あなたと大切な人を「食材アレルギー」から守る「お食事の要件」とは?
前回は、あなたの大切な人を食事にお招きするときの「お作法」として、ダイエタリー リクワイアメント、つまり「お食事の要件」を確認することが、最優先ですよ~と、お話しました。
そして、「お食事の要件」とは、ゲストをお食事にご招待するときに、
● ぜ~ったいに必要な、確認すべきことで、大きく5つに分かれる
● それぞれの「要件」に合う食材を選ぶ
● 食材だけではなく、調理の方法も確認する
● これらに対応している、お食事メニューやレストランを選ぶ
ことが、大切なゲストの命やアイデンティティ、信条を守ることになるんですよ~と、お話しました。
(ぜ~ったいに必要な、確認すべきこと5つは、こちら↓)
今回は、ひとつめの要件である、アレルギーについて、異文化の視点を交えてお話します。
最初に確認すべきこと
ゲストに、アレルギーの食材があるかどうかは、「お食事の要件」で、最初に確認が必要といっても過言ではありません。
食物アレルギーは軽度の場合もありますが、重症化することもありますし、たとえばアナフィラキシーショックに陥った場合には、命に関わることもあります。
一般的な食物アレルギーの例は以下の通りですが、日本の食材では、そばなどもアレルギーを起こすこともあります。
◆ 一般的なアレルギー食材の例 ◆
乳製品、卵、ナッツ(クルミ、アーモンド、松の実、カシュー、ピーカン)、ピーナッツ、フルーツ(イチゴ、キウイ)、ゴマ、大豆、グルテンを含む穀物(小麦、大麦、ライ麦、オーツ麦など)、魚、貝類、甲殻類
※ナッツは木の実、ピーナッツはマメ科なので、分けて記載しています。
食物不耐症とアナフィラキシー
アレルギーとよく混同されるのは、「食物不耐症」です。
「食物不耐症」は、食物アレルギーよりも一般的に起こり得るもので、命に関わるものではない、とされているようです。
その食品を摂取してから、ゆっくりと(数時間後)症状が現れることが多く、典型的な症状の代表例は、腹部膨満感や胃痙攣など、消化器系に集中してみられるようです。
食物不耐症については、この「お食事の要件」シリーズで、別途お話しします。
「アナフィラキシー」とは、重篤なアレルギー反応のことです。
全身に発症し、多くの場合、アレルギー反応の原因となる物質(アレルゲン)にさらされてから数分以内に発症します。
(数時間後に発症することもあるようです。)
クロス コンタミネーションに注意!
先日のダイエタリー リクワイアメント(お食事の要件)に続いて、長いカタカナ用語をもうひとつをご紹介します。
あなたは、クロス コンタミネーションという言葉を聞いたことがありますか?
日本語訳では「交差汚染」というようです。
交差汚染とは、たとえば調理をするときに、まな板や包丁など、おなじ調理器具を使うことにより、ナマのお魚やお肉を調理したときの菌や寄生虫が、そのあとに調理する野菜などの食材にうつって、汚染されてしまうことをいいます。
この交差汚染、菌や寄生虫防止だけではなくて、アレルギーの原因とされる場合があるようです。
交差汚染は、宗教や、個人のポリシーによる「お食事の要件」にも影響するのですが、食材アレルギーを持つ多くの人にとっては、大げさな話でもなんでもなく、命にかかわる場合もあるのです。
大切なゲストの命を守るために、そしてお食事の場を最高のものにするために、食材アレルギーについては、ご本人にきちんと確認し、レストランに予約をするときには、必ず伝えておきましょう。
また、ご自身で手料理をふるまう場合は、食材の選別だけではなく、クロス コンタミネーションにも配慮して、おもてなしできると、あなたもゲストも、お互いに安心かと思います。
食材ごとにまな板を替えるといっても、毎回洗うのは大変・・ですが、食材によって使い分けができるまな板が、販売されているようです。
ひょっとして、ご自宅に人をお招きする機会が多い人は、検討してみても良いかもしれません。
そして、ゲストだけでなく、あなたの大切な命も守るためにも、アレルギー食材と知らずに摂取して、(特に海外で)どエライことにならないために、アレルギー検査をしておくことを、つよく、つよくおススメします。
いかがでしたか?
これだけ口をすっぱくして注意喚起している理由は、なにを隠そう、私自身がどエライ目に遭ったからなのです。
次回は、私があなたに、アレルギー検査をしつこく迫る理由に至った、トラウマエピソードを、お話します。(汗)
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