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今さら聞けないLGBTQのハナシ

性の多様性

少し耳障りのよい言葉が、おどっている今日この頃。

僕は言葉がひとり歩きしていて

ホントのところ、なんなの?

という部分が
抜けてしまっていないか、と感じています。


愛し合っているのに
相手を遠くに感じる

そんな経験、ありませんか?

もしかしたら、それは、
お互いの性について、
理解が足りないことが原因かもしれませんよ。


今、性の多様性を表現するキーワードとして

▶LGBT(LGBTQ)

▶SOGI(SOGIESC)

▶ダイバーシティ(ダイバーシティ・インクルージョン)

などなど、

アルファベットやカタカナ用語が並んで、
この言葉の意味を探ることから始めないと、
なにをあらわしているのかが理解できない。

そんな状況になっています。

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本当は

言葉の説明がいらない社会

が望ましいという声もあります。

▶あなたはあなた
▶わたしはわたし
▶じぶんはじぶん
▶好きな人が好き


シンプルにいうと
ただ、それだけのことなんです。


しかし・・・


僕ら性的少数者(セクシャルマイノリティ)と呼ばれる人たちは、
そんな単純なことすら、
声に出せない苦しみを抱えている
のです。


男・女などと、
カテゴライズされたり、したり。

自分の生き方や考え方に名前をつけられたり、
ラベリングされたり。

そういうのが
ちょっとわずらわしかったりする人もいますよね。

FB同窓会


このnoteの結論は

性には、果てしない個性がある

ということです。


無意識にもっている性別の認識

これは、普段の生活の中で、
気づきもしないほどに小さく存在し、
でも、大きな影響をもたらすほど、
僕らの心の中に浸透しているのです。



▼はじめにご挨拶

こんにちは。

ALLY(アライ)を広める人「ひかるん」こと、
新生光(あらいひかる)です。

僕は幼少の頃から、
身体的な性別に強い違和感があり、
劣等感や孤独感をもちながら、
低い自己肯定感と共に生きてきました。

「性同一性障害」

という言葉をきいたときに、

自分はまさにこれだ!

と確信して、
埼玉医大でカウンセリングを受診し、
肉体的な治療・法的な手続きを終えて、
今は戸籍上も男性として生活しています。

*現在、「性同一性障害」という呼び方は「性別違和」とか「性別不合」に変わりました。2019年にWHOは精神疾患から外すことを決め、2022年1月1日からその効力が発動されます。


僕の自己紹介は別の記事にしていますので
初めまして、という方はこちらからご覧ください。

▼新生光の自己紹介▼


▼今さら聞けないLGBTQ

性の多様性や、
SDGsが叫ばれる中、
「LGBTQ」という言葉の認知は上がっています。

しかし、

まだちゃんと知られてない

という肌感覚は持ってます。

「LGBTQのBってなんだっけ?
あれ、Qってついてたっけ?」

とか

「LGBTQって性同一性障害のことでしょ?」

とか

「LGBTQってマツコ・デラックスさんとかのことだよね?」

とか

「LGBTQって同性愛者だったよね?」

とか

「LGBTQの人は、わたしの周りにはいないよ」

とか・・・

割とたくさん聞かれますw

勉強されてる方や
LGBTQの人とかは
びっくりするでしょうけど、
ほんとにこれ、
よく聞く声なんですよ。

僕はstandFMというラジオアプリで、
いろんな配信者さんのLIVE周りをすることがあるんですけど、
それはそれは面白い反応をされます。

僕はstandFMのプロフィールを
こんな風に設定してます。

stand fmプロフィール


LIVEにお邪魔すると、
standFMのLIVE配信者さんの中には、
僕のプロフィールを読んでくださる方もいるんです。

こんな感じです。

「あ!ひかるんさん、初めましてですね!
えっとー(プロフィール読みますね)。
新生光(あらいひかる)です。戸籍訂正済(女から男)トランスジェンダー(LGBTQのT)。kindle作家。性の多様性、生き方の多様性について配信!!
おーすごいですねー!今は男性っていうことですかー!
それはそれは・・・」

