加えて、田舎におけるモビリティ喪失という課題に直面しており、自動車産業には電動化促進(グリーン)及び安全で快適なモビリティの実現(デジタル)の両輪の取り組みが求められていることを述べている

バイオ医薬品・再生医療等製品の技術開発及びバリューチェーンに関する動向調査
産業化されつつある医薬品、産業化後の医薬品モダリティを対象とし、医薬品モダリティのライフサイクル分類、技術開発支援の候補となりえるモダリティ、核酸医薬品市場の推移、等についての分析を実施している

平成21年度産業技術調査事業
経済産業省では経済産業省自らが実施する、あるいは支援する研究開発分野、例えば、自動車分野、化学分野、バイオ分野、等において、その成果や実績を厳正に評価し、その後の研究開発の企画立案に反映される政策サイクルの一環として技術評価を実施している。本調査では、技術評価に向けて複数事業の相関関係やポジショニングを明確化したロジックツリーやロジックモデル作成を行っている

少子高齢社会における我が国の持続的経済成長のための社会システムに係る調査
世界に先立って少子高齢化社会を経験している日本の持続的経済成長のために、社会システムのあり方を、マクロ経済政策、就学前教育、高齢者雇用、の観点から評価を実施している資料である

根本治療の実現に向けた適切な支援のあり方の調査
根本治療領域における中長期的な展望を見据えた上で、市場環境だけではなく各医療技術の競争環境やリスクを踏まえて、どの領域での研究開発を支援するべきかをまとめた調査資料である

自動車部品産業の変遷に関する調査
自動車部品産業の将来のあるべき姿を検討するために、産業構造の変化や企業動向等を調査し、政府としてどのような対応が必要となるかの基礎的な調査をまとめた資料である

■Strategy&
令和元年度地球温暖化・資源循環対策等に資する調査委託
日本が保有する低炭素技術の輸出を促進するための現行制度が抱えている課題をまとめた資料である。その後、現状の課題を踏まえて、日本が今後輸出対象として注力するべき低炭素技術として、スマートシティ・スマートファクトリー・MaaS、発電・EV・省エネ・貯蔵・IT、が有望な技術分野としている

■ローランドベルガー
令和3年度製造基盤技術実態等調査
2050年における社会・経済に関わるメガトレンドを念頭にし、重要技術分野の抽出、政策立案に向けた示唆出しを行っている資料となる

アパレル業界におけるサステナビリティの現状
国内アパレル業界はサステナビリティへの取り組みに遅れており、本資料では、課題解決に向けた3種類の方向性を打ち出している。国内企業の取り組み姿勢・意識改革、サプライチェーンの分断構造の解消、大量生産・大量消費モデルからの脱却である

ファッションデザイナーと繊維産業との連携促進に資するITプラネットフォームの有効性に係る実証事業
ファッション産業活性化に有効とされる繊維産地とデザイナーの連携におけるITプラットフォーム活用の有効性、及びそれを活用して製作した製品の評価を実証、結果を周知をまとめた資料である

クリエイティブ産業海外展開強化に向けた調査報告書
本資料では、クリエイティブ産業におけるコンテンツの海外展開に向けての先行事例調査・研究を整理して成功のポイントを抽出している。その後、国内プレーヤーの課題認識やパートナリングニーズを把握し、対象分析国においてコンテンツ市場動向をまとめている