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レポート|日本工芸産地博覧会2023

全国の工芸の産地から職人が集い、ものづくり体験などを通して多くの人たちに工芸の魅力を感じてもらう「日本工芸産地博覧会」が2年ぶりに開催されました。

◇会場は『太陽の塔』がそびえたつ万博記念公園

当社も所属している日本工芸産地協会主催『日本工芸産地博覧会2023』は今年で2度目の開催です。大阪府吹田市の万博記念公園お祭り広場にて11月3日・4日・5日の3日間開かれた大イベントに私たちアルテマイスターも出展してきました。

イベントにスタッフとして参加したのは、普段、ものづくりの現場で製品の加工や設計などを行うメンバー7名。彼らにお話を伺いながら、会場の様子をレポートしていきます!

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北海道から沖縄まで全国33都道府県の産地から55のブランドが参加した今回。会場はどのような雰囲気でしたか?

ーー11月とは思えない暑さでした!去年同じ時期に開催されたときは寒かったと聞いていたので…。途中で半そでを買いに行きました(笑)

ーー会場は30~40代の女性の方が多い印象でした。日曜日にはオープン時間前から20人ほど並んでいたりしましたね。子連れのからご年配の方まで多くいらっしゃいました。

アルテマイスターでは、銘木を使ったブースを展開した今回。どのような内容でしたか?

ーー原木を製材する際に出る、銘木の端材を集め、木材の魅力を伝える内容としてブースづくりをしました。仏壇や位牌とはまた異なる”日々の生活の中に心が安らぐ場所”を提供できないかと考えた内容です。栓や槐、栃、桑の他、希少な縞柿を並べました。

普段見過ごされがちな端材に新たな価値を見出す活動ですね。お客様からはどのような声がありましたか?

ーーテントの前に全面的に並べていた木に興味を持って「なんの木材?」と尋ねられるおじいさんや、「まるでインスタレーションのよう!」と写真を撮っていかれる女性の方など多くの方に足をとめてもらうことができました。

ーーこの銘木から作られた当社の厨子もご覧いただき「これはなに?」「百貨店で見たことあるわ」と興味を持ってくださる方も多くいらっしゃいました。

銘木を活用したワークショップ「守板(もりいた)」づくりは、どのようなものでしたか?
ーー「守り板」ワークショップ では、板材と端材を選び蜜蠟で仕上げ、自分だけの大切な場所を作っていただくというもの。
まず、台座になる板を一枚と、そこに乗せる木材をたくさんある中から3つ選び取ってもらいます。天然のワックスである蜜蝋をその場で磨いてもらいます。14名ほどが体験してくれました。

ーー参加者の方々が端材を手に取り、時間をかけてセレクトする姿が印象に強く残りました。色々な見立てや感想が飛び出す会話も楽しく、いい刺激を頂きました。

ーー製品を作る際には流せない欠けや ワレ・ヒビ。参加された方には、むしろそこに天然木らしさを感じていただいたようです。

◇それぞれ違う表情の木材の佇まいを見比べていらっしゃいました。

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守板づくりワークショップの流れ
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01|板を選ぶ

02|木材を選ぶ

03|蜜蠟で磨く

完成|磨いた板に木材を並べて

参加された方々に使い道を伺うと多様なご意見をいただきました。
〇玄関にところに敷板として置きたい
〇職場のデスクに小さ目のものを置きたい
〇パワーストーンを休ませる場所にしたい
〇天国の犬たちの祭壇としてお仏壇の隣に並べたい


ワークショップ以外ではどのような反響がありましたか?
ーー三連休ということもあり親子連れが多く、子供たちにはやはり端材が大人気でした。

ーー少し離れたところから『木のコビトキット』に目をとめ、「やりたーーーい!」と駆け寄ってきてくれた子もいました。

ーースタッフが作った木のコビトのサンプルを見て「これつくりたい!」と、パッケージの窓から見える端材を見比べて真剣に選んでくれるお子さんもいました。

◇小さな端材から作る『木のコビトキット』

ーー 何が気に入ったのか、ひたすらに「左右が45度カットされている端材」を見つけてはお母さんに見せている子もい ました。

他のブースはいかがでしたか?

ーー他社ブースでは、職人の方から話を聞けたり、作業に使用する道具や機械が展示されていて、プチ工場見学のようでした。

ーー作られた背景を知って手に取ると商品の見え方が変わり、自分で使う姿が想像できたり、これを作ってるブランドの直営店に行ってみたいと思うこともありました。


今回スタッフとして参加してみていかがでしたか?

ーー本企画の意図に「ものづくりに触れ、その産地へ行ってみたい気持ちを駆り立てられる…」とあり、私個人としても、アルテ マイスターの一員としても、その実感と期待を持てる3日間でした。

ーー今回はものづくりに対する感度の高いお客様と接しましたが、相手先への最適な訴求で当社の魅力を伝えられるよう情報収集に努めたいです。

ーー同世代の職人の方と知り合う機会にもなって楽しかったです。

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みなさんからお話しを伺い、会場の活気が伝わってきました。
今回の経験を通じて、また次の展開が広がることを楽しみにしています!

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