アキナ山名

これからやりたいことが沢山ある。 それが全て間に合うように、ここに少しずつその断片を、置いていくつもりで書く。何かの形になっていたとき、共に良かったねと思って頂けたら嬉しい。 出来るだけ剥き出しで書けるようにしていきたい。 でも、愛を持ってかわいいなって思いながら書きたい。

アキナ山名

これからやりたいことが沢山ある。 それが全て間に合うように、ここに少しずつその断片を、置いていくつもりで書く。何かの形になっていたとき、共に良かったねと思って頂けたら嬉しい。 出来るだけ剥き出しで書けるようにしていきたい。 でも、愛を持ってかわいいなって思いながら書きたい。

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    【皆さん、こんにちは】

    アキナの山名と申します。 自粛が続くなか、皆さん、どんなふうにお過ごしですか。 僕はずうっと家に閉じこもり、その時にやりたいことをやっているだけです。 結構満喫してるんじゃないかと想います。 恐らくやけど、満喫してる芸人さん沢山いる気がします。 やりたいことを見つけて入った世界やから、やりたいこを見つけるアンテナはびんびんに立っているというか。僕はつい数年前まで、借金も沢山あって、パチンコで勝った同居人にたかったり、逆に勝てばたかられる、そんな生活をしてました。 タバコの煙と

      • どんぐり

        電車に乗っていたら、空いているのにつり革を持って立つおじいさんがいる。おじいさんはリュックをを背負っている。網目のポケットが両側にあり、片方には折り畳み傘が入っている。もう片方にはどんぐりが4つ入っていた。 いいものを見たなあと思った。 孫と公園に出掛け「これおじいちゃんにあげる」と言って貰ったどんぐり。失くさないようにそこに入れたのかもしれない。 妻と公園を散歩して、「懐かしいなあ」と拾い上げたのかもしれない。なんとなく手のなかで遊ばせながら気づいたら公園の外に出ていて

        • 胸騒ぎ

           その日は朝から妙な胸騒ぎがあった。決して悪い類のものじゃないもの。  ばだばたする心を落ち着かせ、いつもよりも入念に歯を磨いた。ゆっくり時間をかけて髭を剃った。買ってから一度も袖を通すことのなかった千鳥格子のジャケットを手に取る。  「すごく似合ってるよ、あなたっぽいようであなたっぽくない所が好き。」と言った彼女は、まもなく僕の前から去った。彼女が求めた僕っぽさは、一体どんな形だったんだろう。合わせる気などさらさらない。それでも僕の醸し出す「ぽさ」と内面に大きな隔たりがある

          • 「ペロ」

            僕には友達がいない だから幼稚園から帰ってきても 遊びに行かず 家で一人で遊んでいる おばあちゃんに教えてもらった 折り紙をしている やりだすと作りたいものが沢山でてきて忙しい日だってある 友達がいない そんなことどうだっていいように思ってた ある日、お父さんが、捨て犬を拾ってきた 茶色い毛をした犬で随分洗ってないのか汚れてた 公園で雨に濡れてて可哀想だったって 「急にやめてくれない、誰が世話するのよ」 お母さんと台所で少し喧嘩してた その犬は僕を見つけるとひょこひょこ

             私はたけおくんが嫌い。放課後公園で楽しそうに花を摘むみちこちゃんの手から、それを奪い取って投げ捨てたから。どこからともなくあらわれて謝りもせずに去って行く。みちこちゃんは、投げ捨てられた花をぼうぜんと見つめて泣くしかなかった。みちこちゃんのワンピースは綺麗に洗濯されていて折り目がついてて、すごくいい匂いがしてる。そのことがもっと私をかなしくさせた。不似合いな涙がよりいっそう私の胸をしめつけた。みちこちゃんがかわいそうだと思ったし、謝りもしないたけおくんに腹が立った。  だけ

            鏡餅と風の時代

             意味を知ると、どきどきすることがある。それまでぼんやり見えていたものが突然しゃんっとした輪郭と色彩を帯び身体に飛び込んでくる。そういったことに出くわすたび、歳を重ねる喜びを感じ、生きる味わいが深くなる気がする。人生がまた面白くなる。    今まで年末の大掃除は、その一年間過ごさせて貰った住処への感謝位のものだと思っていた。  だけど、それだけではないことを知った。  大掃除とは、まもなく迎える新年の神様、年神さんを迎える準備だということ。  年神さんは、汚れを落としたお家に

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            きっつい夜になったがな

             「朝」という言葉があって良かった。  学天即の奥田に教えてもろた。  「朝」という字は「十」「日」「十」「月」で出来ている。並べ替えたら「十月十日」人は一日で生まれ変われる。だから、朝はおはようではなくおめでとうだっていい、と。  ずうっと楽しい予選やった。  でも昨日の夜は全然楽しくない夜になった。人生で一番きつい夜になった。見せたらあかん顔した。戻る場所なんかないと思った。  でも「朝」はやってきた。  生きてたら全部取り戻せる。補える。増やせる。塗り替えれる。変え

            なんかいい感じ

             納品されたものを陳列しながら、店内を掃除し、お客さんのレジもこなす、深夜のコンビニの営業ピークの時間帯。  自分もやっていたからわかる。早く終わらそうとして自分のテンポで出来ないリズムになれば些細なことで苛ついていた。そうなると、接客など顔は無になり機械作業になる。早くやった分だけ、大抵二人で入る夜勤の休憩を回し合うことができる。だから、時間が奪われそうな事が起こると苛立っていく。切手ください、チケットの発券お願いします、これ宅急便お願いします、これはその最たるやつ。   

