キラキラネーム炸裂!ニックネームの「お作法」
海外の人の名前(ファーストネーム:姓名の「名」)を呼ぶ場合、ニックネームで呼ぶこともありますが、その呼び方には注意しましょうね!
ということをお伝えしました。
(み~んな「マーガレット」さん!ニックネームの呼び方はこちら↓)
今回は、あなたの名前を海外の人に呼んでもらう場合の「お作法」についてお話します。
欧米的ニックネーム
グローバルビジネスの共通言語は英語です。
そのため、名前の呼び方も、どうしても英語で発音しやすい名前、もしくは欧米で使われている名前で呼び合うことは否定できません。
私の周りの、アジア各国出身のビジネスパートナーや友人たちは、
正式なファーストネーム以外に「欧米的ニックネーム(勝手に命名!)」
を付けています。
そして、私の知る限りではありますが、アジア人で英語名を付けている人は、中国系の人たちが圧倒的に多いです。
これらの、欧米的ニックネームは、彼らの普段の生活やビジネスにも使われていますし、名刺にも堂々と書かれています。
会社のメールアドレスも欧米的ニックネームで登録されています。
そしてなんと!
中国語の正式なファーストネームを元に、欧米的ニックネームを名付ける、「名付けビジネス」まであります。
ちなみに、私が過去に一緒に仕事をしたチームのメンバーの名前(アジア女性)は、こんな感じです。
Pumpkin(かぼちゃ)、Crystal(クリスタル)、Bunny(うさぎちゃん)、Cherry(さくらんぼ)、Kitty(子猫ちゃん)
そして、これに「Sunshine(サンシャイン)」が本名のアメリカ人も入るため、キラキラネームオンパレード!
私だけがキラキラしてない名前で、逆に目立ちました(笑)
さて、なぜ彼女たちが「欧米的ニックネーム(以下、英語名)」を名乗るのでしょうか?
その主な理由は、
● 本名は英語で発音がしづらい
● 英語だと意味が変わる
からです。
その1:本名が英語で発音しづらい
英語名のほとんどが、ファーストネームのみ、英語です。
たとえば、レニー・チャン、アシュリー・ワンという具合です。
私は上海に駐在していたことがあり、社内はほぼ中国の人たちでしたが、社内の人はもちろん、中国の取引先やお客様も含め、ビジネスの場面で、英語名を付けていない人はゼロと言っても過言ではありませんでした。
そして、彼らがお互いに中国語で会話をしていても、名前は英語名で呼んでいました。
日本語の場合、「つ」や「りゃ」「りゅ」「りょ」は英語でとても発音しづらい音のひとつです。
たとえば、
● つ → トゥ
● りゃ → リィア
● りゅ → リィウ
● りょ → リィオ
という音になります。
また、
● Eは「エ」ではなく、「イ」
と、発音される傾向があります。
あなたの名前にこれらの文字が入っている場合で、相手の人が、あなたの名前の発音に苦労している場合、英語で発音しやすい名前を考えてみても良いかもしれません。
たとえば、私の場合、akkieは英語圏の人が呼ぶ場合、「アキー」です。
でも、たまにインテリアショップのIKEAの名前と混同され(笑)、IKEAと呼ばれることもあります。
晴れて、私の最近の英語名:IKEAも、キラキラネームの仲間入りです☆
IKEAは日本語では「イケア」と呼びますが、英語では「アイキア」と呼び、「IKEAのI」が「アイ」、「IKEAのKE」が「キ」と発音されています。
その2:英語だと意味が変わる
日本の名前を英語にした場合、名前の発音から想定される性別が変わるため、混乱のもととなる場合があります。
例を挙げます。
マリコ(Mariko)さん → マルコ(Marco)
マイコ(Maiko)さん → マイケル(Michel)
また、性別ではなく、モノの名前に意味が変わってしまう場合もあります。
シュウ(Shu)さん → Shoe(靴)
アイ(Ai)さん → I(私)
英語だけではなく、相手の国の母国語にすると意味が変わる場合もあります。
特に漢字表記の場合、発音はしなくても、名前を書く場合に、意味が変わる場合があります。
◆ 発音で意味が変わる ◆
アヤ(Aya)さん → 韓国語で「痛い」
◆ 表記で意味が変わる ◆
公司(コウジ)さん → 中国語で「会社」
ここでは、できるだけ当たり障りのない例を挙げました。
しかし実は、相手を侮辱するような意味や、卑猥な意味と受け取られる名前もあります。
無用な誤解を避けたい場合は、英語名を付けることを検討しても良いかもしれません。
いまはGoogleで検索すれば、ご自身の名前が英語や現地語でどのような意味を持つのか、すぐに分かります。
もし、海外の人に交流することになった場合、ほんの数分で済みますので、ご自身の名前が、相手の人の国ではどういう意味になるのか、調べてみてはいかがでしょう?
欧米的ニックネームの付け方
英語名の付け方についてのルールは、特にありませんが、日本語のファーストネーム(姓名の「名」)の音の響きや、頭文字から付けるのが一般的ですが、姓から付ける場合も見られます。
いくつか例を挙げます。
佐藤(Sato)さん → サニー(Sanny)
木村(Kimura)さん → キミー(Kimmy)
ともや(Tomoya)さん → トミー(Tommy)
てるお(Teruo)さん → テリー(Terry)
りさ(Risa)さん → リサ(Lisa)
じゅんこ(Junko)さん → ジューン(June)
もしくは、日本語の姓名に捉われず、自由な発想で、ご自身の名前を付けてみても面白いかも知れません。
あなたの名前は授かりもの。
「お作法」とは言え、「厳守」する必要はありません。
無理に「欧米的」にすることはありません。
ただ、相手の人とのコミュニケーションをスムーズにするために、
そして万が一、今回お話した2つのケースに当てはまる場合に備えた
「オプション」として、英語名を考えてみても楽しいかも知れませんよ!
3回にわたってお伝えしてきた名前の「お作法」、いかがでしたか?
名前の呼び方・呼ばれ方ひとつとっても、大切なポイントがあることを、頭の片隅にメモしておいていただけたら嬉しいです。
ところで、日本の敬称は、海外ではどのように紹介されているのでしょう?
次回は、日本の敬称について、ある日の私が知った衝撃の事実をお話します。
この記事が参加している募集
サポートありがとうございます。 いただいたサポートは、誰かをサポートするために使わせていただきます!