みたいな感じで、だいたい紹介されますw

どんなふうに話を
続けていけばいいかわからないんですよね、きっと。

初めて会うトランスジェンダーが僕、
という人も多いです。

そこで、少しわかる人は、

「LGBTの人も今、増えてますもんねー」

とか言葉を添えてくれたりしますし、

逆に、
トランスジェンダーというキーワードと、
LGBTQが結びつかない人もいます。

*LGBTのほうがよく知られていて、
LGBT【Q】までわかる人は、かなりの上級者ですw

ちなみに、トランスジェンダーは、
LGBTQの【T】にあたります。

さらにいうと、今は、

LGBTQ+

と、最後に「プラスマーク」までついちゃうくらい、
性的マイノリティの多様化は進んでいるんです。

【+】は、LGBTQよりも
さらに複雑な性的指向や性自認をもつ人々のことの総称です。

多様性の進化は、止まらないですね。


▼この有料記事ではこんなことがわかります


この記事では、

今さら聞けないLGBTQのハナシ

を、かなり突っ込んで解説します。

うわっつらな用語解説とかではないですよw

正直、ここまで突っ込んだ話を
書いている本とかnoteはないです!

なので、超貴重な本だという自信がありますよ🌈

基本的な用語が知りたい方は、
こちらの記事を参考にしてください。

▼LGBTQの用語▼

▲これも十分、ボリューミーなんだけどもw


本記事では、
性の多様性について、
かなり具体的に解説していきます。

性の多様性ってこんなに複雑で
いろいろあるんだ!

ということが
おわかりいただける内容になっています。


▶あなたはあなた
▶わたしはわたし
▶じぶんはじぶん
▶好きな人が好き

これでいいじゃん!

ということでは
収集がつかないくらい、
性が多様化していることを
読み終わったあとに、
ご理解いただけると思います🌈

本記事を

❶ 性の4要素とは
❷ SOGIとは
❸ 性自認と性的指向の具体例

という、3つの項目にわけて書いていきます。

前半❶❷が無料部分、後半❸が有料部分になります。


では、さっそく本題に入っていきます。


❶ 性の4要素とは

性の在り方は、4つに分類できます。

からだの性
 生物学的な性のこと
こころの性
 性自認、自分で認識している性のこと
好きになる性
 性的指向、恋愛や性愛の方向性のこと
表現する性
 振る舞いや服装、髪型など自分をどう表現したいかということ


それぞれ詳しく解説します。

からだの性

からだの性は、
DNA(染色体)で男女の二つに分けられます。

生物学的な性のことで、
肉体のことです。

からだの性は、
男性器がついていれば、男。
女性器がついていれば、女。
です。

しかし、
性分化疾患(=DSD)を抱えている人もいます。

DSD=Difference of Developmentの略で、
「体の性の様々な発達」という意味です。

これは、昔は
半陰陽とか両性具有ともいわれていたもので、
「男でも女でもない性」だと誤解されることがあります。

このDSDが
性的マイノリティに属するという主張と、
LGBTQとは分けて考えるべきだという議論があります。

DSDは
性に関するからだの機能や作りが
一般的な男女のかたちと違う、
という身体の状態の話なので、
LGBTQとは違う葛藤・苦悩があります。

なので、僕は
DSDはマイノリティな存在ではあるけど、
性的マイノリティではない」と思っています。

また、DSDは、
男女以外の性ではありません。


●からだの性、まとめます🌈

✅男
✅女

からだの性



次に・・・

こころの性

こころの性は、
自分で認識している性のことで、
性自認(Gender Identity)」と言います。

自認する性は、
男女の2つだけではありません。

あなたは、
男ですか?女ですか?

たいていの方は、
男か女かのどちらかを答えられると思います。

しかし、

「Xジェンダー」

というアイデンティティがあります。

これは、自認する性が
男・女の枠組みに当てはまらない・揺らいでいる人を指します。

男でも女でもない(=無性)
✅男でも女でもある(=両性)
✅男か女かよくわからない(=不定性)
✅男と女の中間である(=中性)
✅男か女か決めたくない(クエスチョニング)

と、ほんとうに多種多様なアイデンティティです。

この性の揺らぎも、
日によって違う場合もあれば、
一日の中で、
「今、男が8割くらい出てる」
というような場合もあります。

実は、
「Xジェンダー」というのは、
日本固有の呼び方で

海外では、
ノンバイナリー(Non-binary)」とか
ジェンダークィア(Genderqueer) 」
と呼んでいて

【第三の性】

と言われています。
最近、宇多田ヒカルさんが
「わたしは、ノンバイナリー」
とSNSでおっしゃってましたよね。

何かのアンケートなどをとるときに、

男、女、その他

という選択肢を見かけることが
増えてきたので、
認知が広がってきたなと
感じています。

こころの性(性自認)と、
からだの性が一致してない人のことを

トランスジェンダー

といいます。

反対に、一致している人のことを

シスジェンダー

と言います。

シスジェンダーの人が大多数で、
トランスジェンダーが少数派ですが、
Xジェンダーもトランスジェンダーに含まれます。

*Xジェンダーとトランスジェンダーを
わけて考える人もいますが、
僕は含まれていると考えます。


●こころの性、まとめます🌈

✅性自認、という
✅男である、女である、という性別の認識
✅トランスジェンダー:性自認とからだの性が不一致
✅Xジェンダー:性自認が男女に当てはまらない
✅Xジェンダーは日本独特の呼び方(海外では、ノンバイナリー)
✅シスジェンダー:性自認とからだの性が一致

