『獣になれない私たち』3話 信号のない道をワーっと渡るはなし
脚本家の野木亜紀子さん(@nog_ak)のファンなので、彼女のドラマは欠かさず視聴している。
特に「アンナチュラル」が好きだ。
今期のドラマ「#獣になれない私たち」(#けもなれ)も、きっつい第1話から10/24の3話目まで視聴した。
視聴後にTwitterで「#けもなれ」のタグで視聴者の感想を読むのもまた楽し。
Twitterに感想をぶつぶつつぶやしていたんだけど、かなりのボリュームになったし、書ききれないからnoteにまとめることにした。
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晶は「面倒くさい女」?
ガッキー演じる晶は、真面目な良い子。責任感も強い。優しい。
でも、裏を返すと、色んなところに良い顔する八方美人で、優柔不断で、色んな不満を腹の中に溜め込んでて、でもなにひとつ決断も出来なくて、悲劇のヒロイン気取り。
そんな晶を「面倒くさい女!」と一刀両断する人と、自分と重ね合わせて共感する人がいるようで、両者の間には深い深ーい大河が横たわっているように感じた。
少しまえの私だったら当然後者で、「こんなに頑張っているのに、仕事でも恋愛でもないがしろにされて、晶かわいそう…!!」と共感の嵐が吹き荒れたと思うけど、今は「それじゃいけない。解放されて自由にならないと」と思う。
「面倒くさい女!」とまで言い切れないけど、「自分の責任で決断できるようにはなろうよ」とは思う。
晶と京谷は似た者カップル
晶と彼氏の京谷は似た者カップルで、自分を犠牲にしても周りを切り捨てられないタイプ。途中で放り投げることができない。
晶は仕事の出来ない同僚たちの尻拭いや、社長のわがままを全部受け止める羽目になっている。
京谷は無職ニートの元カノを4年も自宅に住まわせて面倒を見てあげている。
周りはその「優しさという名の弱さ」を利用してそれに堂々と乗っかっている。
そして、彼氏の京谷も晶の優しさに胡坐をかいて無自覚に利用している。
とんだクズ野郎だと思う。
晶は仕事だけでなく恋愛でもないがしろにされているのだ。
しかも本人は自覚している。
でも、自分と似た人(京谷)を切り捨てること(別れること)は自分を否定するようで、なかなかできない。決断できない。というメカニズム。
負のスパイラル。
呉羽の目論見
3話のラスト。
タクシーの中で呉羽が京谷に迫るシーンがあったけど、
呉羽は4年も決断できないで問題を先延ばしにしてきたクズ男京谷と晶が早くきっぱり別れられるキッカケを作るために、一肌脱いでくれたんだろうなーと思う。
さすが呉羽。漢である。
晶がかろうじて京谷を許している境界線は「元カノと同居しているだけで、もう男女の関係はない」という一点だけだから、他の女(呉羽)と一線超えてしまうとアウト。
我慢していたものが崩壊して、別れへと一気に転がると予想する。
呉羽はそれを狙っているんだと思う。
呉羽は晶を解放してあげたいんだと思う。
信号のない道をワーっと渡るはなし
晶は正反対の性格の呉羽や恒星みたいなタイプから影響を受けることで、自分の正直な気持ちを解放させた方が良い。
二人の前では「良い子」の仮面をとっているように見えるし、本音も少しずつ言えているしね。
それが幸せへの近道のような気がする。
呉羽が晶に「信号のない道をワーーっと渡りたい」という趣旨の話をしていたけど、それがルールや周りに囚われずに「自分を解放する」ということの比喩なのかな?と。
晶も「ドーーンと渡りたいけど彼氏が障害で…」と言ったので、呉羽は晶の障害(京谷)を取り除いてあげようとしているのではないか…
おそらくこのドラマは、
我慢している自分偉い!悲劇のヒロインでかわいそうでしょ?
はもう卒業しましょう。
自分の責任で決断して、解放されましょう、前に進みましょう。
っていうお話なんだと思う。
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