リファレンスチェックの日本史と未来について
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リファレンスチェックの日本史と未来について

岡野亮義(Akiyoshi Okano)

このnoteは私自身が「リファレンスチェック」という採用手法について、自身でリファレンスチェック領域の事業立ち上げをする過程でリサーチした、日本におけるリファレンスチェックの歴史や考察をまとめたものです。このnoteを読むだけでリファレンスチェックについての理解が深まって貰えたら嬉しいという想いの元記載しています。

世界中のリファレンスチェック事情をまとめた「リファレンスチェックの世界史と未来について」も良ければ併せてご覧ください。

リファレンスチェックとは?

皆様「リファレンスチェック」というワードはご存知でしょうか?

「知っているが体験したことはない」「リファレンスチェックを実施したことがある」「初めて聞いた」等、色々な感想があると思います。

リファレンスチェックとは人材の採用時に選考フローの中で、企業が、採用候補者をよく知る人に「採用候補者はどんな人物・性格なのか?」などの客観的な意見を詳しく聞ける採用手法です。

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皆様も仕事やプライベートで、初対面の人と出会って、数ヶ月ほど時間を共にして初めて「この人、こういう一面もあるんだな」「第一印象と違ったな」と思われたご経験は必ず誰しもあると思います。

初対面から1,2回の話し合いで深く相手のことを知るのは非常に難しいことであり、この難しいことを企業の採用担当者の方々は日々、採用面接の中で行っているのです。

その時に価値を得ることができるのがリファレンスチェックです。「この人は本当はどんな人なんだろう?」という疑問を、採用候補者のことをよく知る人(上司・同僚など)からの評価を取得することで、そのニーズに対応します。

これがいわゆる「リファレンスチェック」です。元々言葉の意味を知っていた方もそうでない方も、「リファレンスチェックとは何か?」について伝わったのではないでしょうか。

リファレンスチェックについて理解したところで、早速日本のリファレンスチェックの歴史と現在を見ていきましょう。

日本のリファレンスチェックの歴史(発祥〜インターネット出現)

「リファレンスチェック」という手法、日本ではどのような歴史を辿り、2021年の現在はどのような状況なのでしょうか?

「リファレンスチェック」というワード自体は海外から来ておりますが、日本語で言うと「前職調査」「採用調査」「身辺調査」などのワードで、非常に古くからある手法です。

リファレンスチェックの発祥を遡っていくと、一世代以上昔、昭和〜大正時代から存在します。「この人は本当にどんな人なんだろう?」というニーズは過去から根源的なものだったのですね。

日本でのリファレンスチェック初期は調査会社・探偵業などに通じていきます。調査会社がお客様から「この人はどんな人か調べてほしい」という依頼を受け、独自の手法や人脈を駆使し、対象者のことを調べてレポートにするといった業態です。この頃は非常にアナログかつ、人海戦術的な調査方法でした。(当時はまだインターネットも普及前なので当然ですね)

少し採用文脈と外れますが、日本で、国民のクレジットカード履歴やスマホ代、電気水道の公共料金の支払い履歴などをまとめ、個人の信用力を管理している指定信用機関であるCICやJICCも、当時、イチ民間企業の信用調査会社として同時期に発足しています。

リファレンスチェックはこのように元来、調査会社としての発祥でした。このような調査会社は今まで、基本的に裏でひっそりと調査するもので、あまり世間に表立って目立つものではありませんでした。調査範囲もかなり広義でリファレンスチェックの「対象者をよく知る人からの評価」のみならず「破産履歴、犯罪歴、裁判履歴」「反社会的勢力に属していないか」などの調査も含まれています。

そこから徐々に、手法の細分化が進み、人材の採用時における純粋なリファレンスチェックのような採用候補者をよく知る人物にインタビューをしたり、前職会社に電話で問い合わせて質問調査をしたり、独自の人的ネットワークを用いて調査したり、多くの手法はありますが、現在の「リファレンスチェック」に近い形の事業・サービスが出てきます。

また、経歴チェック、破産・裁判履歴、反社チェックに特化した調査サービスも出てきて、そちらは、現在では「バックグラウンドチェック(背景調査)」などとも呼ばれていたりします。

日本のリファレンスチェックのこれから(インターネット出現〜現在)