心の性


次に・・・

好きになる性

これは知ってるよ!

という方も多いのではないでしょうか。

男性が好きとか、
女性が好きとか、
そういうことでしょ?

という声が聞こえてきそうですw

それは、
半分正解で、少し足りないです。

解説しましょう🌈

好きになる性・魅力を感じる性別の方向性には、
2つの側面があります。

▶性的指向
▷恋愛指向


どんな人に性的欲求を感じるのかを
▶性的指向といい、

セクシュアリティ

と呼んでいます。

また、

どんな人に恋愛的な魅力を感じるかを、
▷恋愛指向といい、

ロマンティック・オリエンテーション

といいます。
あまりなじみがない言葉かもしれませんね。

また、
性的欲求や恋愛感情を持たない、
という人もいます。

性的欲求がない人を

アセクシャル(もしくは、Aセクシャル)

と言い、
恋愛感情がない人を

アロマンティック

と言います。

なぜ、
性的欲求と恋愛欲求の
ふたつにわけているかというと、

性的欲求を持つ相手の方向性と
恋する相手の方向性が
同じとは限らない

からです。

単純にいうと、

からだが男性で、
性自認も男性、
性的欲求は男性に向くけど、
恋する相手は女性、

という場合もあります。

こういう場合には、
女性のパートナーとセックスレスになるケースもあるので、
パートナー同士で性的指向に関する自己開示をしていったほうが、
良好な関係を続けていくことができます。

もし、パートナーから、
性的な交わりを拒まれたら、
困惑したり
自分を恥じたり
悩んだりしませんか?

好きな相手に性的な感情を向けられなくて、
愛しているのに、
性的な交流になると違和感をもってしまう、
もしくは、
性的に交流したいと思う人に恋愛感情を持てない。

そんな場面に遭遇したら、
あなたは何を感じますか?
このことを相談できる人はいますか?

「多様な性を知る」

ということは、このように

▶相手のことを知る
▶理解して受け入れていく

ということにつながるのです。


例えば、
性的に興奮するのは、
グラビアアイドルのような人で、

実生活で恋しているのは、
いつも立ち寄るあのカフェで
笑顔で挨拶してくれる店員さん。

とかは、よくあるパターンかもしれませんよね。


僕の例を話します。

【性的指向】
性的に興奮するのは、
色気むんむんな女性ですw
(言葉のチョイスが古くてすみません💦)
見た目で反応することが多いです。

【恋愛指向】
恋するのは、
素朴でいやしの雰囲気があふれてる人だったりして
声で反応することが多いです。

そして、
恋愛した相手に性的な興奮は高確率でしますが、
性的に興奮した相手に恋することは、かなり少ないです。

以上は、僕の例です。


性的指向と、恋愛指向が
同じ人もいるけど、
別な人もいるということが
ご理解いただければと思います。


一般的に
性的指向・恋愛指向が同性に向いている人を

同性愛者
(女性同性愛者をレズビアン、
男性同性愛者をゲイ)

と言います。

また、
性的指向・恋愛指向が両性(男女)に向いている人を

両性愛者(バイセクシャル)

と言います。

それと似ているもので、
性的指向・恋愛指向の相手のセクシャリティが
関係ない(好きになった人が好き、相手の性自認・性的指向も関係ない)人のことを

全性愛者(パンセクシャル)

と言います。


最後に、
性的指向・恋愛指向が異性に向いている人を

異性愛者(ヘテロセクシャル)

と言います。


好きになる性、まとめます🌈

✅性的指向と、恋愛指向がある
✅性的指向と恋愛指向が同じとは限らない
✅同性愛者(レズビアン・ゲイ)
✅両性愛者(バイセクシャル)
✅全性愛者(パンセクシャル)
✅異性愛者(ヘテロセクシャル)
✅性的欲求・恋愛感情がない人もいる
✅性的欲求がない(アセクシャル)
✅恋愛感情がない(アロマンティック)