            香ばしい朝

             もう少し寝ていたい気持ちを布団に押し込み、寝室を出る。リビングに入ると最近飼い出したわんこは、こちらに気を向けることもなく座椅子の上で眠っている。引き取ったわんこはもう九歳。はじめのうちはいつもそわそわしているように見えたが、三ヶ月たった今はこちらに危害がないとわかったのか、自分のペースを掴んでいる。外の陽光とカーテンを一枚隔てたこの部屋は夜の気配がまだ残っている。おはよう、今日もありがとうと声を掛け、一つ撫でる。面倒くさそうに薄目を開けてすぐに閉じる。来た頃より毛が柔らか

            コントってやつは

             僕はコントが好き。子供の頃から、沢山の漫才、コントを観て育ってきたけど、特にコントが好きやった。舞台に光が灯った瞬間から、どんな設定のどんな人間達の狂った世界が、観れるのかワクワクしてた。自分がまさかやることになるとは思わんかったけど、やってみるか、どうにでもなれ、と踏ん切りというよりは半ば諦めたように、開き直った気持ちで始めた気がする。中学生の時から漠然とこの先やりたいことなどないと諦めていた自分には途轍もなくぴったりハマった。いや、ハメにいった感覚。ぴちぴちに窮屈かぶか

            どうか怒らないで欲しい

             すごくいい映画を観たあとは、何日間かほろ酔いでいれる。始まりから結末までのストーリーというよりは、その瞬間に描写される感覚的なところを、今まで言葉に出来なかった何かを、見せて貰ったとき。贅沢なのは、そんな描写は一つでも充分なのに、稀に幾つも観れる時がある。そういった描写に出会う度、僕は結末を迎え、一時停止を押しては反芻する。幸せなことよりは、根っこにへばり付くミミズのような人間の部分を晒しているもの。可笑しみのある醜態。穿った見方をすれば、一見なくてはいいものに見えて、実質

            奇行

             おばあちゃんが、おじいちゃんの骨を口に入れた。ゆっくりと。そうすることが決まっていたみたいに。その一連がとっても色っぽくて、父の背に隠れ目を細めてじっと見ていた。誰も気づいていないようだった。不自然な気配も、悪意がなければ美しい、と知った。  僕は、誰にも言わないことにした。僕が語ることで、おばあちゃんの行為を損なってしまう気がしたから。皆を納得させるほどの言葉は僕にはまだ無い。    おじいちゃんは膵臓やら肝臓を悪くして、涼しい夏の朝、亡くなった。僕は小さかったし、おじい

            濡れたままで

             晴れた日が何日か続き、さすがに降るんじゃないかと思った矢先、駅を出ると見事に土砂降りだった。家までは徒歩十分程。不幸中の幸いか、手荷物は少ない。傘を買おうかとも思ったが、コンビニエンスストアとは逆方向に大きく一歩踏み出した。濡れてしまえばいいと思った。傘を殆どささない国があると聞いた。どれだけ降ろうが、人はほとんど歩き、たまに小走りをする程度だという。  当然と思っていることは、当然じゃなかったりする。  大通りから、一本西の路地に入る。たちまち木造の住居が軒を連ねる。Tシ

            マメからおマメに変更したんよ

             今日で、四日目になる。    初めて犬を飼うということで、YouTube で、成犬を預かる心得みたいなものは頭に叩き込んでおいた。色々観る中で、すぐに一人のおじさんの動画を見つけた。とても信頼出来る人な気がした。そのおじさんから様々な飼い慣らし方を学んだ。そのおじさんは、沢山の犬を預かっている。特に暴れる犬を専門に。観ていると、たちまち狂犬が穏やかな顔になっていく。あれだけ噛み付いていた犬達が、おじさんに笑顔で並走している。あ、これや。この通りにしたら、絶対大丈夫や、思った

            熟女が家にやってきた

             恐らく五十歳手前位と言われた気がする。  でも、そんな年老いたようには、見えない。もっと若くも見える。  とりあえず、来ると決まってそれなりに気持ちと必要なものの準備をした。きっと、僕と違うものを好むし、生活リズムも違う。覚悟もしたし、歳上と同居することでマウントを取られないよう、あくまでこの家の主は自分だと改めて意識し、鼻を膨らました。  それでも、できる限り気持ちよく過して貰いたいから、友達に相談して準備には奔走した。  でもそれは全て、嬉しい悲鳴だったと思う。  そ

            お墓参りで毎回えずく

             その踏切を渡るとき、止まる必要は本当にあるのか、考える。見通しは良く、電車が走るのも一時間に数本。安全極まりない田舎道。急いでる訳ではないけれど、本意じゃない事をするたびに、自分の欠片を一つ落としてしまった気がする。ルールだから仕方ないと押し込めて、また拾い直した気にしている。  踏切を越えて道なりに真っ直ぐ行くと右手に大きなお寺が現れる。そこに父方のご先祖様が眠っている。  二十歳を過ぎた頃、自分のペースで一生続けれることを、一つ決めようと思った。何故そんなことを決めよう