「ロバートさん問題」解決編!ファーストネームの「お作法」
グローバルビジネスでは、日本のように「~様」、「~さん」などの「敬称」を使うより、上司にも取引先にも、ファーストネーム(姓名の「名」の方)で名前を呼び合うのが通例です。
そして、オンラインミーティングの場合は、画面表示された名前でその人の名前を呼ぶとは限らないことを、「ロバートさん」を例に挙げてお話しました。
(ロバートさん問題とは?オンラインで名を名乗る「お作法」はこちら↓)
さて、このファーストネーム。
実は、呼び方に「お作法」があるんです。
私たち日本人は、この「お作法」に慣れていないため、「悪気はないのに、やらかしてしまう」ことがあるかも知れません。
もしくは、すでにやらかしてしまっている人もいるかも知れません。
そんなあなたも、これを読めば大丈夫(^_-)-☆
今回は、これから同じことをやらかさないために、ファーストネームに関する「お作法」についてお話します。
千差万別!ファーストネーム
ファーストネームの呼び方は、千差万別です。
分かりやすく、著名人の名前で例を挙げます。
◆ ロバート(Robert)の呼び方の例 ◆
・ロバート・ダウニー・ジュニア
(Robert Downey Jr.:アイアンマンでお馴染みハリウッド俳優)
・ボブ・マーリー
(Bob Marley:ジャマイカ出身のレゲエの神様)
・ロブ・ロウ
(Rob Lowe:その昔、女性のハートを鷲づかみにしたハリウッド俳優)
・ボビー・ブラウン
(Bobby Brown:ホイットニー・ヒューストンの元夫、ブラックミュージック歌手)
彼らの正式なファーストネームは、全員「ロバート(Robert)」です。
他にも例を挙げてみますね。
◆ マーガレット(Margaret)の場合 ◆
メグ(Meg)、マギー(Margie)、ジジ(Gigi)、マーゴ(Margo)、
デイジー(Daisy)、モリー(Molly)、ペギー(Peggy)、リタ(Rita)など
◆ エリザベス(Elizabeth)の場合 ◆
ベス(Bess)、ベッツィー(Betsy)、ベティ(Betty)、エルサ(Elsa)、
リズ(Liz)、エフィ(Effy)、エラ(Ela)リリベット(Lilibet)など
◆ ジョン(John)の場合 ◆
ジャック(Jack)、ジョニー(Johnny)、ジョー(Joe)、ジャン(Jan)、
ジム(Jim)、ジョジョ(Jo Jo)、ジェームズ(James)など
いかがですか?
「ボブとかデイジーとかって、正式なファーストネームじゃなかったの?」
と、驚かれた方もいらっしゃるかも知れません。
※デイジー・リドリーさん(スターウォーズ/フォースの覚醒 主演女優)のように、デイジーが「正式なファーストネーム」の人もいます。
このようにファーストネームにも、さまざまな呼び方があります。
これらのファーストネームを、
「ニックネーム(nickname)」
と言います。
ニックネームの意味
日本の「ニックネーム」は、たとえばドラえもんの「ジャイアン(本名:剛田 武くん)」のように、友達やクラスメイトが名付けて呼ぶイメージがあります。
しかし、先のロバートの例のように、彼らの「ニックネーム」は生まれたときに、正式なファーストネームとそれを呼ぶ愛称(ニックネーム)として両親や親族、名付け親などによって与えられます。
このような背景があるため、名前の呼び方は、彼らのアイデンティティを示すことにもなります。
ですから、たとえ、私たちが悪気はなくても、おざなりにするのは失礼にあたるのです。
ニックネームの呼び方
たとえば、マーガレットというファーストネームに対する、一般的なニックネームは、25以上あります。
そして、アルファベットやイニシャルなどを組み合わせた呼び方なども含めると、100以上のニックネームができあがります。
これほどたくさんあるニックネームの中で、あなたが挨拶する「お相手」に対して、どのニックネームを選べば、失礼にならないのでしょう?
それは、
本人が自分で紹介したニックネームで呼ぶ
これが大原則です。
たとえば、上の例でも登場した、偉大なレゲエの神様、ボブ・マーリーのことを、ロバート・マーリーや、ボビー・マーリーとは呼びません。
彼の正式なファーストネームは、
「ロバート(フルネーム:Robert Nesta Marley)」
ですが、ボブは彼のニックネームであり、アイデンティティなのです。
あなたと挨拶する「正式名:ロバート」さんが、自己紹介のときに、
「ハロー、僕の名前はロバート。ボブと呼んでね。よろしく☆」
と、自身がどう呼んで欲しいかを教えてくれます。
「ボブと呼んでね!」
と、本人が言っているのに、
「こんにちは、ロブ。よろしくね!」
「はじめまして!ボビー。よろしく!」
と、呼ぶのは、彼のアイデンティティを完全無視することになるので、やめましょう。
ニックネームが分からない場合
もし、相手がニックネームを名乗らなかった場合は、まずはその人の正式なファーストネーム(上の例の場合は「ロバート」さん)で呼びましょう。
まだ打ち解けていないので、ニックネームで呼ばれることを遠慮しているのかも知れませんし、もともとファーストネームで呼ばれているのかも知れません。
もし、彼にニックネームがあるのなら、彼があなたに心を開いた段階で
「僕は、ボブって呼ばれてるので、あなたもボブって呼んでくださいね。」
と、教えてくれます。
その人が、赤ちゃんのころから呼ばれている「愛称」だからこそ、求められるファーストネームの「お作法」。
なぜ、海外の人は同じファーストネームなのに、色んな呼び方があるのか、お分かりいただけたら嬉しいです。
ところで、あなたの名前を海外の人に紹介するときの「お作法」というものは、存在するのでしょうか?
はい。「お作法」あるんです!
海外の人に自己紹介する場合、英語の発音や相手の母国語の発音により、
あなたの日本語の名前が発音がしづらい場合や、名前を伝えても、何度も間違えられたり、なかなか覚えてもらえない場合もあります。
そんなとき、どうすると覚えてもらいやすくなるでしょう?
次回は、自分の名前を覚えてもらうための、ちょっとしたコツをお話します。
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