後述するSOGIの「性的指向」は
セクシャル・オリエンテーション(Sexual Orientation)といって、

▶性的指向
▷恋愛指向

この2つの側面を合わせて考えます。

恋する性


最後に・・・

表現する性

この要素は、説明が少し難しい部分です。

服装や言葉遣い、
メイク・ネイルなどのファッション、
しぐさや声色など、
自分をどう表現したいかということを指します。

性表現というと、
男らしさ・女らしさにつながるなという、
懸念から説明の難しさを感じています。

「男女の境界がないファッション」などを
ジェンダレス・ファッションなどと
呼んだりしてますよね。

ファッションによって、
男女という性差が表現されている、
ということの現れです。

このファッションも、性表現のひとつです。

性表現は

▶どう表現したいか
▶どう見られたいか

という2つの側面があります。

たとえば、

「たくましい」という言葉に、
男らしさの響きを感じませんか?

それと、
「かわいい」という言葉に、
女性らしさを感じませんか?

これらの言葉を
他人に向かって言うとき、
言われたときの感じ方に、

無意識にもっている性別の認識

が隠れているのです。

無意識の性別


僕は
「かっこいい」と言われたら喜びますが、
「かわいい」と言われると少しもやっとします。

これは、
どう見られたいか
という、性表現をもっているということです。

それに、
メンズファッションを着用したり、
服の色も黒とか青や緑が多いし、
髪の毛も短くて、少し伸びるとすぐに切るし、
キャップをかぶったりします。

中性的・女性的と感じるファッションは避けたり
色もピンクやオレンジなどは、
無意識にさけている気がします。
(赤は似合うので好き❤)

色によって、
男女を意識されてしまうのを
感じているからかもしれません。

どう見せたいか、
ということを意識しているんだと思います。


表現したい性、まとめます🌈

✅どう見られたいか
✅どう見せたいか



これらの4つの組み合わせも 多様化 してます。

その組み合わせについては、
後半の有料部分で具体的に説明していきます。


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2🌈 SOGIとは

今はLGBTQよりも、
SOGI(ソジ、ソギーとよみます)という言葉が
世界的には使われ始めています。

Sexual Orientation(性的指向)
✅Gender Identity(性自認)


性的指向・性自認の頭文字をとった言葉が
SOGIです。

性的少数者だけを指す言葉ではなく、
異性愛者も含む、
すべての人の性自認や性的指向を表しているので、
全ての人に当てはまることです。

■LGBTQ
性的マイノリティの総称です。
LGBTQは使われるシーンが限定的ですが、
SOGIは幅広く使うことができます。


性的指向(恋愛指向含む)は、
好きになる性や性的欲求を感じる性も
人それぞれですし、
恋愛感情・性的欲求がないという人もいます。

性自認についても、
様々で自認する性は多様化が進んでいます。

LGBTQの人がこう感じている!
と主張をするのも
認知を広げるという意味では
だいじなプロセスだと思います。

しかし、もっと大事なことは
性の多様性を自分事としてとらえていくこと
だと考えています。

LGBTQ

ときくと、
どこか他人事で、
知らなくてもいい情報だととらえて、
スルーしちゃうかもしれませんし、

実際、自分事としてとらえている方は、
まだまだ少数なのが現実です。

SOGI

を考えていくことで、
自分事として考えられるきっかけが
広がっていくことを確信しています。


SOGIを考える参考資料として
僕のカミングアウトの事例を
マガジンにまとめていますので、
ぜひご覧くださいね。

▼カミングアウトシリーズ(マガジン)



▼有料部分でわかること

無料部分だけで、
6000文字を超えているので、
既に大ボリュームですねw

ここまででも
だいぶ深い話をしたのですが(笑)

ここから先は、
無料部分で書いたことを
より具体的に、より深堀して解説します。


ここから先の有料部分では、こんなことがわかります。


✅性自認と性的指向による呼び方の違いを具体的に解説
✅Xジェンダーが感じる葛藤
✅トランスジェンダーの恋愛と結婚


など、
またまた盛り沢山で書いていきますよw

読んだあとには、
パートナーや周囲との関わり方に
大きな変化が訪れるかもしれませんよ?

まずは、お読みくださいね🌈
こちら



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¥ 980

最後までお読みいただき、ありがとうございます!何かピンときた方や、何らかの形でLGBTQの支援をしたい、ALLYになりたい!けど何をしたらいいかわからないという方はぜひサポートをお願いいたします!ALLYESの活動資金とさせていただきます🌈