インターネット出現以前は、リファレンスチェックサービスは、人力での調査会社が多数を占めていましたが、インターネット出現後から徐々に変わってきます。

インターネット出現後は、調査会社が社内に独自のネットワークや情報を構築した専用データベースなどを作り、その独自の情報網やネットワークを活かして、人力調査をより効率的にし、リファレンスチェック結果をより精度の高いものに変えていきました。

更に近年、令和に突入してからは、人力ベースでなくWEB上で全て完結するオンライン完結型のリファレンスチェックサービスが数多く生まれてきています。SaaSと呼ばれるような、今まで人力調査していたものを完全にWEBサービス上だけでリファレンスチェックが完了する形態です。

リファレンスチェックの世界史と未来について」の中でも記載しましたが、オンライン完結型のリファレンスチェックサービスは海外でも近年、数多く出始めており、徐々に普及し始めています。

日本では、この数年で私達が株式会社Parameが提供するリファレンスチェックサービスの「Parame Recruit」の他にも、大手人材会社であるエン・ジャパン株式会社様の「ASHIATO」、国内で累計20億円以上の資金調達をしている株式会社ROXX様の「backcheck」、株式会社HERT様の「MiKiWaMe Point」など令和に突入してから数多くのオンライン完結型のリファレンスチェックサービスが生まれています。

2010年代までは、日本国内で選考フローにリファレンスチェックを導入している企業は、外資系企業や一部の国内企業にとどまっていましたが、近年、業態業種問わず、リファレンスチェックを選考フローへ導入頂く企業様はとても増えてきています。

そのリファレンスチェック普及の背景と理由として、日本で今まで一般的であった終身雇用制度の社会が変わり始めていることも上げられます。今まで日本は終身雇用をメジャーとして経済発展を遂げてきましたが、少子高齢化や人口減少、コロナによるリモートワーク、大手企業の副業解禁、人材の流動性の増加、など、今日本で新しいワークスタイルが定着を始めているのは間違いありません。

今まで生涯を1社のみで終える時代から、日本人の平均転職回数の増加や人材流動性の増加などによりキャリアの中で複数の企業やプロジェクトと関わるようになり、一人ひとりが、従来の働き方より更に多くの人たちとビジネス上の関係値を持つ世界になってきます。

今までよりも多くの人たちとビジネス上の関係値を持つようになる新しい時代の中で「過去に一緒に働いた人からの評価」を取得できるリファレンスチェックは日本のワークスタイルの変化共に伴い、今後、更にニーズが出てくるのではないでしょうか。

これから「リファレンスチェック」は日本のワークスタイルの変化に合わせて更に一般的に浸透する手法になると私達は考えています。新しい人と働く際に、過去に一緒に働いた人からの評価を参照することで、よりシームレスにお互いにミスマッチの齟齬なく、企業やプロジェクトの切り替えることができるようになる社会になっていくと考え、私達もそのような社会を実現していきたいと考えています。

最後に

いかがでしょうか?このように日本でもリファレンスチェックは古くから歴史がある手法です。「その人が本当にどんな人なのかを知りたい」というニーズは過去から今に至るまで、変わらぬ根源的なニーズなのですね。

また「リファレンスチェック世界史と未来について」に世界中のリファレンスチェックの事情もまとめておりますので、是非併せてご覧ください。

今後、日本のみならず世界全体で、より個人の信用評価の仕組みはアップデートされていくのではないかと考えています。

私達は「Parame(パラミー)」という「個人の信用のアップデート」をミッションにオンライン完結型のリファレンスチェックサービスを提供しています。

「リファレンスチェック」というソリューションを切り口に個人の信用をアップデートし、一人ひとりの個人がありのままが認められ生きていける世界を作ろうとしています。

下記の記事にParameのビジョンやミッションなども記載されていますので、良ければお読み下さい。

是非、ご声援等頂ければ幸いです!ご連絡はParameお問い合わせ窓口や代表の私個人のTwitter , Facebookなどよりお気軽にお待ちしています。

岡野亮義(Akiyoshi Okano)
株式会社Parameの代表です。上智大学(中退)→Accenture→Parame創業。 Parameのミッションは「個人の信用をアップデート」です。