阿久根市地域おこし協力隊(情報発信係)

阿久根市地域おこし協力隊情報発信係の濱田です。 阿久根市の史跡や古跡、七不思議などのふ…

阿久根市地域おこし協力隊(情報発信係)

阿久根市地域おこし協力隊情報発信係の濱田です。 阿久根市の史跡や古跡、七不思議などのふしぎスポットやパワースポットを巡り紹介していきます👣

最近の記事

第29回 平家物語の登場人物「俊寛僧都」の名が残る井戸 僧都川

こんにちは、阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 脇本小学校から少し歩いたところに「僧都川(そうずがわ)」と呼ばれる古井戸があります。 僧都川の由来になった人物は歴史的にも有名な人で歌舞伎の演目にもなっていました。 平清盛によって喜界島に流された俊寛(しゅんかん)という僧が今回の主人公。 都の法勝寺の住職の俊寛は後白河法皇のお気に入りで、僧都(そうず)という位の高いお坊さんでした。平家を転覆しようと計った鹿ヶ谷(ししがたに)の変で後白河法皇の手足となって働いた

    • 第28回 光礁と戸柱山

      こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 さて、今回は阿久根の七不思議シリーズです。 「光礁」読み方は「ひかるぜ」 その名の如く光を発するという言い伝えがあります。 海中から顔を出す大岩がふたつ並び、その上には鳥居。まさに七不思議という感じ。 この光礁、調べていくと奥深いスポットとして注目されているようです。 まずは七不思議の内容を紹介します。 この光を見たという明治の歌人・八田知紀は明治3年に阿久根を訪れた際、光を発する光礁を見て歌に書き残していま

      • 第27回 平家の落人伝説が残る「落平神社」

        こんにちは、阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 今回は西目地区の落(おとし)集落。 どこか面白そうなところないかな〜と阿久根の地図帳をパラパラしていて見つけたのが「落平(おちひら)神社」。落集落ってまだ行ったことないな、と思って行ってみました。 阿久根駅を出発して車で20分くらいでしょうか。だんだんと山深い景色に変わり、道も細くなっていきます。 空き家が目立ち少し寂しい印象の集落の中に落平神社はありました。 鳥居には「落平神社」「八手乃観世音」と書かれて

        • 第26回 中央公園の愛染明王

          こんにちは、阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 阿久根駅から徒歩8分ほどにある中央公園。 ここにはいくつかの石像や史跡があり、以前から調べよう調べようと思っていたのですが中途半端に近いところって逆に後回しになってしまうのは何故でしょうね… 今回は中央公園内にある石像の一つ「愛染明王」にスポットを当てたいと思いますが、その前にこの公園の場所は「西安寺」という江戸期に建立されたお寺があった場所で明治の神仏分離令が出されたのをきっかけに廃仏毀釈運動によって建物がな

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          第25回 フゾドンの墓

          こんにちは、阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 鹿児島に来てから“○○どん“を耳にすることが多いです。 さて、この「フゾドン」というのは不動尊、不動明王のことだそうで。 フドーソン→フドーソン殿?→フドドン?→フゾドン? どう変化してフゾドンなのかは分かりませんが鹿児島弁ってとにかく言葉を短くするんだなって最近気づきました。あと早口な人が多いような…、方言強めで早口の方との会話はほとんど聞き取れないこともしばしば…泣 さて、このフゾドンの墓は阿久根市大川の大川

          第24回 無くなりゆく景色 鶴川内の伊勢神社の参道

          こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 今回はタイトル通り、鶴川内地区の伊勢神社をご紹介します。 ちなみに鶴川内(つるかわうち、つるがわうち、つるがわち)読み方はいずれか(笑)。 まだまだ阿久根弁を耳コピできない新参者でございます。 こちらの神社は通りから少し奥まった場所にひっそりとあるせいかあまり目立たず、地元の人も知らないという方多いのではないでしょうか。 一歩足を踏み入れると境内は広く、参道の長さに驚きます。 というのも出水地区内では最も広い敷

          第24回 無くなりゆく景色 鶴川内の伊勢神社の参道

          第23回 南方神社の石鳥居と焼酎のお話

          こんにちは、阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 普段はあまりお酒を嗜む方ではないので今まで焼酎はほとんど飲んだことがなかったのですが、先日焼酎の飲み比べワークショップに参加して飲み方や味わいを知りほんの少し成長した気がしました🍶 そこで今回は阿久根の焼酎にまつわるお話。 遡ること1600年代。場所は日置郡の折口村に代々酒造業を営んでいた折口重芳という男がいました。彼が造る酒は粟を原料にした琉球製法の焼酎で評判の名酒でしたが折口村ではなかなか買い手がないこと

          第23回 南方神社の石鳥居と焼酎のお話

          第22回 上桑原城のたのかんさぁはにこにこ笑顔

          こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 またまた大好きたのかんさぁシリーズをお送りします。 今回は上桑原城の田の神様。 余談ですが6月から阿久根市に移住して半年が経ち、せっせとたのかんさぁ巡りをしていたらすでに見つけた数が51体! 残すところ6体ほどとなりました。記録によると赤瀬川の1体はかつて盗まれたという記録があり、上野のたのかんさぁは昔の地図からすると阿久根東郷線が通っている真下あたりなのですでに無い可能性も。あとなかなか探し出せないのが羽田の

          第22回 上桑原城のたのかんさぁはにこにこ笑顔

          第21回 間処の不動尊

          こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 市街地から割と近いところに「間処(まどころ)」という地名があるのですが、この場所には昔々に曰く付きのお話があります。 阿久根の最も古い豪族の英祢氏(あくねし)が初代から2代で支配していた頃(平安末期から鎌倉時代)のこと。 当時はあちこちに豪族が割拠していてお互いに隙をみては攻め、征服しようとしていました。その隙を狙うために動きを探ったのが間者(かんじゃ)と呼ばれる今でいうスパイで、間者が相手陣営に潜り込み動きを

          第20回 千人塚と龍の化石

          こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 今回は阿久根の南端にある史跡「千人塚」とそこからすぐそばにある「龍の化石」と呼ばれる岩をご紹介します。 千人塚とは、戦場や刑場、災害などで多数の死者が出た地にその霊を供養するために造られた塚です。 ここ大川の千人塚も同様に、建てられたのは戦国時代。 永禄11年(1568年)〜永禄12年(1567年)時のもので、薩州家6代当主島津義虎と東郷の領主東郷重尚が合戦を繰り返した際の戦死者のお墓だそうです。 63名の霊が

          第19回 白山神社と大漉古墳(ちょっと足を伸ばして加世堂古墳も)

          こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊の濱田です。 阿久根市内には眺望の良い神社がいくつかあるのですが、今回ご紹介する白山神社もそのひとつです。 正直ここに辿り着くまでの道はあまり通りたくない道と言いますかかなり険しめ。 そして分かりづらい。 山道を走っていると「大漉古墳(正平岡頂上)」の看板が立っているのでここを入っていくとどんどん険しさが増してきます。 軽トラでガシガシ進んでいくと(私は運転が苦手なので相棒が)、だんだん光が差し込んできて両脇にはツワブキの花が🌼 木のト

          第19回 白山神社と大漉古墳(ちょっと足を伸ばして加世堂古墳も)

          第18回 おっとい田の神

          こんにちは、阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 今回は山下にある久保下のたのかんさぁにスポットをあてたいと思います。 このたのかんさぁは天明7年(1787年)に作られたものでほっそり美人の女性像。毎年旧暦10月の最初の丑の日に化粧直しがされ山下の田んぼを見守ってくれています。 こちらのたのかんさぁ、かつて盗まれたことがあります。それは明治中期の頃でした。 ある日台座だけを残して御神体が無くなっていました。 周囲を探しても見つからず何者かに持ち去られたんだと地

          第17回 庚申信仰の謎に迫る

          こんにちは、阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 皆さんは庚申塔(こうしんとう)ってご存知ですか? 沖縄以外の日本全国に分布して建立されているのですが、この阿久根にもいくつか存在しております。 この庚申塚(塔?)の銘文は「宝暦六丙子年十一月二十六日 村二才中」 1756年の江戸時代中期にこの地区の青年たちによって建立されたものみたいです。 鶴川内の庚申塚は宝永4年(1707年)に建てられたもの。 田代のものは建立年は不明みたいです。 庚申塔というのは記念碑

          第16回 早馬神社の由来 笠山はかつて牧場だった

          こんにちは、阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 前回、桐野地区にある早馬神社に触れたので今回はその早馬神社にまつわる歴史を掘り下げてみようと思います。 時は藩政時代。現在の笠山に瀬崎野牧場という藩内で最も優秀な馬を産したと言われる牧場がありました。この牧場で「春駒捕り」という二歳駒(二歳の馬)を捕らえて軍馬に補充する行事が毎年春に行われていたそうです。 行事の前夜、桐野・笠山付近に集合し一斉に法螺貝を吹くとこの音を聞いた周辺の郷士がまた法螺貝を吹き次々に各

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          第15回 綱引きと相撲を奉納する南九州の十五夜行事

          こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 今年の中秋の名月は満月が重なる貴重な日でした。 そもそも中秋の名月が満月とは限らないと初めて知りました。 先月の9月29日、阿久根市の桐野下集落で十五夜の行事が行われたのですがこの内容がなかなか興味深いものだったので是非紹介したいと思い筆を…いえipadを取りました。 この十五夜行事では集落の家々にお供物をいただきにまわり桐野地区にある早馬神社に供えたあと、綱引きと奉納相撲を行ないお供物をみんなでいただきます

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          第14回 阿久根七不思議【天狗の足跡】

          こんにちは。阿久根市地域おこし協力隊のチャーリーこと濱田です。 阿久根七不思議のひとつ『天狗の足跡』は波留集落の森の中にあり、同じ場所に八幡神社という神社があります。 『阿久根七不思議 天狗の足跡』 大昔、この森に天狗が棲みついていました。 天狗は飛ぶことに長けていて大変すばしっこく、村中に現れては悪さを働き人々は困っていたそうです。 この様子を見た地神たちが相談の上、一つの計略を立てます。 地神たちは天狗を訪ね、ある条件を切り出します。 「この地は我ら地神の土地なので

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